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介護職は、なぜ「できない理由」を探してしまうのか

「できない理由」はすぐ見つかる


「利用者Aさんは足腰が弱くなっているから、大好きな外出は難しい」
「利用者Bさんは認知症だから、言っても分からない」

介護現場では、このような言葉を耳にすることがある。

このように「〇〇だから」を「できない理由」にする。
でも、できる可能性に目を向ける人は少ない。

なんだか偉そうに言っているが、これを書いている私も同じだ。
「今日は忙しかったから」「何か体調が悪いから」と流されそうになる。

介護だって、利用者の状態を考慮することも大切だ。
無理をすれば事故につながったり、症状が悪化することもある。

「できない理由」と、安全のために必要な客観的判断は別物だ。
その線引きは、とても難しい。
 

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「できる方法」を模索するのも介護

 
一方で、「〇〇だから、できないだろう」と決めつけるのは良くない。

しかし、介護ではこの思考になりやすい。
なぜか。

それは「できない」と決めつけたほうが楽だからだ。
新しい方法を探さなくても済むからである。

本来であれば、

「利用者Aさんは足腰が弱い」
「でも、大好きな外出をするにはどうすればいいか?」

「利用者Bさんは認知症だ」
「でも、まだ理解できるところはきっとあるはず」

このように、決めつけずに「その先」を探すのも介護だと思う。 
 

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疲れると、可能性を見失う


もちろん、これはとても大変なことだ。
「まぁ、仕方ないよね」と考えてしまうのも無理はない。

これを「流されている」と言うのは簡単だが、介護職だって人間だ。
常にポジティブな気持ちで利用者のことを考えているわけではない。

ひたすら介助に追われて一日が終わってしまう日もある。
疲れが溜まってイライラする日もある。

そんな状態で利用者の今後のケアを考える場面になったとき、前向きに「できる理由」に目を向けられなくなってしまう。
その結果、利用者の可能性を閉ざす選択が口から出てしまっても、無理はない。

疲れていると、人は新しい道を模索するより現状維持を選びやすい。
介護職も例外ではない。 
 

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自分を責める前に休もう


誤解のないようにお伝えすると、介護職が利用者に対して「できない」と決めつけてしまうことを容認しているわけではない。
介護のプロとして、利用者の可能性を見そうとする姿勢は大切だ。

しかし、人手不足と現場負担によって、つい「できない理由」に目を向けてしまうこともある、ということは覚えておいた方がいいと思う。
そうしないと、「利用者のためにもっとできたのではないか」と、自分を責め続けてしまうことがある。

「利用者Aさんはあんなに外出が好きなのに、これでいいのかな。でも、転倒したら本人も困るし……」

「利用者Bさんは理解できないからといって、適当に会話すればいいみたいで何だか嫌だな。でも、まともに会話するのは大変だしな……」

こんなふうに、多忙な現場の中で、理想と「できない理由」の板挟みになってしまう。だから、このような葛藤が生じたときは、まず「できない」と決めつけてしまう自分のコンディションに目を向けよう。

すると、それは利用者のことを考えているからこその悩みだと気づけるだろう。

「できない」と決めつけるのは楽だ。
でもそれは、本心ではない。

「できない理由」ばかりが浮かぶ日は、利用者への思いがなくなったのでっはない。心と体が疲れて、「できる理由」を探す余裕がなくなっている日なのかもしれない。

だからこそ、自分を責める前に休もう。
その休息が、利用者の可能性を見る力につながっていくのだと思う。 
 

ここまで読んでいただき、感謝します。
途中で読むのをやめた方へも、感謝します。 
 

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