ワンコになったロジくんの函館ネコちゃん観察日記⑥
ワンコロジ観察日記
第八話 玉座を継ぐ者
こんにちは。
ロジです🐶

今日は函館のおばちゃん……ではなく、ネコの生態について報告します。
⸻
かつてその椅子には、おばちゃんの祖母が座っていました。
時は流れ、祖母は施設へ入居しました。

人々は思いました。
この椅子は、父と母が使うものになるのだと。
⸻
しかし違いました。
⸻
真の後継者は、猫でした。
⸻
父が座る。
🐱「にゃーお」
父が立つ。
猫、着席。
⸻
その様子を見た家族は理解しました。
所有権とは、
使っている者ではなく、
追い出せる者にあるのだと。
⸻

完。
⸻
……と、思ったのですが。
実はこれ、結構ほっこりする話でもあります。
祖母が使っていた椅子。
父と母が使う椅子。
娘がムサシを撫でながら、スマホを見る椅子。
そして今は、
ムサシ会長の玉座。
誰にも使われなくなるのではなく、
形を変えながら、
家族の真ん中に残り続けています。
⸻
ただし、現在の所有者は、
🐱ムサシ会長です。
👑🪑
⸻
【玉座の変遷】
👵祖母
↓
👨父・👩母
共同管理者
↓
🐱ムサシ会長
実効支配
↓
🐱次期会長未定
⸻
ムサシ会長視点では、この椅子は最高です。
冬は暖かい。
テレビも見える。
昼寝もできる。
猫番組も見られる。
⸻
しかし最近、
なぜか人間たちが座ろうとします。
父。
🐱「そこ俺の席」
父、退去。
母。
🐱「予約済み」
母、退去。
おばちゃんの娘氏。
🐱「遊んでくれるのは良い。
でも、寝ている時に肉球を触ろうとする」
着席許可、取り消し。
娘、落胆。
⸻
家族は理解しました。
椅子の所有権は、
血縁ではなく、
猫縁によって決まる。
⸻
なお、おばちゃんの夫氏は猫が苦手です。
基本的に近寄りません。
そのため、
猫からの心理的安全性評価が高く、
なぜか寄ってこられます。
社会福祉士的に言うと、
「非介入による信頼関係の構築」です。
ムサシ会長からすると、
🐱「この人、余計なことしない」
ということなのでしょう。
⸻
また、おばちゃんの息子氏は猫アレルギーの為
薬がないと参戦できません。
くしゃみ。鼻水。涙目。

王国への忠誠心はあるものの、
体質的に長期戦には向いていません。
⸻
そして、おばちゃん本人。
おばちゃんはムサシ会長を溺愛しています。
しかし現在は、
適切な距離感の上に関係が成り立っています。
理由があります。
⸻
去年の夏。
ムサシ会長は外へ出たかった。
しかし、
おばちゃんがドアを開けるのが遅かった。
🐱「遅い」
ガブッ。
おばちゃんは驚いて転んだ。
その時、ムサシ会長の尻尾を踏んだ。
🐱「今なんつった?」
ガブッ。
追撃である。
⸻
その後、足が腫れて
おばちゃんは病院送りとなった。
蜂窩織炎と皮下膿瘍で緊急手術し入院。

⸻
しかも治りが悪い。
抗生剤。抗生剤。また抗生剤。
最後には、「タジン」
という強力な点滴抗生剤が投入された。

ムサシ会長との外交問題は、
予想以上に大きな国際問題へ発展したのである。
⸻
さらに、医師は回診のたびに傷口を洗浄した。
これが地味に痛い。
そしてある日。
傷の治りが悪いということで、
鋭匙(えいひ)という器具が登場する。

歯科にもある、小さなスプーンのような器具。
しかし、医療用の鋭匙は、
おばちゃんが歯科で見ていたものより二回りほど大きかった。
それを傷口の穴へ入れ、
悪い肉芽を掻き出す。
おばちゃんは見ているだけで具合が悪くなった。
そして処置中。
おばちゃん
「痛いです〜😭💦💦💦」
医師
「え、そんなはずはないんだけどなー
僕は痛くないよー」
看護師さんは苦笑い。
涙目のおばちゃんは思った。
いや、今まさに痛いと言っているじゃないかと。
⸻
その後、おばちゃんは学んだ。
猫を愛することと、
猫との距離感は別である。
⸻
現在は、適切な境界線を保ちながら、
ムサシ王国と平和条約を締結しています。
🐱「近すぎなければよい」
⸻
結果として、
ムサシ会長の地位は極めて安定しています。
写真を見ていると、
あの椅子で丸くなって眠る姿は、
昼寝ではなく、
王様の休憩時間に見えてきます。
⸻
祖母が使っていた椅子。
父と母が使っていた椅子。
娘が撫でる場所。
おばちゃんが距離感を学んだ場所。
そして、
ムサシ会長の玉座。
その椅子だけで、
三世代以上の時間が流れています。
⸻
だから本当は、
「玉座を継ぐ者」の話ではなく、
「家族の真ん中にある椅子」の話なのかもしれません。

⸻
……と綺麗に締めようと思ったら、
今も隣から聞こえてきます。
🐱「にゃーお」
どけ。
⸻
やはり現在の所有者は、
ムサシ会長です👑🐱
なお会長は本件について、
「にゃーお」
以外のコメントを拒否しています。
🐶研究員ロジ
報告終了。

⸻
函館おばちゃんシリーズはこちら💁♀️
#CoinBridge (コインブリッジ)
構造を言語化し、現場と制度をつなぐ
はじめて読んでくださった方へ。私の活動やCoinBridgeについては、こちらにまとめています。
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援お願いします! いただいたチップはクリエイターとしての活動費や将来の居場所カフェ運営に使わせていただきます。