秩父札所巡り、前半17か所を車で巡ったら思ったより修行だった
秩父札所三十四観音霊場の前半17か所を、車で一気に巡ってきました。
「今日は心を無にして巡礼しよう」そう思っていたのですが、結果から言うと、そんな余裕は一ミリもありませんでした。
1番・四萬部寺から全34か所のちょうど半分です。総距離は100kmを超える巡礼路の前半でした。昔の人はこれを全部歩いて回っていたと聞くと、気が遠くなります💦
ただ、こちらは車です。
気楽に回れるものだと思っていましたが、甘いと気づくのにそれほど時間はかかりませんでした。
参拝、御朱印、移動のループ

1番・四萬部寺からスタートし、2番、3番と進むうちに、参拝→御朱印→移動のループが完全に体に染みつきます。
お寺に着く。駐車場を探す。石段を上る。手を合わせる。納経所へ向かう。車に戻る。
3か所目くらいで「これは巡礼なのか、移動をともなう耐久戦なのか」、7番に着くころには自分でも分からなくなってました。きれいに参拝できているようで、頭の中はずっと現実がいっぱい。

境内で杉の匂いをちゃんと嗅げたのは、3番か4番が最後。お寺はどこも静かで、本殿の前に立つとちゃんと気持ちが整います。

整うのですが、車に戻った瞬間にナビは冷静に次の案内を始めます。山あいの細い道を走って、次の駐車場を探して、そして参拝。これを17回繰り返しました。その間、秩父の山はずっとそこにありました。特に気にする余裕もなく。
なぜか始まる、無言のペース争い
7番あたりで、あることに気づきました。すれ違う人の顔が、ずっと同じだと!?
声には出しません。でも確実に「またあなたですか」という空気がある。こちらが少し早く出ると、次の札所でまた会う。少し遅いと、先に着いていた彼らと鉢合わせる。目は合わせない。でも確実に確認し合います。

お互い何も言わないし、急いでいるわけでもない。それぞれが自分のペースで回っているだけなのに、なぜか誰も望んでいないペース争いが始まっていました。車の色も覚えました。駐車場で同じ車を見かけると「また先に着かれた」と悔しがる。おかしな話です。
巡礼なのに。
12番あたりで納経所が昼休みに入ったので、近くの食堂へ。定食を頼んで顔を上げたら、隣のテーブルにさっきの方達。・・・絶対気まずい💦
同じことを考えて、同じタイミングで、同じ食堂に吸い込まれていた。

もはや何処ぞのツアー客。
誰も名乗っていないし、会話もほとんどしていない。それでも半日で妙な連帯感が生まれて、たぶん向こうも「あの人、またいるな」と思っていたはずです。
食堂を出てからペースが上がりました。14番、15番、16番——気づいたら全員で我先になっていました。午後の秩父は、静かなまま、なぜか少し速かった。

消えない煩悩
巡っているうちに、白衣・輪袈裟・菅笠・金剛杖を身につけた巡礼スタイルの人たちが気になります。
最初は「本格的だな」と少し距離を置いていたのに、札所を重ねるうち、自分の普段着が非常識に見えてくるのが怖いところ。
一式そろえても1万円前後で買える。それが一番いけない情報でした。こういう「少し頑張れば手が届く装備」が、一番危ない。次に来るときは、少しだけ荷物が増えているかもしれません。
煩悩、消えませんでした。
16時、17番・定林寺で時間切れ。境内に入ったらもう夕方で、さすがにここで終わりにしました。34か所のちょうど半分、気づいたら前半戦終了でした。
疲れました。かなり疲れました。17か所の記憶はすでに混ざりはじめていますが、どのお寺でも手を合わせた瞬間だけは静かでした。それで十分だったような、物足りなかったような。帰りの車は何も覚えてません。ただ、納経帳が少し重くなっているのだけが、確かな収穫でした。

まだ半分。されど半分。
次回は5月、18番から再開予定です。あの方々と、またどこかで会う気がしてます。
<札所メモ>
秩父札所の納経時間は、3月〜10月が8:00〜17:00、11月〜2月が8:00〜16:00。
通年で12:00〜12:30は昼休み
★1番・四萬部寺 スタートの場合
住所:埼玉県秩父市栃谷418
アクセス
車の場合は、関越道・花園ICから約40分、皆野寄居有料道路の皆野長瀞ICからは約10分
電車・バスの場合
西武秩父駅から西武観光バスの皆野駅行きに乗り、「札所一番」で下車
秩父鉄道を使う場合は、和銅黒谷駅から徒歩約45分
御朱印料は書き入れで500円
