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ともに(アドリブ詩)

その曲が流れたとき、
彼女は静かに涙を流した。
理由を知っていたけれど、
言葉を探しても見つからない。

ただ彼女の細い鼻筋を通った涙が、
ポトリと床に落ちただけ。

曲が終わると、
「何食べようか?」
と僕に聞く。

迷っていると、
「外食べに行こ」
と背中を向けたまま
大きな声で言った。

「先行ってて」
玄関で靴を履いて、
ドアを開ける。

冷たい風が、
彼女への思いを冷やしてくれる。

背中に水の音。
彼女が顔を洗っている。

ファーストフードで買った、
チキンナゲットをオーブンで温めた。

チンと音が鳴って、
出してみると、
アルミホイルがついている。

「失敗だね」
と彼女は笑い、
二人にアルミホイルをはがした。
くだらない、
でも楽しい時間。

諦めて、
アルミホイルのついていないところを選んで食べる。
小さくなったチキンナゲット。
ただなぜかおいしかった。
二人の時間だから。

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