英語ができるようになるには、「才能」が必要と思っていませんか?
こんにちは!
ビジネス英語コーチの熊谷拓哉(くま)です。
社会人が英語会議・海外出張で困らない英会話力とマナーを身につけて、自信もキャリアも手に入れられるサポートをしています。
「SNSで見かける英語ペラペラな日本人は、語学の才能があるんだろう」
「もともと、かしこい人だから英語ができるようになったんだろう」
「自分ががんばったところで、英語ができるようにはならないんじゃないか」
こんなふうに思ったこと、ありますか?
今日は、「英語ができるようになるには、才能が必要なのか」について、科学的にはどのように説明されているのかについて書きたいと思います。
英語学習における「才能」とは?
まず、英語学習でいうところの「才能」とは何なのか。漠然と「英語の才能」といっても、なんだかわからないですよね。
ここでは、「人がどうやって外国語を身につけるのか」を研究する第二言語習得論(SLA)における言語適性(lauguage aptitude)という考え方をみてみたいと思います。
代表的な言語適性としては、以下3つがあります。
音韻符号化能力:音を識別して文字で表す能力(=音声・発音習得に関係する)
暗記学習能力:単語を暗記する能力(=語彙習得に関係する)
言語分析能力:文法規則を分析する能力(=文法習得に関係する)
この分類に基づけば、英語を学んでいる人は「音声・発音」、「語彙」、「文法」という3つの側面で、得意だったり不得意だったりするということです。
言語適性は、ゼロかイチかではありません。その間のグラデーションのどこかに位置します。
SLAでは、「言語適性テストによって、外国語学習の速度を予測できる」と考えられていますが、これは「才能がないと、英語ができるようにはならない」ということではないとされています。
例えば言語分析能力が高い人(文法が得意な人)は、文法を身につけるスピードが速いだろうということが予測できます。
言語適性(≒才能)は、あるかないか、二つに一つ、ではありません。「音声・発音」、「語彙」、「文法」の3つの側面で、どれがどの程度得意か、苦手か、ということだけです。
自分に適した指導があれば、学習成果は変わる
またSLAでは、「適性処遇交互作用(aptitute-treatment interaction: ATI)」という考え方があります。
ATIは、言語適性などの個人差によって、指導法(処遇)に対する反応が変わる現象を指すもので、つまり個人の適性に応じた指導法を用いることで、その適性を最大限活用して学習成果を高めることができるという考え方です。
例えば、新しい文法を学ぶとき。分析が得意な人は、文法を明示的にしっかり学ぶことが効果的であるのに対し、分析が苦手な人は、英語でのコミュニケーションを通じて文法を学んでいくほうが効果的であるなど、自分の適性に応じた学習法が考えられます。
マインドセット
英語学習では、精神面も大切です。
心理学には、「成長マインドセット(growth mindset)」、「固定マインドセット(fixed mindset)」という考え方があります。
これは、心理学者であるキャロル・S・ドゥエック(Carol S. Dweck)氏が提唱した考え方で、「成長マインドセット」は「自分の能力は努力しだいで伸ばすことができる」という信念で、「固定マインドセット」は自分の能力は固定的で変わらない」という信念です。
キャロル・S・ドゥエック氏の『マインドセット「やればできる! 」の研究』(草思社)では、当初は周りから凡庸だと思われていても、成長マインドセットを発揮して不断の努力を積み上げ、成功者と言われるようになった事例がいくつも出てきます(一般の人から、マイケル・ジョーダンのような超一流アスリートまで)。
英語学習でも、「頑張れば英語の能力は伸ばせる」と考える成長マインドセットの人は、努力し続けることによって高いレベルの英語力を得られる可能性が高いです。
最後に
以上、「英語ができるようになるには、才能が必要なのか」でした。
才能については、第二言語習得論(SLA)には「言語適性」の考え方があり、一人ひとり程度はちがうけれど、それはゼロかイチかにわかれるものではなくて、グラデーションの問題だということです。
それに、適性処遇交互作用(ATI)で示されているように、自分に合った学習方法を取り入れることで、学習成果を高めることもできます。また、自分が「やればできる!」と信じられるかどうかも、英語学習に大きく影響します。
「自分には英語の才能がない」と落ち込むのではなくて、自分の得意、苦手に気づき、自分に合った学習法を見つけることが大切です。
これは、一人では意外と気づきにくいもの。英語ができる知人、友人、または英語学習の専門家に相談することもオススメです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
それでは。
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