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キャラの性格ブレがなくなる(かもしれない)一冊の本でやる創作ワーク提案【ゆるめ雑談】

こんにちは、漫画家の9℃です。

前回、キャラクター作りの記事を投稿しました。
ありがたいことにたくさんの方に読んでいただき、感想等いただけてうれしいです!

↑を読んでいただいた前提で、今回の雑談です。(先にこちらを読んでいただいても大丈夫)

キャラの性格ブレ、どう直す?

前回記事で、こんなことを話しました。

・キャラ、ストーリーの違和感は”動機づけの甘さ”
そもそも、キャラが「弱い」ではなく「ブレてしまう」段階の方も多いかもしれません。
キャラの行動と内面に矛盾がないよう組み立てるというのは、高度な判断が必要になってきます。
担当編集さんなどいらっしゃる場合は、ぜひ相談を仰いでください。誰も「普通」ではないですが、複数人の意見を混ぜるとある程度は「こういう人はこうする」という共通認識をすり合わせることができ、矛盾が減ります。

こちらも。

もちろん、ただ予想を裏切り続ければいいわけではありません。
裏切り方に「キャラ自身にとっては当然の行動である」と感じられる納得感、そして「このキャラはこういう考え方だからこう動く」という法則性が見えてくることで、読者は同じ作品から得られる楽しさを学習し、「もっと続きを読みたい」と思ってくれます。

どちらの引用も主旨は、

同一人物の思考・行動を、ひとつの人格の判断可動域に収められる力=キャラの一貫性表現力

 の重要性についてです。

例えば主人公に、中盤までの性格では考えられないような行動を終盤とらせてしまうと「展開を優先して無理させている」感が出てしまいます。
もしくは、そもそも発言や行動に一貫性を感じられない場合、読後の印象が弱く「どういう話だかあまりわからなかった」と受け取られることも。

キャラクターを魅力的に描く前段階の、とても大切なポイントです。

それどころか、デビュー前の持ち込み等ではここがクリアできているかどうかを「アイデアの面白さ」「画力」「コマ割りなどの演出力」以上に見られている、と言っても過言ではないと思います。

なぜならこの能力、どう鍛えていくべきか…というのが、恐らく編集者さんや専門学校、そして私のような「再現性の高いノウハウを発信したい」人が長らく頭を悩ませている分厚い壁なんですね。
外側から働きかけて狙って成長させるのが難しいから、この資質においては即戦力を取りがちなんです。

前回記事でも触れていますが、私は「周囲の人たちがみんな魅力的に見えたので片っ端からこそこそキャラ化して創作アウトプットを10年以上続けていたらキャラ作りが得意になってた人」です。
弱虫ペダルの坂道くんみたいな、積み重ねを気づかずやってたパターン。
これそのまま真似してください、とは言えないんですよね…

難しいんですが。

ひとつ「こうやったら、キャラ性格ブレが起きにくい土台を作れるのでは?」というアイデアを思いついたので、今回書きます。

ある一冊の本を使ったワークです。


※注意点※

今回、雑談記事の体をとっていることから察していただきたいのですが…
これから紹介するアイデアにはエビデンスが一切ありません。

私は一応同じことを最近試していますが、そもそも私は現状でキャラ作りに苦手意識がないため、上達の如何を経験ベースで語れないんです。
つまり、本当にこの練習方法をとればキャラが作れるようになる…という保証ができません。

ということで、この先ゆるい気持ちで読んでいただければ嬉しいです。


キャラの一貫性を、占い本から学ぶ

まずは、使う本を紹介します。
(特にアフィリエイトとかはありません)
使用方法的に、電子より紙での用意をオススメします。

こちらどういう本かと言いますと、
誕生日ごと、366日分の性格について書かれている占い本 です。
各誕生日に見開き2ページ割り振られているので、分厚い。ほぼ辞書。

最初にことわっておくと、
占いが当たっているかどうかを楽しむ目的では使いません。本来の用途はそれだと思うんですが…

この本の何が有用かというと、ズバリ

366人分の性格がポジティブ寄りにすべて違う内容で書かれている

という点です。


占い師さんという職業は、大変ざっくりいうと柔らかな表現と他者理解の言語化を得意とするライターさんです。
文章がうまく、褒め上手。占いは元来より困難や課題に前向きに取り込んでいくための術ですから、弱点にも向き合いつつ優しさベースです。意外と「地獄に落ちるわよ」とか言われない。

占い師さんのすごいところは「星回りの解釈」という土台を踏まえて言語化した、一人ひとりの性格説明のブレの少なさです。

解釈や言語化の方法に関しては、恐らく占い師さんそれぞれの個性が出るところなのだと思います。
が、誰にしろ人格の一貫性における表現能力は高いように感じます。

366人分の性格、描き分けられますか?
私はたぶん漫画の登場人物を366人違う人として描くことはできますが、性格説明のみ(立場の違いなどを抜きにする)はちょっと難しいかも…と。

