十二月_06【シロクマ文芸部】【オートリバース】
十二月にまた席替えをするらしい。「わざわざ席替えなんかしなくてもいいのに」と毎回思う。クラスのみんなは席替えが好きなのだろうか?なぜ、あんなにも楽しそうにくじを引くのだろうか?
中学二年生になって初めての席替えは、ゴールデンウィーク明けの五月だった。まずは仲の良い人同士で班を作ってから、席順を決める。当然のように僕は余ってしまう。
どの班にも収まることができず、僕の班の男子は一人だけになってしまった。新しい場所に席を移動して、何事もなかったかのように授業が始まった。
理科の授業のとき、先生が「なぜ男子が一人の班があるのか?」とクラスのみんなに尋ねてきた。全員、ポカンとして答えることができなかった。別に理由などないからだ。
その日のホームルームで、急遽席替えをすることになった。この前の席替えから一週間も経っていない。「わざわざ席替えなんかしなくてもいいのに」と思う。
ただ、今回の席替えはくじ引きだった。くじで決まった席に移動して、その席順で班を作っていくことになった。
その後も席替えは何度かあった。そのたびに「わざわざ席替えなんかしなくてもいいのに」と思いながら、くじを引いた。
あれから 十年も
この先 十年も
こらからも、同じ日々が繰り返されていくのだろうか?
ショートストーリーをつなげて連載中です。毎週金曜日頃投稿予定です。目次に各話のリンクを貼っていますので振り返りにどうぞ。
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