クリスマスは日本人にとって いったい何なのか
今夜はクリスマスイブ。
街中はクリスマスイルミネーションに輝き、
恋人はクリスマスディナーを前に語り合い、
家族は部屋にクリスマスツリーを飾ってデコレーションケーキを楽しむことでしょう。
夜中にはサンタクロースが子供の枕元にプレゼントを置いていってくれます。
あと1週間もすれば年が変わってお正月となり、今度は初詣に出かけたりして慌ただしい時期です。
そもそもクリスマスは、イエスキリストの誕生を記念するキリスト教の宗教行事です。
戦国時代の日本にキリスト教が入って、フランシスコザビエルが初めて信者を集めてクリスマスのミサを行いましたが、江戸時代には禁教令でいったん消えてします。それが明治時代になって復活し、1900年代になって商業化が始まったということです。
つまり、最初は宗教行事として行われていたものが、後に商業的イベントとして広がっていったということです。
明治屋、不二家、帝国ホテルなどが、「これは集客につながる」ことに気付き、相次いでクリスマス商品やクリスマスケーキ、クリスマスパーティなどで歳末商戦を積極的に宣伝し始めたのがきっかけといいます。
クリスマスイルミネーションなどの光の演出で盛り上げ、
クリスマスはロマンチックな夜として恋愛文化を宣伝し、
家庭でもプレゼントを交換したり、チキンやケーキを食べて楽しむ行事として定着していきました。
四季のある日本の冬の始まりを感じる、この季節ならではの冬の風物詩として、日本の文化に溶け込んでいったのですね。

では、元々クリスマスのミサは宗教行事だったのに、どうして信仰心抜きでの商業イベント化したのでしょう。
これは日本人独特の宗教観によるもののようです。
昔から、日本には八百万の神の神道があり、それに仏教や儒教が入り混じり、共存し、それを使いわける文化がありました。
そこにキリスト教も加わり、それぞれのいいところを取り入れてきたのです。
初詣で様々な神様に願い事をし、
七五三のお宮参りで子供の健康を祈り、
結婚式でキリスト教式を選び、
仏式の葬式を行っています。
クリスマスも季節のイベントとして取り入れられ、生活リズムに合わせて他の各イベントがカスタマイズされていったようなのです。

日本人は特定の宗教を信仰しないので、「私は無宗教です」と言いますが、こうした宗教行事は日本の文化として楽しんでいるのですね。
そして、日本人はイベント好きなのです。
節分、バレンタイン、お花見、七夕、夏祭り、秋の収穫祭、ハロウィンにクリスマスンなど、ことあるごとに皆でイベントを楽しみ、連帯感を得ているのです。
これが単一の神を信じ、同時に複数の宗教を信じることのない海外とは決定的に違う所です。
日本人にとって神様は一人じゃないという考えなのです。
また、日本人はこれらの行事に参加する感覚なので、特に宗教行事としてとらえていません。
入信して信じることが中心の海外の宗教とは違うのです。
整理しますと、日本人は、宗教的な帰属意識は弱いですが、海外では強いものがあります。
日本人は、宗教として意識しにくいため生活常識が行動規範となりますが、海外では宗教倫理が根本になります。
日本人にはいちいちこれらに入信することはありませんが、海外では必ず信仰することを誓う入信を行います。
日本人は、行事として楽しむことを好みますが、海外では信仰の行為として行います。
日本人は、様々な宗教の行事を自然に行いますが、海外ではこれは矛盾した行為になります。
日本では、宗教行事を商業化しても容認されますが、海外では反発されます。
日本では、宗教は文化であり、海外では信条なのです。
面白いですね。

以前の記事にもお天道様のことを書いたものもあります。
よかったらこちらもご覧ください。
日本人が気がつかないうちに、その根本に根付く神道というものは実に奥が深いものですね。
また機会があれば深堀したくなりました。
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