見出し画像

難関私立幼稚園受験を突破できたポイント

「お受験」とは無縁のわが家が、“あの通知”をきっかけに歩み出した、小さな挑戦の記録。


1通の通知が、すべての始まりだった

「え? 更新、できないの……?」

マンションのポストに届いたのは、定期借家の契約更新終了を知らせる一通の通知。

娘は当時2歳と7ヶ月。少しずつ自分の意志で言葉を選び、毎日を楽しむ姿が印象的な時期だった。まさか“住む場所”がきっかけで、“幼稚園受験”という人生の分岐点が訪れるとは、夢にも思っていなかった。

新しい家を近所で探すか、それとも遠くに移るか。悩んでいたそのとき、私がふと口にした。

「どうせ引っ越すなら、ダメもとで〇〇、受けてみない?」

もともと、受験を前提に育児をしていたわけではない。でも、ふと思った。

「今までやってきた子育てが、そのまま通用するのか、試してみたい」


「お受験教室」デビューは夏期講習から

8月中旬。私たちは近所にあった“大手お受験教室”の夏期講習に参加することにしました。私たちが参加できたのは、残り4コマのみ。

内容は、あいさつ、椅子に座る、待つ、折り紙、塗り絵――つまり、日々の生活で娘とやってきたこと。それでも、それを“他人と空間を共有する中で行う”というのは、家庭とはまったく違う体験でした。

  • あいさつ:ドアの前で立ち止まり、講師に向かって「よろしくおねがいします」

  • 椅子に座る:背筋を伸ばし、手は膝の上で静かに待つ

  • 折り紙・色塗り:与えられた課題を時間内に仕上げる

  • 順番待ち:呼ばれるまで騒がず待機

  • 周りの全員が紺色のスーツ:子どもも親も紺色スーツ独特な雰囲気

という、日常では味わえない環境や体験は当初衝撃だった。
テレビなどで見るお受験の風景を目の当たりにして、私も大きな緊張を覚えました。
娘も初日、教室の入り口で固まり「ママ……」と涙ぐんだ。
けれど2回目からは、ピシッと制服を着た同年代の子どもたちと並び、鏡を見ては「かっこいい?」と頬を緩めるようになった。

塾に通ったことで、本当に良かったことがある。

それは――「服装の慣れ」です。

ネイビーのスーツ姿でぴしっと決めた子どもたち、髪を結い上げたお母様たち、凛とした空気。

この場所ではこのきちっとした紺の服が“当たり前”なんだ
服装が変わると、意識が変わる。

そう無言で伝える場面に娘を連れて行けたことが、何よりの練習でした。

今でもキリッとした服装も大好きで、ちょっとしたお出かけをするときには、「パパもネクタイしてカッコイイ格好して!」と家族でキリッとした姿でお出かけすることを楽しみにしています。


わが家の日常は、知らぬ間に“受験準備”だった

私たちは受験に向けて子育てをしてきたわけではありません。でも、日々の中で意識的に行っていたことが、受験に活かされたと感じています。

声かけとイメージ力

「今日は誰とどこへ行ってきたの?」
「何を食べたの?どんな味だったの?」
「何をしてきたの?何が楽しかったの?」

そんな会話を毎日重ねていました。これは脳科学でいう“記憶の再現”と“アウトプット”。イメージ力を高め、表現力を育てる土台にもなっていました。

指示行動の習慣

「これをやったら、次にあれをして、終わったら戻ってきてね」

家庭内の“お手伝い”や“遊び”も、実は受験で問われる“指示行動”と同じでした。これも、短期記憶の強化と、ワーキングメモリの強化をするために、意識的に遊びやお手伝いなどの日常に自然な流れでトレーニングしていました。

自己紹介の練習

0歳から右脳教育の教室に通っていた娘は、毎回みんなの前で自己紹介をしていました。「こんにちは、〇〇です。好きな食べ物は〇〇です。」という形。

これは、特に大きかったなと思います。なかなかみんなの前で1人で立って、自己紹介をする機会などないですからね。
そして、家庭でも、遊びの始まりに自己紹介ごっこをしたりして、恥ずかしがらずに話せる練習ができていました。

何歳だからこれはできないと決めつけない

このnoteでの投稿の本質でもある、月齢や年齢で成長を考えない!
子供の成長は無限大。
これは、できることはどんどん進めさせよう!というもの。
ハサミでも、お料理でも。
安全なハサミを探して、どんどん使わせる。
でも、できないことに関しては、ただやらせるだけではなく、どこでできなくなっているのかをしっかり観察して、そのできない部分にしっかりとアプローチするように心がけていました。


本命受験前に訪れたもう一つの“出会い”

さて、本命の受験の前に、私たちは港区のみなと幼稚園を受験しました。

ここは、お寺が母体で、園長先生が私立幼稚園連合会の理事も務めるという伝統ある園。説明会での先生の誠実な言葉と姿勢に、夫婦で心を打たれたのを覚えています。
何回かお伺いして、園長先生とも何度もお話しもしました。
もし、本命とのご縁がなければ、ここにしようか?と話していた幼稚園でした。

そんなみなと幼稚園の試験での“親の面接”が、私にとって本当に大きな経験になりました。

妻との面接練習ではボロボロだった私が、本番の保育士さんの優しい笑顔に救われて、驚くほどスラスラと話せたのです。娘もまた、祖父母に話すような屈託ない笑顔で受け答えをしていました。「場慣れ」の効果を親子で実感し、肩の力がすっと抜けました。


