世界は“人”で変わる 第2話 怖い世界ができあがる瞬間
— 心に宿る“防衛フィルター”の正体 —
人間関係で深く傷ついた経験があると、
心は知らず知らずのうちに、
「自分を守るための装置」を起動します。
それが、防衛フィルターです。
このフィルターは、
本来ならただの出来事であるはずのことを、
危険として認識してしまうことがあります。
たとえば——
後ろで聞こえた笑い声に、
自分が笑われているような気がしたり。
相手がただ忙しくて返事を忘れただけなのに、
「嫌われたのかも」と感じてしまったり。
誰にでも偶然起こりうることが、
すべて“意味のある脅威”として胸に刺さるのです。
身体は緊張し、
呼吸は浅くなり、
心臓はバクバクと忙しく動く。
頭では「気にしすぎかもしれない」と分かっていても、
心は追いついてくれない。
これは弱さではなく、
生き延びるために身についた知恵のようなものです。
そして、もし本当に悪意を持つ人が近くにいれば、
そのフィルターはさらに敏感になります。
まるで、
足元が絶えず揺れ続ける地震の中にいるような不安。
一瞬も気を抜けない緊迫した空気。
どれだけ気を遣っても、
どれだけ真面目に頑張っても、
心が休まる瞬間がない世界。
それでもあなたは、
今日まで必死に生きてきた。
それ自体が、とても強い証なのです。
やま
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