十二月【#シロクマ文芸部】
『十二月田店』…なんて読むんだ?
タクヤは先輩に教えてもらったSNSの『お金配り』をフォローしていた。抽選で現金が当たるらしい。なんと先輩は見事に当選して、先日ハンバーグをおごってくれた。お金を何人に配るのかわからないが、世の中には変わった道楽のお金持ちがいるものだと関心した。
昼に大学の食堂でカレーを食べながら、スマホで動画を見ていた。
『ポンッ』
SNSの通知音が鳴った。通知を見るとなんと十万円が当選したみたいだ。マジか?そんな簡単に当たるものなのか?24時間以内に、連絡先と振込先の口座番号を連絡すればすぐに振り込んでくれるみたいだ。相手の気が変わらないうちに早速、返信した。
『ポンッ』
大学から家に帰る途中でSNSの通知音が鳴った。通知を見ると振込完了の連絡が届いていた。まだ、半日も経っていないのに?素早く返信しておいて良かった。早速、銀行口座アプリを開いてみると、確かに現金が振り込まれていた。
「一、十、百、千、万、十万、百万。…ヒャク?…ヒャクマン?」
何度見ても、百万円だった。
『ポンッ』
SNSの通知音が鳴った。一桁間違えて振り込んでしまい申し訳ないのだが、今すぐ現金が必要なので八十万円おろして持ってきて欲しい。その代わり、当選の十万円と謝礼としての十万円、あわせて二十万円を君にあげよう、といった内容だった。
『ポンッ』
SNSの通知音が鳴った。待ち合わせ場所の連絡だった。ファミリーレストランの『十二月田店』…なんて読むんだ?調べてみると『しわすだてん』と読むことがわかった。十二月だから師走か、なるほどね。
ちょっと遠回りではあるが行けるところにあったので1時間後に到着しますと返信した。これで推しの詩に課金できるぞとニンマリしながら銀行のATMで八十万円をおろすとファミレスの『十二月田店』に向かった。
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