本命まで7日――“朝ごはん”作戦

それでも不安はある。

  1. 園の“レベル”に娘が届いているか。

  2. 歌と手遊びが時々バラバラ。

  3. 「きょう何を食べた?」に適当な返事をしがち。

対策として考案したのが朝ごはん2パターン作戦。試験1週間前から日替わりで、

  • ① ご飯+ししゃも(卵たっぷり)+豆腐とわかめの味噌汁

  • ② ご飯+ハンバーグ+厚揚げとわかめの味噌汁

をローテーション。どちらを聞かれても答えやすく、好きな食材で朝機嫌も上がる“一石二鳥”だ。


本命受験、そして娘の“静かな本番力”

迎えた本命幼稚園の受験当日。娘は普段通り、朝から上機嫌でした。電車の中での会話は、まるでいつものおしゃべりの延長。

電車の中で「朝ごはんは何を食べた?」と聞くと、娘は一言「ごはん。」だけ。相変わらずの返答だったが、「たっぷりたまごの入ったししゃもと豆腐のお味噌汁、美味しかったね」と私がイメージで思い出すように話すと、「ぜんぶ食べたよね!美味しかったよね」とニコリ。
相変わらずの返答が返ってきた。

いよいよ園に到着。まずは行動観察。親子行動観察では、娘はママと参加。前日までは「パパと行く!」と張り切っていたのに、当日になって「ママがいい」と言い出した。
娘なりに、何かしらの空気を感じていたのでしょう。

本番は、やはり独特の雰囲気があります。
パパでもママでも対応できるように、日頃からどちらかの親だけで遊ぶ習慣は大事かなと思います。

結果的にはこれが正解。ママは冷静に場を読み、対応したようです。

後から聞くと、行動観察では、基本的には用意された行動は全て対応できたよう。しかし、歌に合わせた手あそびは、なかなか入れず、他の子をじっと観察している状態だったと。
私が、付き添っていたら、観察している娘の姿を見て、その後の面接に影響していたかも。

続く面接では、案の定あの質問がありました。

面接官:「朝ごはんは何を食べましたか?」
娘:「ご飯と、ししゃもと、お味噌汁です!」
面接官:「お味噌汁の中に入っていたものはわかりますか?」
娘:「お豆腐と、わかめです」

その瞬間、私は驚いて笑顔で娘を見つめてしまいました。
やってくれた――!
同時に、緊張がほどけ、夫婦で日頃から共有している子育ての理念を自然体で語ることができた。

娘への質問は、この2つでした。


合格、そして見えてきた“わが家なりの子育ての軸”

ありがたいことに、ご縁をいただくことができました。

もちろん、塾に通っていればもっと違ったアプローチもあったと思います。でも、幼稚園受験に関しては、それ以降の受験と違い「普段の生活の中でも、受験に通じる要素がたくさんある」ことを実感しました。
ペーパーがあるわけではない。日常でどれだけ繰り返しやってきているかがカギではないかと思う。
それでも、

塾に通ったことで、知らない世界に触れ、親も子も“受験とは何か”を知ることができた。

家庭で重ねてきた何気ない日々が、最後の“本番力”につながった。

その両方があったからこそ、この結果になったのかなと思う。


いま、これから(小学校受験)について考えていること

小学校受験については、まだ“決めて”いません。
幼稚園受験と小学校受験。全く別モノであるなと思っています。
合格後、わが家は改めて話し合った。内部進学で小学校へ上がるか、外部受験を視野に入れるか――。そして結論は今でも保留中。
大切なのは、

娘が自立し、自分で選んだ道を笑顔で歩める子に育つこと

もしご縁がなければ公立小学校でもいい。もし必要ならば受験塾にも通う。でも慌てず、日々を大切にし、娘の伸びる芽を信じて寄り添っていく。それが、今回の挑戦で得た最大の学びです。

でも、今回の経験で学んだのは、

「ゴールを明確にして子育てできる安心感」
「慌てず、焦らず、その子の成長を信じて待つこと」

日々の体験、対話、共感の積み重ねが“その子らしい力”を育てる。そう信じて、これからも見守っていきたいと思っています。

どんな道を選んでも、娘が“自分で選んだ”と言える人生を歩めるように。そのための環境を、私たちは支え続けたいと思っています。


おわりに:子育ての“正解”は、きっと自分たちの中にある

最後に伝えたいのは、こうした受験体験記はあくまでも
“ひとつの家庭のかたち”
にすぎないということ。

フルタイムで働くご家庭、ワンオペ育児のご家庭、祖父母と協力しながら育てているご家庭――背景は様々です。

でも共通して言えるのは、
「その子にとって、どんな環境がよいのか」
「この子にとって何がベターなのか?」
を見つけようとお子様を思う親の気持ちこそが一番大切じゃないかな思いました。

小さな選択の積み重ねが、未来の道になる。

もし、いま受験を迷っている誰かがいるのなら。心のどこかで“やってみたい”と感じているなら。きっと、そこにあなたなりの正解があるのだと思います。

この記録が、そんな誰かの背中をそっと押すことができたら――それが私たちにとって、いちばんの“ご縁”かもしれません。

もし、ご要望があれば、当時提出した私たちの志望理由も投稿してもいいかなと思います。

質問などあれば、お気軽にコメントしてください!

▼【総目次】0歳からはじめる家庭教育ロードマップ

▼私たちが後悔しない子育てーありのままの我が家の教育

▼ 成長マガジン

いいなと思ったら応援しよう!