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生成AI導入の落とし穴 ~3年後に後悔しないコンタクトセンターのAI戦略と3つの鉄則~

Kocochi製作所 note投稿案

いつもKocochi製作所の記事をお読みいただき、ありがとうございます

前回は、FAQ(よくある質問)の効果的な更新スキームに関してお話ししました その際、「FAQなんてもう古いよ、これからは生成AIの時代でしょ」と思われた方もいらっしゃるかもしれません ごもっともなご意見です

Kocochi製作所のnoteをご覧いただいている皆様のなかにも、すでにお客様対応に生成AIを導入している、あるいは導入を本格的に検討しているという企業は多数あるのではないでしょうか
しかし基本的に、FAQも生成AIも「導入すること」自体がゴールではありません
それを組織のなかで「どのように活用・運用していくのか」というスキーム作りこそが最も大切なのです

今回は生成AIを軸に、その導入において絶対に外してはいけない重要なポイントを、Kocochi製作所の視点でお話ししていきたいと思います

「制約のないPoC」で見えた生成AIの確かな可能性

筆者がお客様対応の分野における生成AIの活用について「これは極めて有効な手段になる」と確信したのは、2023年のことでした

当時、スタートアップである株式会社KandaQuantum(カンダクォンタム)社とPoC(概念実証)を実施し、生成AIによる文章の要約や質問に対する回答が、80%以上の高い精度で正しく行われることを確認しました
また、VOC(Voice of Consumer:お客様の声)のレポート作成においても、現場を大きく変革できる可能性を感じる結果を得ることができたのです

KandaQuantum 公式Webサイト

KandaQuantum社は、いわゆるコンタクトセンター向けのシステム開発に特化したベンダーではありませんでした
しかし、逆にそういった枠組みにとらわれない会社と「既存システムの制約」を一旦脇に置いて、生成AIの純粋な可能性について運用実験を行えたことは、非常に有益な機会となりました
彼らは非常に真摯に、そして意欲的に、生成AIの可能性に向き合ってくれました
その後も、生成AIの部分的導入においてアドバイザーとしてご協力をいただくなど、私自身がAIの基本的な知識や勘所を得るための大きな原体験となっています

AI導入で後悔しないための「3つの鉄則」

その後、様々なコンタクトセンターシステム開発のベンダー様ともお話をしていくなかで、生成AIの導入において「絶対に妥協してはいけない要素」が明確になってきました それは以下の3点です

1.基幹エンジンの柔軟性(ロックインの回避)
皆さんもご存じのように、生成AIの進歩はすさまじいスピードです
数ヶ月前に「最先端」と言われた機能が、あっという間に他社のサービスに凌駕されていくというサイクルが繰り返されています
現在、Kocochi製作所でも「Microsoft Copilot」と「Google Gemini」を有償で契約して使用していますが、「Claude」の導入も検討中です
また、無償の「Perplexity」も愛着があり、特にリサーチにおいて捨てがたい選択肢となっています
思い返せば、2023年にPoCを実施した際には、Chat-GPTほぼ一択でした
導入を検討しているAIチャットボットなどのシステムが「特定の基幹エンジンに縛られず、柔軟に乗り換えやアップデートができる構造になっているか」は、最も重要な検討事項です

2.セキュリティとデータ管理の主導権
データを確実に保護するためには、すべての回答データ(ナレッジ)の管理権限を自社の環境に置くことが大切です
システム開発ベンダーのSaaS環境の奥深くに独自のデータが置かれてしまうと、自社でコントロールできないブラックボックス化を招きます
SaaS側のサーバーアップデートの影響を不必要に受けたり、自社で直接データを書き換えに行く際に制限がかかったりするリスクがあるため、この「データの主導権」はしっかりと確認しておくべき項目です

3.データの一元管理と構造化
これについてはまだ明確な「大正解」があるわけではありませんが、少なくとも「データ(ナレッジ)が一元管理されていること」はマストです
Q&Aの更新があるたびに、社内マニュアル、FAQシステム、そしてAIの参照データベースと、複数箇所の更新が必要になる構造は明らかに非効率です
さらに、更新漏れによって「AIとFAQで回答が違う」といった整合性を失うリスクにも繋がります

手軽なSaaSか、未来を見据えた設計か

現在、コンタクトセンター向けの生成AIチャットボットサービスは無数に存在します
各社が色々と工夫を凝らしておられるので、回答品質においては十分実用に耐えうるものになっていると感じています

このような既製品ののSaaSサービスを利用することは、最も手っ取り早く、コスト的にも比較的安価で生成AIを現場に持ち込める有効な手段かと思います
しかし、システムは一度入れると簡単には抜け出せません

「とりあえず導入したAIツールが、現場の運用と合わずに放置されている」 「AIのエンジンが古くなったのに、システムごと変えないと乗り換えられない」 「ナレッジの二重管理が発生し、現場の負担が逆に増えてしまった」

そんな3年後、5年後、10年後の後悔を未然に防ぐためにも、今回お話ししたような視点を、ぜひシステム選定のテーブルに載せてみてください

もし、「自社に合ったAI導入のロードマップを引きたい」「ツール選びの前に、まずは現場のナレッジをどう構造化すべきか相談したい」とお考えの企業様がいらっしゃいましたら、ぜひ一度Kocochi製作所にご相談ください
特定のベンダーに縛られない中立的な視点と、現場のオペレーションを知り尽くした知見で、御社の未来を創るAI戦略のグランドデザインをともに構築いたします

最後までお読みいただき、ありがとうございました
システムの話になると、どうしても堅苦しい文面になってしまいますね(笑)

ご共感いただいた方は、ぜひ「スキ」をお願いいたします
ご相談は、コメント欄、または下記メールまでお気軽にご連絡ください
今回の内容にかかわらず、現場でのお困りを教えていただけると、その解決のヒントを、新たにこのnoteでも発信できればと思います

Mail: yasushi.miyazaki@kocochiworks.com

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