癖になるピュアすぎ純愛映画『(LOVE SONG)』のカイという男について、感想とともに語ってみる(ネタバレ有り)
胸きゅんを忘れて久しかった私がいま絶賛どハマリしている、癖になるピュアピュア恋愛映画。10月31日から公開中の『(LOVE SONG)』。
両片思いのふたりが織りなす、「面白いのにめちゃくちゃ泣ける」っていう、観れば観るほど癖になるスルメ映画なわけですが。ネタバレ有りで主人公の一人「カイ」についてツラツラ書いてみます。
【※ネタバレなしのレビューはこちらから】
というのも、森崎ウィンくん演じるソウタは映画の中で、言ってみれば観客に寄り添ってその視点を見せてくれるし、時にモノローグで心の内も明かしてくれる。
問題はこちらの方です。
そう。Snow Manの向井康二くん演じるカイ。
いくら公式さんに【ミステリアスなカメラマン】って肩書きもらってるからって、心の内もうちょっと教えてくれてもよくない? 結構思わせぶりじゃない、それ!?
なーんて最初は思っちゃうけど、最後まで観終えてカイ視点のあれやこれやを知ってからは
「うぅ……カイ……涙」となること必至な、一気に感情揺さぶってくる罪深い人。そんなカイについて語ってみます。
※ガッツリは避けるけどちょいちょいネタバレします。
映画まだ観てないよの方はまずは劇場へGOして、この「どんどんやみつきになる」という映画体験をしてみてほしいです。
ではさっそく。まずは「カイ」のプロフィールから。
杉浦 海 / 向井康二 (Snow Man)
ソウタの初恋の相手でミステリアスなカメラマン。学生時代に突然ソウタの前から姿を消した。現在は、バンコクで働きながら音楽活動を続けている。
カメラマンで音楽活動もしててっていう……
やっぱりアレですね。少女漫画に出てきたら主人公の人生狂わす系キャラの、アーティスティックな匂いがプンプンしますね! しかも突然音信不通になっちゃってるあたりもね!! プロフィールからもう厄介。
そんなカイくんの、私的に「印象的だった!」というシーン、厳選3つピックアップしてみたいと思います。それがこちら!
① 運命の再会。その後ーー
二人が再会したのは屋台が雑然と立ち並ぶ、タイの裏通り的なところ。
危ない目に遭いかけてたソウタを、カイが助ける形で再会します。
実に6年ぶりの再会。それぞれ(てか、ソウタの一方的な質問ぜめ)近況報告をして、「じゃあ……」と言って別れかける二人だけど、
ソウタは勇気を出して、去っていくカイを呼び止めるんですね。
「カイ!!!」って。偉いぞ!
そこで振り返ったときのカイの顔がね、1回目の鑑賞では気づかなかったけど、めっっっっっっちゃ良い!!!!!!
ちょっと泣きそうで、嬉しそうで、どこかホッとしているような……
うんうん、わかる。わかるよ。言えなかったけど、ほんとはまだ一緒にいたかったんだよね……と、個人的に胸にぐっときてしまったところ。
少し引きのカメラだけど、ぜひこのカイの表情はチェックしてみてほしいです。
② 未完成のLOVE SONG
ストーリーの軸のひとつだった「未完成のままだったLOVE SONG」がついに出来上がり、それをカイがライブで披露するシーン。
ここが2回目以降の映画鑑賞から個人的に「嗚咽シーン」なんだけど、
実は私、何を隠そうライブが始まる前から泣いてます。
そう。直前にある、ソウタとワタルのシーンですね。
ワタルは化粧品会社と契約してるモデルで、出会ってすぐにソウタのことを気に入ってしまった模様。しかも、我らが【鈍感両片思いこじらせペア】と違って、すごく素直に相手に気持ちを伝えられるタイプ。まぶしいほどにかわいい! ほんっっとかわいい!!!
