【自己紹介】ノマドが数えた、歩いてきた街
僕は、ブルーカラーノマドです。
いま世界的に語られるデジタルノマドとは、少し種類が違います。
PCひとつで完結する仕事ではなく、現場に赴き、土地を調べ、企画を立て、計画を動かし、実際に手を動かす人たちと同じ場所で汗をかく。立ち上がりを見届けたら、名前を残さず次の街へ移動する。映画やTVドラマのようにクレジットも残りません。
そんな裏方稼業を、長く続けてきました。
裏方の仕事は、基本的に表に出ません。どれだけSNSが発達しても、世の中の大部分は、静かな現場仕事によって支えられています。評価されにくく、語られにくいけれど、誰かの生活を確実に前へ進めている仕事です。
それはきっと、多くの女性が日常で担っている役割とも、どこか重なっているのではないかと思っています。
noteを書き始めたのは、こうした「ブルーカラーノマドの視点」も、世界には確かに存在しているということを、言葉として残しておきたかったからです。
これまで歩いてきた街の数を、実は一度もきちんと数えたことがありません。同じ街を、仕事や偶然で何度も訪れ、そのたびに街の表情が少しずつ変わっていく。あるいは、変わっているのは自分のほうかもしれない。そんな感覚を、どこかに留めておきたくなりました。
最近は、旅先でも急がなくなりました。名所を効率よく巡るより、同じカフェに何度か通い、夕方に歩く道を決め、その土地の時間に身を委ねるようになりました。
そうしていると、特別な出来事ではなく、生活のすぐ隣にある感情や、言葉になる前の思考が浮かんできます。
それらを、短編小説やエッセイという形にすると、街の空気や、人の気配まで、一緒に残せる気がしました。このnoteは、そんな試みの積み重ねです。
七歳の誕生日に、母から地球儀をもらいました。青い海と、色とりどりの国境線が描かれた、小さな地球です。
共働きの家で過ごす放課後は、少し静かでした。テレビをつけるほどの元気もなく、机の上の地球儀を、手のひらで転がしていました。
指先が止まるたびに、聞いたこともない街の名前が現れる。そこにどんな空気が流れているのか、どんな匂いがして、どんな会話が交わされているのか。子どもなりに、勝手に想像しては楽しんでいました。
今になって思うのは、人は、何も起きない時間の中で、ゆっくりと世界を広げていくということです。
僕の場合は、あの静かな時間と小さな地球が、世界への憧れを育ててくれました。大人になってからは、その延長線上で海外に出ました。
留学、仕事、出張。
十分な準備もないまま、知らない街にひとり放り出されることも多くありました。
空港で足止めを食らい、見知らぬ街でタクシー運転手と言い合いになり、予約したはずのホテルに「そんな名前は知らない」と言われる。それでも、どうにか一晩を越え、翌朝にはまた知らない街角を歩いている。
気づけば僕は、どこにも完全には属さないまま、歩き続ける人間になっていました。
今では、一か月以上滞在した街がいくつもあります。
観光ガイドには載らない小さな食堂。地元の人しかいない公園。
朝一番にパンの匂いが流れてくる道。そういう場所にこそ、その街の本当の呼吸があると感じています。
このnoteでは、
旅エッセイ風の連載 「NOMAD weekly」 と、海外の都市をモチーフにした短編小説を中心に書いています。
役に立つ情報や、わかりやすい成功談は多くありません。
代わりに、誰かの一日の終わりに、少しだけ気持ちが緩む文章でありたいと思っています。
もし、「自分もずっと裏方だった気がする」そんな夜があれば、有料の NOMAD weekly も、無理のないタイミングで覗いてみてください。
ここは、
ブルーカラーノマドが見てきた世界と、
その途中で生まれた言葉の記録です。
実際に歩いて見つけた、小さな「裏ガイド」
という二つのレンズで毎週綴っていきます。
華やかな名所よりも、その街が一日のうちでいちばん「素顔」に近づく時間帯や場所を、ゆっくり拾っていけたらと思っています。
まだ行ったことのない街の空気を覗いてみたい方も、かつて自分が歩いた路地を別の視点で見てみたい方も、どこか一つでも「気になる街」があれば、のぞいていただけたらうれしいです。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
もし「この人の旅の話をもう少し聞いてみたい」と感じていただけたら、フォローして、次の週の街へも一緒に旅してもらえると心強いです。
Satoshi
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現在、キルギス共和国に住んでます。キルギスでは幼稚園が圧倒的に不足しています。いただいたチップは幼稚園の設立の為に使わせていただきます。