見出し画像

トコジラミの生態 ~旅行先から連れ帰らない裏技を解説!

近年よく耳にする「トコジラミ」。昔から人々を悩ませてきた、大変に厄介な害虫です。一旦は姿をほぼ消しましたが、徐々に復活しています。棲みつくと駆除が大変!まずは連れ帰らないことが大切です。


トコジラミは、カメムシの仲間

トコジラミは、人の血を吸う害虫です。
大きさは成虫で5~8mm。実はカメムシの仲間です。
寝床回りに住み、幼虫、成虫、オス・メスを問わず一生を通じて人やペットから吸血します。血を吸われると大変かゆく非常に不快です。夜行性で、昼間はスキマに隠れており、周辺に吸血による黒い糞をシミ状に点々と残します。

トコジラミ
戦前、戦後にかけての日本では、ゴキブリよりもトコジラミの方が人々を悩ませる存在だった。1964年の東京オリンピックを境にトコジラミはほぼ姿を消したが、2005年ごろから再び被害事例がみられ、海外と日本を行き来する旅行客の増加にともない徐々に被害が増えている。

旅行大好きトコジラミ

トコジラミは、人の移動に伴って分布を広げます。トコジラミには羽がなく、脚力も大して強くないので、自力で長距離を移動することができません。その代わりに、旅行者の荷物にまぎれこんで世界を旅するのです。
くれぐれも、旅先から家に連れ帰らないように注意してください。夜間、スーツケースやカバンの持ち手やファスナー部分など、ちょっとした隙間にひそむ場合があります!
足がそれほど発達していないので、つるっとした面を歩いたり登ったりするのが苦手。もし旅先のホテルからの連れ帰りが心配なら、床や壁がつるっとしているバスルームにはトコジラミが住み着いていませんので、寝る前にスーツケースやカバンをバスルームに入れておくなんて裏技も。

スーツケースのジッパー部分でのトコジラミお持ち帰りに注意!
トコジラミは、持ち手やファスナー部分などの隙間にひそむ。幼虫は小さくてなかなか見えないけれども、くれぐれもお持ち帰りに気をつけて!

トコジラミは、手首や足首など一番近い皮膚を刺す

トコジラミは成虫になるまで40日前後で、成虫・幼虫ともに吸血します。成虫は1年も生きる個体もおり、絶食状態でも数カ月生存するという、大変生命力の強い虫です。
トコジラミは夜行性です。夜になるとひそみ場所から這い出てきて、二酸化炭素を感知して引き寄せられ、一番近い皮膚を刺します。なので、足首付近から先、前腕から先、首筋などが刺されやすいです。わざわざパジャマの中に潜り込んで刺したり、皮膚の柔らかい場所を探したりはしません。刺している途中に人が動くとびっくりして口器を抜いて刺しなおすので、何個か刺し痕が並ぶことがあります。
なお、今のところ、トコジラミが感染症を媒介するという報告はありません。

トコジラミの生活環
個人差があるが、トコジラミに刺されると、大変にしつこく強い痒みがある。かき破ってしまうことも多い。

黒い点々を部屋の隅に見つけたら、要注意。

昼間は主に、寝室内の畳やベッドのすき間、壁の隅っこなど、せまい場所に潜んでいます。暗くなって皆が寝静まれば、コソコソと人の血を吸いに動き出します。潜み場所は赤黒い血の混じった糞で点々と汚れているのが特徴。
カメムシの仲間なので、独特のニオイを出すとも言われています(が、筆者にはよく分かりません)。

トコジラミの糞で汚れているところが生息場所
血糞(けっぷん)と呼ばれる黒い点々がついているのが、トコジラミのすみかの特徴。

すみつくと、駆除が大変に厄介

トコジラミが一旦部屋にすみついてしまうと、駆除が大変に厄介です。
トコジラミの巣は、ベッドのフレームとマットのすき間、寝室の壁や畳、家具のすき間、障子の周囲、カーテンと壁の間などにあります。血糞で汚れた巣を何とか徹底的に探して掃除機で丹念に吸い取り、殺虫剤(ゴキブリがいなくなるスプレーコックローチうごかなくなるスプレーなど)を直接十分に噴射して退治してください。

トコジラミ退治にゴキブリがいなくなるスプレー、コックローチうごかなくなるスプレー
トコジラミの巣は経験豊富なプロでないと見つけるのが難しい場合も多い。部屋の中にすみついてしまったときは、早めに信頼のおける専門業者に相談するのも一つの方法。

トコジラミの復活、駆除は難しい!!l ]pn. ]. Environ. Entomol. Zool. 21 (3) : 187 -193 (2010)
ペストコントロール 2024年4月号 トコジラミ問題
トコジラミ - 14. 皮膚疾患 - MSDマニュアル プロフェッショナル版
トコジラミ(ナンキンムシ) 生態と種類を知る 駆除・予防・対策に役立つ製品も! | KINCHO

「ゴキブリがいなくなるスプレー」「コックローチ うごかなくなるスプレー」は、使用上の注意をよく読んでお使いください。