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静かな退職ってどんな退職?

最近知らない言葉が次々出て来て追いかけるのが大変です。
今回目に留まったのは「静かな退職」です。

昔から“いつの間にかいなくなる”、“気がついたら退職していた”というような、何の前触れもなくいきなり退職する人がいました。

このことかと思いましたが、これは「サイレント退職」というそうです。
それまで、悩みや不満・ストレスを抱えていたのに、誰にも相談できず、糸が切れたように突然退職するのです。

では、「静かな退職」とはどんな退職なのでしょうか。

実はこの「静かな退職」というのは、実際には退職せず、働き続けているのです。
しかし、仕事への過度の関与を控え、最低限の業務のみをこなす働き方なのです。
心の中では仕事から距離を置いている状態を、“退職”に例えた比喩表現です。

こういう人も昔から一定数いました。
残業はしない。
定時で帰る。
管理職にはなりたくないので昇進も目指さない。
会議で発言をしない。
飲み会にも当然参加しない。
決められた自分の必須の仕事のみをこなして自分の役割を超えた仕事や責任は一切引き受けない。
年次有給休暇はしっかり取得する。

自分に与えられた仕事すら満足に出来ないのは論外ですが、こういう人たちは、自分の仕事はきっちりこなしているのです。

今まで主流となっていたのは、会社に忠誠をつくし、一心不乱に、がむしゃらに、家庭をそっちのけで、早朝から深夜まで働き、定年を迎えるという働き方です。
これが高度成長期を支えてきました。

しかし、徐々に働き方に対する考え方や、価値観が変化し、仕事とプライベートの両方を充実させたいと考える人が増えてきました。
そして仕事量に報酬が見合っていないため、会社のために自分の人生を犠牲にしないという考え方をするようになっていったのです。

これは、入社後先輩たちを見ていて、「自分はああなりたくない」と思うようになっていったのでしょう。

以前書いた「仕事満足度調査を見て」の記事でも触れた不満を抱えた人たちが向かった先が「静かな退職」だったのです。

自分の仕事はきっちりこなしているので、誰にも文句を言われる筋合いはないと考えており、実際文句を言う人はあまりいません。
ですからストレスも軽減され、プライベートの時間も取れるので自分の時間を作ったり、家庭サービスも出来るようになり、精神的に安定してくるのです。

しかし、これらは目先の短期的なものです。
長期的に見れば、自分の成長の機会を放棄し、キャリアアップやそれに伴う収入アップから目を背けていることに他なりません。

会社にとっては、まずチームのモチベーションが上がりません。
新たなプロジェクトや企画もままならないでしょう。
今の仕事量は今のメンバーで十分だとしても、将来的に先細りとなることは目に見えています。
管理職のなり手がいなくなるので会社として維持していくことすら難しくなってきます。

これまでは、はっきり言って、個人のプライベートの時間は認められてきませんでした。
なまけていると見られていたのです。
しかし、これからは個人個人の自分のための時間と言うものを大切にすることの重要性を積極的に認め、推進していくことで、会社も個人も両方成長できる道が開けてくることになるでしょう。

会社のトップは、従業員が会社の中で将来の夢を持てるようなビジョンを語り続けなければいけません。

以前の記事「社長の仕事」にも書いています。

自分もその夢に向かって一緒に成長していくという気持ちにならなければ、従業員は「静かな退職」へと向かっていってしまうでしょう。
一旦こうなってしまうと、元に戻すのは至難の業だと思います。
こうならないためには、正当な評価と正当な報酬をもたらすために、双方が納得できるようコミュニケーションを欠かさず実施し続けなければいけません。

以前の記事「顧客満足と従業員満足」でも述べていますので、よければこちらもご覧ください。

お読みいただきありがとうございました。
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