それを、占い師さんは本にしてくれています。
すごい。制作過程見てみたい。


で、この本をどう使うの

というところで。

簡単です。
この本を適当にめくって、見開きに書いてある内容を要約して書き写してください

別に手書きでもデジタルでもいいです。

私の例↓

4/4と9/13のページ

全部見せられなくてすみません。恥ずかしいから。
ロルバーンLサイズを真ん中で半分にして、1ページに2人分書いています。

上から貼ってある付箋は、性格を書いてみて「このキャラっぽいな」と思った人の名前を書いています。見えている「大堀慶伸」は自創作キャラですが、他者作品のキャラ名もあり、隣には「ヒンメル」と貼ってあります。

毎日ひとり分の性格を書き写すワークを続けると、1年間で全員分書くことができます。
書き終えたときには「一貫性のある人間の性格を366種類インプットした人」になれます。
こういう人はこういう考え方でこういう行動をしがち、というパターンの引き出しを一気に増やせるんです。


この本だからこそのいいところ

こういった誕生日ごとの性格が書かれた占い本って、けっこう色々出ています。
私は本屋でいくつか開いてみて、こちらのキャメレオン竹田先生という方の本を選んだんですが、これには理由があります。

見開きページの作りが、大体こんな感じになっています↓

過不足なさすぎ!!

漫画を書くときにほしいキャラ掘り下げ要素が全部詰まってる。
こういう性格の人でこういう能力が高めで、でもこういうことが苦手だからこういう相手とその部分を補い合える…みたいな、もはやこれ読めば読切一本書けます。
連載や企画を作るとき、どう性格を担当さんに説明しよう…とかの参考にもなります。

そして意外とかなり効いてくるのが、冒頭に性格を表すキャッチコピーが置かれているところです。

やっぱり366人分写し書くのって大変ですし、似た系統の性格とかも複数存在するので、できるなら「自分が好きだな、描きたいなって思う性格」を優先して習得したいじゃないですか。
そんなとき、全文を読まなくても、パラパラーっとページをめくっていいなと思ったキャッチコピーのページから手をつけることができます。
実際、私は1ページ目からやるのもな~と思ったので、この方法で挑戦しています。
(書き終えたページにシールを貼ったりしておくと便利)

そして、先ほどチラ見せした私のノートにはインデックスページを設けており、そこにこのキャッチコピーをそのまま書いているのであとから見つけやすくなっています↓

このコピーだけでもどんな人?と興味がわく

…というわけで。

キャラの一貫性づけに苦戦されている方、インプットに「性格図鑑」という側面で占い本を使ってみるのはいかかでしょうか?という話でした。
必ずしも効果をお約束できないため、単純に面白そうだなと思った方がいらっしゃったらオススメさせていただきます。楽しいですよ!

読むだけでもいいっちゃいいんですが、やっぱり自分の言葉というかリズムで要約することによる吸収力は段違いだと思います。


366人まで描き分けられる必要はない

「9℃さんはたくさんのキャラクターを描くのに、みんなちゃんと違う人なのですごいです」と担当さんに言われたことがあります。
最初、意味がわかりませんでした。だってみんな、違う人なので。

この「性格を読む」観察眼と表現力は人生レベルでゆっくり培ってきたもので、急に同じようにできることはないし、その必要もないと思っています。
少なくとも、漫画を描く上で必要な人数くらいの一貫性を確保できるようになれば作話が可能です。
作品が違えば、似たような性格の人出したって全然いいですし。主人公はいつも同じ性格…とかにしても問題ありません。むしろ作家性を強められ、読み味の信頼を獲得できたりもします。


私はキャラクターの扱いに割と慣れているので、最初にキャラを考えるときの仮ラベリングとしてMBTIを使うことが多いです。
MBTIの16タイプも、思考プロセスと行動の偏りを漫画で扱う程度であれば過不足がなく、土台としてちゃんと機能します。
プロットを進めていくうち、「これISTJっていうよりINTJだな」などの軌道修正もしやすいので、性格のアタリつけに便利です。(一応文献とかを読んでいます)

が、キャラ作りに苦手意識がある段階では、MBTIの分類はやや粗く難易度が逆に高いのでは、とも思っています。
まずはできる限りミクロに、現実の人間一人ひとりを観察するような視点から”性格を読む”練習をしたほうが定着しやすいのでは、と。
それなら、16タイプより366タイプのパターン学習の方が目的に沿いそうと思います。


以上、キャラ作りが上達する(かもしれない)アイデアについての雑談でした。

読んでいただきありがとうございました!

9℃


おまけ 占い本用のロルバーン表紙かわいいので見て↓

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9℃ ありがとうございます!これからも頑張ります。