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おっさん、秘仏を求めて奈良・押熊へ 〜秋篠寺・常光寺巡り 常光寺編〜

前編の秋篠寺編はこちらから。

秋篠寺を後にして、おっさん次なる目的地の常光寺へ。

おっさんが常光寺を知ったのは2〜3年前やったかなぁ。
地元奈良の観光地みたいなのを調べている時に、秋篠寺の記事を見かけたんよね。
その記事の中で、6月6日だけに公開される秘仏って事で、近くの常光寺の歓喜天像も紹介されていたのが切っ掛け。

元々有名だった秋篠寺と違って、常光寺ってのは聞いたことなかったけど、位置的にも両方行けば面白そうやなって、ぼんやりと気になってたんよね。

常光寺のある押熊自体は知ってる場所なんやけど、地図を見ると大通りから少し入った場所で、表通りからの案内看板とかも見た覚えが無い。
そもそも奈良で神社や寺なんて、そこかしこにあるから、地域密着型の小さいお寺なんて、いちいち記憶に残んないわけでして。ホント知らん寺ってやつでした。

それが、今回は、ただでさえ拝見する機会のない歓喜天像の公開というエサに釣られて、おっさんホイホイと行ってきたってわけ。
人の業に仏様方も失笑なさっておられたんちゃうかな(笑)

スマホのナビの音声を頼りに、秋篠寺からのんびりとチャリを漕ぐおっさん。
少し蒸し暑さを感じる中、ゆるーい上り坂がずっと続いてて、ずっとひぃこら言ってたよ。
面倒やからバス使えば良かったかな〜とかも思ったんやけど、これも体力作りやダイエットになると無理やり思い込んで頑張りました。うん。体重は減らんかったけどな……。

ちなみに、秋篠寺も常光寺も、大和西大寺の駅から押熊行きのバスに乗れば行けたりします。常光寺最寄りのバス停からは、10分ほど上り坂を歩かないとアカンけどね。もし、常光寺を狙っている方がおられるなら、ご参考までに。

 

角地からお寺への入山ってのも割と珍しいかも。
階段が短めで助かりました。お寺の門前の階段ってめっちゃ長いの多いからなぁ(笑)

そんなカンジで、たっぷり20分ぐらい時間かけて、へたれながらも常光寺の参道に到着。
蚊に刺されるのもイヤなんで、息を整えて汗を引かせてから境内へ向かいました(笑)


お寺の入口。山号は篠尾山なんやね。常光寺って同じ名前のお寺多いし、これで区別できるかな。
常光寺の指定文化財の説明書き。
不動三尊、歓喜天立像、毘沙門天像について記されていました。
こちらが本堂。田舎の家屋ってカンジがして、ちょっとホッとするカンジでした。

「假本堂」と書かれた小さな門というか通用門っぽいトコをくぐって本堂に……。
うん。本堂というよりかは、どう見ても住居やね。お寺で言うとこの庫裏ってやつ。
そういう物とかは見えないようにされていたけど、やっぱりどことなく生活臭っぽさを感じたよ。

中にお邪魔して、廊下を進んだ最初のお部屋は、掛け軸が展示されている部屋。
大きく立派な両界解曼荼羅図をメインに、諸尊を描いた色彩鮮やかな掛け軸が隙間なく掛けられていました。

猪に片足立ちをしている三面多臂の摩利支天や、芸事ではなく武神然としたカンジの弁財天。四方に眷属を配した狐に乗った荼枳尼天など、あまり見ないような仏画の掛け軸も並べてあったのが面白かったです。

あと、雨宝童子の掛け軸の青い色が結構印象的で、雨乞いのご加護厚そうって思いながら見とりました。

 

いただいたリーフレットより。歓喜天像を収めてある厨子の画像。

掛け軸の部屋の横を通り過ぎ、客間っぽい大きい部屋を奥に抜けた所が、本日のメイン会場である奥殿でした。

奥は広さ6畳ぐらいやったかな。部屋に入って中央真正面の平台に歓喜天像を収めた厨子と祭壇があり、周囲の壁沿いに様々な仏様が所狭しと並べられておりました。

歓喜天像は色は金色。象頭人身の姿の男女の仏様が抱き合ったお姿は、2体の別の像を抱き合わせたというより、始めから抱き合った姿として造形されている様に見えたかな。

仏画やイラストでは細身のカンジで描かれている事が多いんやけど、結構丸みを帯びている姿は、とても穏やかな感じがして、見ていて全然飽きなかったです。

 

リーフレットより、不動三尊像。片目を閉じてウインク。キュート?なんかな?
うん。バチ当たりませんように(笑)

部屋の奥、中央に本尊の不動三尊。
矜羯羅童子と制多迦童子を従えた不動明王像は、この部屋の中で一番大きいサイズ。

リーフレットの写真画像は厳ついカンジがするんやけど、実際目の当たりにしたお不動様は優しそうって真逆の印象やったよ。
目の部分は赤い色の透明な玉眼なのに、吸い込まれそうなぐらい透き通った水を覗き込んだような感覚を得て、人が少ないことをいい事に、おっさんしばらくボケーッと見惚れとりました。

