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寒い日に_10🎙️【追憶食堂】【シロクマ文芸部】

( 前 話 / 登場人物と目次 )


「寒い日に食べた『合格味噌ラーメン』の追憶食堂が、ラジオネーム、フラフラさんからの調査依頼になっています。

前回紹介した内容を振り返りますと、大学受験前日のとても寒い日に訪れたラーメン屋で味噌ラーメンを注文したら、5角形にカットしたチャーシューを5枚サービスしてくれたそうです。合格できるように願掛けしてくれた粋な店主さんのエピソードでした。

地方から受験のために東京のホテルに泊まって、心細かったかと思いますが、粋な店主さんのおかげで、身も心も温まることができたんじゃないでしょうか。

残念ながら、フラフラさんは第一志望の大学には合格できなかったのですが、東京の他の大学に進学することができました。上京後、しばらくしてから改めて訪問したら既に店が閉まっていたそうで、もう一度、あの味噌ラーメンが食べたいとの依頼でした。

高田馬場にあったラーメン屋『えぞ牡丹』のその後についてご存じの方、ぜひ情報をお寄せください。

さて、つづいては『とんかつコウボウ』に関する情報が届いていますのでご紹介したいと思います。

ラジオネーム、リョーマさんからのメールです。


篠崎さん、スタッフの皆さん、はじめまして。リョーマと申します。

先日、昼飯を食べていたうどん屋さんで流れていたラジオから『とんかつ公望』の名前がでてきて驚きました。『とんかつ公望』は父のお店です。蒲田にあったとのことで間違いないと思います。


まさか、ご本人の息子さんからメールが届きました。


僕が15歳のときに両親が離婚して、いまは母と暮らしています。

お店の名前ですが、父は釣り好きで、初めは『太公望』と名付けようとしたらしいのですが、俺はそんなに偉くないということで太の文字を取って『とんかつ公望』と決めたとのことでした。たくさんの人から望まれるお店にしたいという気持ちも込められていたと思います。

さて、アジフライですがメニューには載っておらず、父か、父の友人がアジを釣ってきたときに常連さんへ特別に提供する裏メニューだったようです。メニューに載っていないので代金は頂いていなかったようです。

実は他にもメニューに載っていない商品を無料で提供していたことがあって、母とよくケンカをしていたそうです。


なるほど。それでアジフライは裏メニューだったんですね。さて、肝心なのはそのアジフライが、いまでも食べれるかどうかです。


結果的に両親は離婚してしまいました。そして、父は離婚して3年後、病気で亡くなってしまいました。


そうですか。お父様は亡くなられてしまったんですね。お悔やみ申します」


(つづく)



(ひとつ前の話はこちらをクリック)

ショートストーリー?をつなげて連載中です。毎週金曜日頃投稿予定です。
目次に各話のリンクを貼っていますので振り返りにどうぞ。

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