【NotebookLM】好みのスライドデザインにするYAMLの作り方
1. NotebookLMのスライド資料生成が便利

こちらの記事でも書いた通り、NotebookLMの「スライド資料」生成機能が便利すぎて、パワポの出番がなくなってきました…。実際に触ってみるとよくわかるのですが、ソースを読み込ませて[スライド資料]ボタンを押すだけで、構成・見出し・本文・図版の配置まで含めて、完成度の高いスライドが一発で出てきます。
しかし、スライドデザインのガチャ要素が強くて、配色、フォント、レイアウトのテイストが、スライドを生成してみるまで読めない…。ミニマルなスライドが出てくるときはよいのですが、AI独特のごてっとした質感のデザインが出てきたら「おしい!」と心の中でつぶやいてしまいます。
「もう一歩、自分が普段作る資料のトーンに寄せたい」と思ったときに使いたいのが、スライド生成用のYAMLプロンプトを自分で書く方法です。
2. YAMLとは

ここでYAML(ヤムル)とは、エンジニア界隈ではよく出てくる単語ですが、プログラミング言語ではありません。
ざっくり言ってしまえば、YAMLは「AIに指示や設定を整理して伝えるためのメモ書き」です。文章をダラダラ書く代わりに、項目名と値をペアにして並べていく書き方、と考えれば十分です。
たとえばこんな具合です。

ルールはほぼ2つだけです。
`キー: 値` の形で書く
階層を表現したいときは、半角スペース2つでインデント(字下げ)する
それだけです。「箇条書きをちょっと整えただけ」くらいの距離感で大丈夫です。コロンとインデントだけ守る箇条書き、というイメージを持っておけば、これから出てくるYAMLサンプルもまったく怖くなくなります。
NotebookLMにYAMLを渡すときも、文法的に厳密である必要はありません。AIは多少崩れていても意図を汲んでくれるので、最初は"見た目それっぽい箇条書き"くらいから始めて構いません。
3. ChatGPTでオリジナルYAMLをつくろう
自分の好みのスライドデザインをYAML形式にするには、自分が過去に作ったスライドをChatGPTに読み込ませて、YAMLに"翻訳"してもらうのが手っ取り早いです。ちなみに私は最初Geminiに読ませていましたが、ChatGPTのほうがはるかに精度の高いYAMLを出力できます。

手順はシンプルです。
自分の過去のスライド(PDFや書き出した画像)をChatGPTに添付する
次のようなプロンプトを投げる
このスライドデザインをNotebookLMでスライド作成時に
YAML指定する文章を考えて。
タイトルや文章などのコンテンツ内容は指定しないで。このプロンプトのポイントは最後の一文です。「タイトルや文章などのコンテンツ内容は指定しないで」と明示しておかないと、ChatGPTは元のスライドの文言までYAMLに書き込んでしまいます。
YAMLはあくまで"デザインの設計図"であって、中身まで指定しない。ここを最初に押さえておくと手戻りが減ります。
出力されたYAMLは、まずそのままNotebookLMの[スライド資料をカスタマイズ]画面に貼り付けて生成してみてください。これだけでもかなりイメージに近いスライドを作ることができます。
ちょっとイメージと違う…という時は、生成 → 違和感のあるところを直す → 再生成、というループを数回、回しましょう。
余白が足りない → `layout: spacious` を追加
色が薄い → メインカラーをもう少し濃いコードに差し替え
見出しが大きすぎる → フォントサイズのキーを足す
このループを何周かするうちに、自分の感覚に合うYAMLが見えてきます。完璧を狙わず、"育てていく"くらいの気持ちで触るのが続けるコツです。
1日で完成させなくていいので、案件ごとに少しずつ調整していけば、「自分専用デザインYAML」が自然と手元に貯まっていくでしょう。
4. NotebookLMでYAMLを使う方法

YAMLの使い方は、本当に簡単で、拍子抜けするレベルです。
NotebookLMで対象のノートブックを開く
右側パネルの[スライド資料]ボタンの隣にある カスタマイズアイコン(マーク)をクリック
[スライド資料をカスタマイズ]画面が開く
「作成するスライドについて説明してください」欄に、用意したYAMLをそのまま貼り付ける
[生成]をクリック
普段ボタン一発で生成しているフローに、「貼り付けて生成」というワンステップを足すだけです。びっくりするくらい簡単なので、構えずに一度試してみてください。
5. うまくハマらないときのチェックリスト

YAMLを書いてはみたものの「思ったほど変わらない」「むしろ崩れた」と感じたら、まずは次の4点を疑ってみてください。初心者がぶつかりやすいポイントだけに絞っています。
指示が抽象的すぎる:「tone: おしゃれに」だけだとAIは解釈に困ります。「誰向けの、どういう場面で使う、どんな雰囲気か」まで分解しましょう。
矛盾する指定が混ざっている:「style: minimal」と 「visual: decorative」 のように、ベクトルが逆の指示が同居していると、AIは平均を取って中途半端な結果を出します。
色やフォントの呼び方が曖昧:「青」⇒「#1E3FDB」、「ゴシック」⇒「gothic_bold」のように、できるだけ具体的な値に置き換えます。
キーを盛りすぎている:項目が30個もあると、AIはどれを優先すべきか判断しづらくなります。最初は10項目程度から始めて、効いたものだけ残しましょう。
そして根本的な話として、YAMLの文法ミスより、言葉の解像度のほうがはるかに効きます。コロンが抜けていてもAIは大抵汲んでくれますが、「いい感じに」「シンプルに」のような曖昧なワードをいれるとブレやすくなります。文法にこだわるより、言語化の解像度を上げましょう。
6. まとめ

ここまで読んでいただくとわかるとおり、NotebookLM向けYAMLでやっていることは、結局のところデザイナーが新人や外注先に渡す簡易デザインガイドと同じです。色はこれ、フォントはこっち、余白広めで、トーンはフォーマル寄り…それを箇条書きでまとめているだけです。
そして、いったん自分用のYAMLが固まると、それはそのまま資産になります。次の資料、別のクライアント、来期の提案書。同じYAMLを下敷きにすれば、毎回ゼロからデザインの方針を考え直さなくて済みます。NotebookLMの生成スピードと、自分のデザインの一貫性が両立できるようになると、後がラクです。
私自身もまだ、「おしい!」と言いながら自分のYAMLを手直ししている段階です。なので、これを読んでくださっているあなたも、最初から完成形を目指さないで大丈夫。生成して、ちょっと直して、また生成する。そのくらいの軽さで触り続けるのが、結局いちばん早く"育つ"やり方だと思います。
みなさんも、ぜひ自分の好みのスライドデザインをYAMLにしてみてくださいね。思い通りのデザインを簡単に生成できるようになれば、AI時代の資料デザインがもう一段楽しくなるはずです。