歓喜天像や不動三尊像も目が離せないカンジやったけど、周囲に座していた他の仏像達も目を引くものが多くありました。

座った毘沙門天という珍しい姿の像や、十五人もの童子と共におられる弁財天像はとても精緻やったかな。まぁるく福々しい大黒天の像はちょっと目立ってたけど(笑)

女性の仏様も多かった印象やね。弁財天や吉祥天はまだ良く見かけるけど、荼枳尼天に鬼子母神までおられるのは結構珍しかったと思います。鬼子母神像はリーフレットに写真が載ってたし、お寺としても推しの仏様なんかな。

まあ、そんなカンジで、いろんな仏様を並べられた仏間を一巡り。
やや丸みを帯びたカンジの歓喜天の像に再び目をやると、なんだかモフッと包まれたような、そんな感触がしたんよね。
もちろん物理的ではないんやけど、割と強い印象に少し驚いたかな。
ただ、イヤな感じは全くしなかった。
おっさん、技芸天像にお会いした時の不安な印象が少し残っていたので、「あ、嫌われたとかではなさそうやな」って、結構安心しました(笑)

 

歓喜天像のお供え物のお菓子「清浄歓喜団」
画像は下記の亀屋清永様の公式オンラインショップよりお借りしています。

さて、そんなモフモフしてくれた歓喜天像なんやけど、御供え物も独特やったよ。
3cmぐらいのサイズの巾着袋を模した揚げ菓子っぽいやつに、アーモンド!?もあった。
榊なんかな? 枝やなくて葉っぱが並んだ小皿(高月?)も印象的。

他にもいろいろお供えしてあったと思うけど、印象が強いのはこのあたり。
お菓子やアーモンドって、やっぱり食いしん坊っぽいガネーシャ神の側面が残ってるんやろうか? ちょっと仏様に供えるにしてはコッテリ系で、なんか親しみを感じました(笑)

15時を回ってて人が少ない事を良いことに、あっち見てため息ついて、歓喜天像を見て楽しんでと、部屋を何度か見回ってました。ホントじっくり見ることができたし、午前中に来なくてよかった〜って心底思ったわ(笑)

そう言えば、時間も遅めで人も少なかったせいか、やけにいろんな会話が耳に入ってきたんよね。別に聞き耳を立てていたとかやないんやけどさ。
住職さんと話されていた人がおったんやけど、

不動三尊は矜羯羅童子と制多迦童子の配置が逆になっているだとか、
歓喜天像のご開帳の日は、元は別の日やったけど、先々代のご住職さんがこの日に変えた〜

だとか、いろいろな話が聞こえてきて面白かったです。

あ、本堂の外でも、お寺の方々の会話で、今日は(15時半の時点で)660人ほど来てた〜ってのも小耳に聞こえてきたっけ。
象の頭をした歓喜天のご加護やったんかな? 耳を象にしてたわけやなかったんやけどな(笑)

 

グッズ売り場(笑)。いろんなバッジとか売ってました。
辨天池。中央の小島は何を模しているんやろ? 琵琶? 瓢箪?
クチナシの花とクマバチ。クチナシって、人気なんかな? この日はよく見ました。

拝観を終えて本堂の外に。池とかを見ていたら、冷たいお茶を振る舞って頂けました。よく冷えていて、ホントありがたかったです。

正直言えば、この常光寺って、おっさん全然期待してなかったんよね。
聞いたこともないし、奈良の観光地って紹介なんかも全然無い。
2〜3年前に存在を知った時に、いろんな種類の仏像がいっぱいあるって事も知ったんやけど、数の多さに、どうせ雑多に置いてあるだけちゃうのかなぁって、そんな全く以て失礼な事を思ってました。

でも、こうやって実際行ってみると、仏画はちゃんと掛け軸のサイズを統一させてあったし、仏像もサイズを意識して並べてあるのか、雑然としたカンジはしなかったんよね。
普通これだけ狭い場所に多く物があれば、むせたり酔うたりしそうやけど、そういう感じもせず、逆にちょっと驚いたし。

やっぱり、行動して実際を体験しないと、本当のところは分からないって事を、おっさんこの一日を通して改めて知ったような気がします。

知識と体験、ちゃんと二つバランスよく食べないと勿体ない思いをする。

実際、この日この場所に来ていなかったら、おっさんの中では、
「常光寺は、なんか仏像でゴチャついてそうな無名のお寺」
で終わってたわけやし。
多分、これがこの一日で得られた、一番の悟りなんじゃないかなぁと。

……って、イイこと言って終わろうかと思ったけど、全くもってらしくはない(笑)

そんなわけで、最後にこれで。

歓喜天像って国内でも公開されている所って無いし、秋篠寺の大元帥明王像や技芸天も同じく国内例がほぼ無いんよね。今回見た仏像って、どれも激レア中の激レアやったってわけ!
とりあえず、来年も行けたらいいなぁって思った一日でした。 

うん。お後がよろしいようなんで、これにて失礼しまーす(笑)

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