書斎派アウトドア司書の冒険読書#8/『あやうしズッコケ探険隊』(ズッコケ三人組シリーズ)
暑い夏こそ、読書で「冒険」に出かけましょう!
「夏の冒険読書」の連載では、児童文学の名作たちを、
毎回1冊ずつ配本(紹介)していきます。
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配本を届けたい方としては……
・子育てや教育に関わっている方
・読書好きの方/昔、読書が好きだった方
・日々の生活に疲れ、現実逃避したいと思っている方
つまり、これを読んでいる方、ほぼ全員ですね(笑)。
さて、第8回配本としてお届けするのは……
過去のモノにしてしまうのはもったいない、往年の大人気作品、です。
第8回配本
『あやうしズッコケ探険隊』
那須正幹(ポプラ社)
今回は、ズッコケ三人組シリーズです。
今までと毛色の違うセレクトに、ズッコケてる人もいるかもしれませんが…(笑)。
でも!
ズッコケ三人組は、日本が世界に誇るスーパーエンターテインメントですし、本書は、日本を代表する「無人島文学」だと、本気で思っています。
「ズッコケ三人組シリーズ」について
まずは、シリーズ全体のことを絶賛させてください!
超々有名作なので「見たことも聞いたこともない」という方は少ないと思いますが、今までなんとなく縁がなくて未読の方がいらっしゃいましたら、声を大にして言いたい!
フォントを太くして書きたい!
ズッコケ三人組はホントに面白いですよ!!
どれを読んでも楽しめる。
特に、初期は傑作揃い!
ハズレがないんです。
私が小学生の頃、学校の図書館に鳴り物入りで登場したのを覚えてます。
「あのズッコケシリーズが入ります!」みたいな…。
それ以来、結構リアルタイムで読んでいたと思うのですが、
そうこうしているうちに、私も大人になっちゃいましたからねー(笑)。
あ、つまり、まだ読めていないのもあるということです。
シリーズ、全50巻。
未読の部分は、これからのお楽しみ、ということで…。
いつか、絶対全作読みます。
というか、いいきっかけができたので、今年中に全巻読んでみせます!
それにしても――
改めてすごいシリーズだと感服します。
ミステリー、SFから、ホラー、時代物まで。
テーマいろいろ、ジャンルもいろいろ。
なんでもあり、どんなテーマもソツなくこなせるポテンシャルは、
「ドラえもん」や「こち亀」に匹敵するほどです。
1978年の『それいけズッコケ三人組』から、
2004年の『ズッコケ三人組の卒業式』まで。
約25年間、四半世紀にわたり、コンスタントに書き続けられて、
しかも、50年前の小学生にも、今の小学生にも刺さる(はず)。
過去の作品が少しも古くならず……
(いや、正直古いかもしれませんがそれも味というもの)、
新しい作品はその時々の「現代」を反映して常に新しい。
う~ん、それってやっぱりスゴい!
本の好きな子なら、1冊読んだら
「読むな」と言っても次々に読むでしょう。
巻頭の「作者の言葉」も、毎回、工夫が凝らされていて見逃せません。
『あやうしズッコケ探険隊』について
さて、いよいよ『あやうしズッコケ探険隊』です。
タイトルからは、三人組が「探険隊」を組織する話のようですが、
実際は、驚くほど本格的な「無人島モノ」です。
夏休みに小型モーターボートで海に出た三人組。
ガス欠になってしまい、太平洋を漂流したあげく、
無人島に流れ着いてしまう!
小学生三人によるサバイバル生活やいかに!?
そもそも大冒険に出かけるつもりはなかった三人の持ち物はというと……
元気者のハチベエは、釣り道具や水中めがね、登山ナイフなど。
食いしん坊のモーちゃんは食べ物いっぱい(笑)。
一番、アウトドアに役立ちそうなものを揃えていたのは、
『アドベンチャー入門』の愛読者である、学者肌のハカセ――
と、持ち物だけ見ても、キャラのイメージ通り。
まさに、キャラ立ちしまくり!
そして、当然、三者三様、期待通りの活躍をしてくれます。
「無人島モノ」のおいしいところを詰め込んで、
300ページに満たないとは思えないほど波乱万丈の展開。
ラストも、なかなか、納得感あります。
ちなみに、本書の「作者の言葉」は次のとおり。
那須正幹先生からきみたちへのメッセージ
かつて、少年は冒険の旅にでた。ハックルベリーも、ジム・ホーキンスも、ニルスも、桃太郎も……。そしていま、きみは、きょうも家と学校と塾のあいだを往復しただけで一日をおえてしまう。
きみに、冒険の心をおくろう。冒険こそ、少年の宝ものだ。
いやー、いいですね。
「家と学校と塾」の部分を「家と職場とコンビニ」あたりに、
「少年」の部分を「永遠の少年少女」に置き換えたら、
自分にもあてはまりそうな気がしませんか?
そう、実は、あなたのための物語かもしれません。
未読の方はぜひ読んでみてください!
今や、シリーズ全50巻がkindleで揃うんですね。
すごいなぁ……。
これも強力おすすめ!プラス5冊!!
「夏の冒険」という観点で、
あと5冊、ベスト級の作品を選んでみました。
①それいけズッコケ三人組
ここから始まる“ズッコケ世界”の第一歩!
ズッコケ三人組はここから始まった!
……正直、「夏の冒険」ではないですが、
「エピソード1」として、絶対外せない傑作短編集です。
②ズッコケ心霊学入門
夏といえば怪談。ズッコケ的ゆるホラーの名作!
小学生、心霊とか怪談とか好きですよね(笑)。
これも、冒険とは違う意味で夏にぴったり。
ズッコケってなんでもいけるんだなぁ、と思った最初の作品です。
③ズッコケ時間漂流記
タイムスリップ×源内先生=知的冒険!
これは、完全にSF。ガチのタイムトラベルものです。
本物の「平賀源内先生」が出てきます。
史実を元にした展開は、大人になった今こそ楽しめるかもしれません。
④ズッコケ財宝調査隊
凝りに凝った構成。読み応えありすぎる1冊!
これも、驚くほど本格的な「宝探しモノ」。
冒頭から、戦時中の事件が語られ、ただならぬ雰囲気が漂います。
舞台となるのは「蜂巣村」。お膳立てバッチリ。隠れた傑作です。
⑤ズッコケ山賊修行中
大人になった今こそわかる、深みのある物語!
これまた、本格的な「山賊モノ」……そんなジャンルはないか。
「中国地方のある場所」で、土ぐも様を信仰する謎の集団に
さらわれた三人組の運命やいかに……
という、タイトルからは想像できない、結構シリアスな話です。
絶対おすすめ!
さて、今回の「配本」、いかがでしたでしょうか。
「冒険読書」の連載では、これからも、児童文学の名作を、
週1くらいのペースで「配本」していきます。
あなたの心に、冒険の火が灯りますように🔥
<関連note>
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