Photo by
nikumori
星はどこへ…
冬は空気が澄んでいる。
星がよく見えるという。
ただ都会の空は明るすぎて、輝きが届かない。
霞んだ月が寂しそうだ。
街は暗闇を怖がるように光を放つ。
人工の明るさは消した影を見せず、明日を見せない。
夢はこの光の中にあるのだとごまかされ、
空を見ていたら転ぶと言われ、
この世界にいれば笑って暮らせると諭される。
うれしくないのに笑えない。
うわべの言葉に涙は出ない。
みせかけの力には跪きたくはない。
栄えたふりをする光の世界。
誘惑に負けそうなこともあった。
でも流されるより、行きたい場所。
無名の人の灯に照らされる道。
よどんだ空気も穢れた雲も突き破り、
永い時を経て、輝きだけを届ける星。
転んで、這いつくばって、
なめた人間にしかわからない。
アスファルトの冷たさ。
寝ころばなければ、見えない空。
そこに隠れた星。
立ち上がろうと視線を空に向けて、
あるはずの星の光を探す。
一歩を踏み出すための明日を。
照らしてくれるはずの星を。
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