「ザ・ルーム・ネクスト・ドア」(備忘録的感想)
最初はあまり興味をもっていなかったが、様々なメディアで高評価だったので観に行く事にした。
個人的には、前半の盛り上がりに比べ、後半がちょっとあっさりしているなと感じた。
作家のイングリッド(ジュリアン・ムーア)は、サイン会で旧友のステラと再会し、共通の友人であるマーサ(ティルダ・スウィントン)が癌で入院していることを知らされる。
イングリッドはマーサを見舞って久しぶりに再会するが、マーサはやせ細りイングリッドが知っている昔のマーサとは様子が異なっていた。
マーサは学生時代に娘を生んでいたが、その子供を両親に預けて戦場記者として活躍をしていた。
そのため娘との関係もギクシャクしている。
そしてその頃マーサがわかれた彼と、イングリッドは付きあったりもしていた。
二人はそんな仲だが、ここしばらくは連絡を取ることもなかった。
やがて、マーサが受けていた治療法に効果が確認できず、マーサは治療をやめる決断をする。
そして最期を迎える際に、イングリッドに側にいて欲しいとお願いをする。
しかも、病気で死ぬのではなく、最期は自らピリオドを打つ決意をしていた。
自死の際に立ち会って欲しいと言われイングリッドは戸惑うが、マーサと一緒に森の中の家で暮らすことにする。
若いころから自分の信じるままに生きてきたマーサが、死の間際に自分の過去を振り返り自死を選ぶ、そしてそのマーサの考えにイングリッドが感化されるという物語だ。
マーサがかつて戦場記者で世界を飛び回り、様々な死に接してきて独特な死生観を持っている点がポイントになっている。
自分の余命を知り、哲学的になる前半のマーサの描き方は素晴らしいと思った。
元々ふくよかな人ではないが、病魔に侵されてやせ細ったティルダ・スウィントンの演技が光っている。
ただ冒頭にも書いたが、後半がかなりあっさりしている。
少々ネタバレになってしまうが、一緒に暮らし始めてからイングリッドがどんどんマーサに感化され、二人は会っていなかった時間を埋めて親友として共感しあうのかと想像していたのだが、それほどでもなかった。
その事にも理由があるのだが、前半の展開でかなり期待をしてしまったので、個人的にはちょっと物足りなさを感じてしまった。
ラストも、イングリッドがマーサの娘のミシェルと会って終わりでよかったと思うのだが、その前に少しイングリッドの周辺がバタバタする。
展開を考えると、現実的にはそういう事になるだろうとは思うが、この映画の主題からは少々外れているような気がして蛇足に感じた。
19.ザ・ルーム・ネクスト・ドア
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こんな辺境の文章を読んでいただきまして、本当にありがとうございます!