三峯神社は、本殿だけ見て帰ると半分も見ていない
三峯神社へ来るのは、これで2回目です。
前回は何も知らないまま来て、本殿だけ参拝して、御朱印をもらって、満足して帰りました。立派な拝殿を見て「さすが有名な神社だな」と思って、それで終わり。当時はそれで十分だと思っていたんです。
でも今回ちゃんと奥まで歩いてみて、はっきり分かりました。前回の自分は、三峯神社の入口だけ見て帰っていた。本殿は、ここのほんの一部でしかなかったんです。

車で行くなら、朝7時前がベスト
三峯神社は標高1,100メートルの山の上にあります。車で行く人がほとんどだと思いますが、先に一つだけ言わせてください。
朝は早ければ早いほどいい。できれば7時前です。
この日は朝7時に駐車場へ着きました。車はほとんどなく、すんなり停められて、境内も人はまばら。随身門も拝殿も、人影を気にせずゆっくり見られました。
問題は帰りです。11時半に駐車場を出ようとしたら、入ってこようとする車が長蛇の列。ざっと見て100台、いや200台近くは並んでいました。
管理人さんいわく「2時間以上待ちになることも珍しくないですよ」と。
前回は8時ごろに来てギリギリ停められたわけですが、あれは奇跡。正直、なめてました。早く来る以外に対策はありません。

本殿の外側に、三峯神社の本体がある
三ツ鳥居の両脇に立っているのは、狛犬ではありません。「お犬様」と呼ばれる狼の石像です。
三峯神社は狼を神の使いとして祀っていて、境内のあちこちにお犬様がいます。

ここで一つ、知って驚いたことを。。。
三峯神社には「御眷属拝借」という神事があって、このお犬様を1年間、家にお借りして連れて帰れるんです。
しかも納める木箱の蓋には、小さな空気穴が3つ開いている。お犬様が息をできるように、と。石像を眺めていると作り話みたいですが、これは今も続いている本物の信仰です。
狼が貸し出される神社、なかなかないと思います。
境内の奥には、御仮屋(遠宮)があります。お犬様が仮に滞在しているとされる場所。7時台、ここには誰もいませんでした。
岩の左右にお犬様が並び、そこへ朝日が差し込んでいて、写真を撮りながら、正直そわそわしていました。
獣に狙われたような奇妙な視線の気配を感じて、クマいないよな、と必死に周りを窺ったほどです。神域だから安全、なんて保証はどこにもなし。
あれが、お犬さまの気配なのか何なのかは誰にもわかりません。

拝殿の前の敷石には、辰年に浮かび上がったという龍神の姿があります。柄杓で水をかけると現れる仕掛けで、知らずに通り過ぎると完全に見落とします。

さらに奥宮遥拝殿の脇道を30メートルほど進むと、小さな祠がありました。案内板もなく、ほとんど人が立ち寄らなさそうな場所です。
岩肌に寄り添うように祀られていて、なんだか気になって手を合わせました。

御仮屋も、敷石の龍神も、この祠も、前回の自分は全部すっ飛ばしていたわけです。本殿だけ見て帰るのは、はっきり言ってもったいない。
奥宮までの道は、完全に登山だった
8時前、奥宮へ向かいました。妙法ヶ岳の山頂にある奥宮です。
ビジターセンターから二之鳥居までは舗装路で、ここはまだ散歩気分。
問題は二之鳥居から先です。木の根がむき出しの山道に変わり、傾斜もきつくなります。スニーカーで登っている人もいましたが、これは滑ります。トレッキングシューズは必須。
そしてストックも、帰りの下りで本気で役立ちました。これも必須です。「軽い気持ちの参拝」ではなく、ガチの登山装備で来ることをおすすめします。

道幅も想定外でした。
場所によっては人ひとりがやっと通れるくらいで、向こうから人が来ると、すれ違いがけっこう怖い。「境内散策のついでに奥宮も」という軽さで来ると、たぶん後悔します。

急な階段と鎖場を越えて、奥宮に着いたのは9時半ごろ。ここまでかなり険しい道でしたが、着いた瞬間、不思議と疲れが抜けました。よくある言い回しだけど、本当のお話ですwww
奥宮は妙法ヶ岳の山頂、標高約1,300メートルの岩場の上に立っています。社殿というより、岩そのものに祀られている感じです。

奥宮の左側には断崖があります。
ほかの人は平気で先端に立ったり、深呼吸したり、座って瞑想したり。自分はというと、先端の数歩手前の岩に腰掛けるのがせいぜい。そこから先は、つま先が勝手に止まりました。
**となりで平然と先端に立って写真を撮っている人が、別の生き物に見えた。**引き返すとき、岩に手をついている自分が少し情けなかったけど、これが正常だと思います。

下山したのは10時半ごろ。麓の「三峰お犬茶屋 山麓亭」で、くるみそばを食べました。
すりつぶしたくるみの甘いつゆが、山を下りてきた体にしみる。軽く食べるつもりが、結局、大盛り。山を下りた人間に、小盛りという選択肢はありません。
本殿だけ見て帰るのも、もちろんいいです。ただ、ここには本殿のほかにも見て、感じるところがいくつもありました。
お犬様も、御仮屋も、奥宮も。簡単に来られる場所ではないからこそ、本殿で引き返すのは、三峯神社を半分しか見ていない気がします。次は登山装備で来ます。
絶壁のあの数歩を、今度こそ詰めるために。
関連記事
秩父の神社・お寺巡りに興味がある方は、こちらもどうぞ。
秩父札所巡り、前半17か所を車で巡ったら思ったより修行だった
マガジン
神社巡りや日帰り旅の記事は、こちらにまとめています。