そんなワタルがソウタに好意を告げて、ソウタの目をじっと見つめながら手を唐突に握って。「パシッ…」なんて手を取る音も部屋の中に響いて……っていう、普通なら
「あ、良い雰囲気に突入しそう…」
なシーンがあるんですが。この時のソウタが泣けるんですよ……
(※以下ちょっと大きめネタバレ)
「パシッ…!」って音とともにワタルに手を握られたソウタ。
でもソウタは、目の前の超絶かわいいワタルにどぎまぎするでもなく
その心に浮かぶのは再会したあの日、今のワタルみたいに自分の手をパシッと取って助けてくれたカイの姿。
ああ……こんな状況でも思い浮かべるのはカイのことだけなんだよね……
なんだかこのときのソウタの思いの強さと、LOVE SONGがかかりながらの再会した時の回想シーンに、ほんと泣かされてしまい。
涙収まらないまま映像は切り替わって、否応なくライブ会場へ連れていかれる私。
(サンさんの「準備はイイ?」がもうね、こっちへの問いかけに聞こえるよね)
そしてついに披露されるわけです。完成したカイのLOVE SONGが。
映画2回目以降にぼろ泣きした理由言っちゃいますが、この歌詞です。
やがて 全ての針は止まる
僕は君とキスをした
私、1回目に観たとき、この歌詞あまり覚えてなかったんですよ。
ただただソウタとカイの様子を追っていたというか……カイの切ない歌声だけを聞いていたというか。
でも2回目に観たときは、この後に出てくる【あの日のエピソード】を知っている状態なわけで。だから聴いた瞬間、ほんとにぶわっっっっと涙がこみ上げてしまって。
どれだけあの記憶がカイにとって大事だったのか。
姿を消してまで忘れようとしたソウタへの思いだけど、
あの出来事だけは絶対忘れたくない、っていう
カイの心の叫びみたいな風に思えて。
実際ここのフレーズの歌声、めっちゃくちゃ切なくて、ハスキーに掠れて絞りだすみたいで。
うん、泣くよね。
③「ほんと、うまくいかない」
ライブ終わりの夜、「自分にはずっと忘れられない相手がいるんだ」と、さりげなくカイに明かしたソウタ。
「でも、きっと叶わないんだよ」
「世の中、うまくいかないことだらけだな」
とつぶやくソウタにカイが返したのが
「ほんと、うまくいかない」という台詞。
この台詞、映画の中で2度出てくるんだけど
1度目は台詞だけで、カイの姿はスクリーン左端にほんのちらっと映る5分の1程度の後頭部のみ。
で、後から出てくる回想シーンでこの時のカイの表情がわかるんだけど……
本当にね、映画1度観終えたあとだと、カイの表情を知ってるもんだから「端っこに映ってる後頭部のかすかな動きだけで泣ける」っていう超絶マニアック(!)な状況が生まれるわけです。
なかなかこんなこと、なくない!?
……こうして書いてると、やっぱり監督もこの映画、何度も観てほしい意図があったのかなって思えてくる。それくらい、この後頭部を観るためだけでもリピートはおすすめしたいっ!
髪の毛のかすかな動きだけで泣けます。まじです。
ひとまずこの3つに絞ってみたけど
他にもバイクシーンや美しすぎるキスシーンはもちろん
あれもこれも、めっちゃたくさんあるんだよな……
いつかネタバレ全開で語り尽くしたい!です。
噛めば噛むほど良さが溢れてくる「(LOVE SONG)」だけど
そのひとつの要因がカイの存在だと思ってて。
1回目に観るときと2回目に観るとき、何が圧倒的に違うかと言えば「カイへの解像度」だから、
カイの表情、目の揺らぎ、泣くのをこらえる喉元のこわばり。
そういう、確かに最初からそこにあった「ごく小さな動き」のすべてに、2回目以降はぐっと意味がもたらされるというか、その意味に気づけるというか。
それを繊細に演じきって確実に届けてくれた向井くんの演技、お見事だと思ってる。
ちなみにパンフレットの表紙がこちらだけど、これも映画見終わってから見るとまた印象が変わるはず。この表情の対比と服がね……めちゃくちゃ切ない……
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映画『(LOVE… pic.twitter.com/LZvYBdSvRD
主題歌のOmoinotakeの「Gravity」も、とことんソウタとカイの心情にリンクしてます。
激重な想いなんだけど、こんな風に思える相手に一度きりの人生の中で出会えるって、本当に「奇跡なんて言葉じゃ足りない」くらい幸せだよな、と。
カイのライブシーンもだけど、このエンドロールの主題歌も私は劇場で何度でも聴きたいと真剣に思う。すっごく良い。
つらつらと「カイ」について書いてみたけど最後に……
タイのナイトマーケットの場面に出てくるカイの笑顔。あれはきっと、ソウタにしか見せない顔なんだろうな。
切なさに溢れた顔や、今にも泣きそうな顔とともに、あのカイの笑顔がふと脳裏をよぎるのでした。
