「闇夜に刻まれた印」外伝:~天使とデュラハンの深夜・第三夜~(神罰日シリーズ)/《烙印於黑夜之印》外傳~天使與無頭騎士的深夜.第三夜~(神罰日系列)(和訳付き)
はじめのあなたに
作者便り(26年5月)
前篇
日本語訳
【外伝:天使とデュラハンの深夜・第三夜】
時が癒してくれる傷もあれば、
街の中に、そして人の記憶の中に残り続ける傷もあります。
今夜もエリンとノットディスは王都を歩きます。
そして、語られるのは——
あの日の後に続いた物語です。
臨時墓地を後にした二人は、そのまま西側へ回り込むようにして街区を進んでいった。
先ほどまでの空気があまりにも重かったせいだろうか。
気づけば二人とも、示し合わせたわけでもないのに冗談を口にし始め、
話題も少しずつ妙な方向へ滑っていく。
天の話から地の話まで——
……いや、本当に「天」と「地」の話だった。
エリンは天界での出来事を語り始め、
ついでに自分の天使の上司や、頭の固い上層部への愚痴まで零していた。
一方ノットディスは、数少ない冥界での見聞を話の種として持ち出し、
果てにはこんなことまで言い出す。
「ところでさっきナーヤが言ってた銀貨って、結局渡し賃として使えるのか?」
ただ――道中で目に入る「石像」は、明らかに増えていた。
「そっちって……治安、あんまり良くないの?」
エリンは、今まさに強盗でもしようとしていたらしい姿勢のまま石化した男へ触れながら、そう口にする。

「この数日は特別だと思うよ。」
ノットディスは肩をすくめた。
「祭りの期間になると、一攫千金を狙う連中が増えるからね――合法か違法かを問わず。」
彼女は並ぶ石像たちへ視線を向ける。
「……まあ、朝一の担当組が、石化解除薬を多めに持ってきてることを祈るしかないかな。」
そこまで言ったところで、ふと思いついたように振り返った。
「そうだ。せっかくだし、一本買って帰る?
メデューサ本人監修、品質保証付きだよ。」
エリンは一瞬固まる。
「メデューサ本人製……」
数秒ほど沈黙したあと、正直に頷いた。
「効果が高いのはすごく信じられるけど、やっぱり遠慮しておく。」
二人はそのまま歩きながら話を続け、
話題はいつの間にか王都の食べ物の話へ移っていた。
「三百年……って言った?」
エリンは目を丸くする。
だが次の瞬間、何かに気づいたように言葉を止めた。
「ってことは、あなた……」
ノットディスはあっさり頷く。
「うん。生前も、死後も行ったことあるよ。」
(“生前と死後”って言葉を、こんな自然に使う人初めて見たかも……)
エリンは心の中でそっと思った。
「あの店、包囲戦より前からあるんだ。」
ノットディスは懐かしむように言う。
「昔は、まだ小さな屋台だったけどね。」
「あの頃は、温かいスープとパンを売ってたんだ。」
ノットディスは記憶を辿るように、ゆっくりと言葉を紡ぐ。
「たしか、全部自家製だったかな。
夜遅くまで開いてたから、夜勤の交代が終わったあと、ついでに買って団部へ持ち帰ったりしてた。」
ふと何かを思い出したのか、彼女は小さく笑った。
「……どうしたの?」
エリンが首を傾げる。
「今考えると、当時の私は、たぶんあの人より年下だったんだよね。」
ノットディスは軽く肩をすくめた。
「でも、ここに長くいすぎたせいかな。
気づいたら、誰を見ても“後輩”みたいに感じるようになってた。」
エリンは黙って彼女を見つめる。
だがノットディスは、静かに笑ったまま、すぐには続きを話さなかった。
そのせいで、エリンは隣で丸々一分ほど待たされることになる。
「……でね。」
ようやく、ノットディスが再び口を開いた。
「あの頃は、たまに奥さんも一緒に店番してたんだ。」
「そのうち、奥さんの背中に子供が増えて。」
彼女の声が、少しずつ低くなっていく。
「——それから、包囲戦が始まった。」
「そのあと、あの人を見かけることは、二度となかった。」
夜風が、静かに通りを吹き抜けていった。
「“神罰日”のあの夜のあと、
侵略者たちはいなくなった。」
「隠れていた人たちも、
少しずつ外へ出てきて――」
「臨時墓地で、
家族や知り合いを探し始めた。」
「昼は昼で探して。
夜になると、松明を持ってまた探しに来る。」
「……あの数か月、
ほとんど途切れることはなかった。」
ノットディスは小さく苦笑した。
「変だよね。」
「殺すのは二日もかからなかったのに。」
「探すのには、
何か月もかかるんだから。」
エリンは何も言わなかった。
ノットディスは視線を落としたまま続ける。
「私は時々……
遠くから、それを見てた。」
「墓はどれも浅く埋められていて。」
「生首だけが前に置かれてた。
誰かが、身元を確認できるように。」
一瞬だけ、言葉が途切れる。
「ある夜——
あの奥さんが、子供を背負って来たんだ。」
「姿を見た瞬間、嫌な予感がした。」
彼女は静かに目を閉じた。
「案の定、しばらくして。
彼女は、その列の前で立ち止まった。」
「私は遠くから、ただ見ていた。」
「彼女は、その場にしゃがみ込んで——」
「一つの首を抱き上げた。」
ノットディスの声は、風へ溶けていきそうなほど低かった。
「……あの若者だった。」
エリンは小さく息を呑む。
「泣き叫びはしなかった。」
「ただ——
ずっと、ずっと、その首を抱えてた。」
「しばらくして、ようやく周りの人が来て。」
ノットディスは遠くを見るように顔を上げる。
「運んできたのは——
昔、あの人がパンを売ってた屋台だった。」
「最後は……」
「そのまま、あの屋台に乗せて連れて行った。」
「半年くらい経った頃かな。」
ノットディスは静かに呟いた。
「また、あの屋台を押している彼女を見かけたんだ。」
まるで、あの夜の空気を思い出しているかのように。
「売ってたのは、やっぱり温かいスープとパン。」
彼女は少しだけ視線を伏せる。
「その頃の街は、まだ復興の途中だった。」
「夜になっても、城壁を直したり、道を敷き直したり、石材を運んだり——
あちこちで工事が続いてたから、商売は結構繁盛してたよ。」
「ただ——」
そこで一度、言葉を切る。
「私は、ずっと遠くから見てることしかできなかった。」
エリンは何も言わない。
ただ、静かに耳を傾けていた。
夜風が、二人の間をそっと吹き抜ける。
「それからさらに時間が経って——
今度は、娘さんも少しずつ大きくなっていった。」
「たまに、一緒に店番してる姿も見かけたよ。」
ノットディスは、思わずといったように小さく笑った。
「……あの子、父親によく似てたんだ。」
そう言ったあと、彼女はしばらく黙り込んだ。
「ある日のことだった。」
ノットディスは静かに続ける。
「私は、いつもみたいに遠くから見てたんだ。」
「そしたら突然、あの奥さんが娘に何か話しかけて。」
「そのあと——」
彼女は顔を上げ、エリンを見た。
「私のいる方を、指差した。」
エリンは目を瞬かせる。
ノットディスは小さく息をついた。
「気づいた時には、あの子、もうこっちへ走ってきてた。」
少しだけ、困ったように笑う。
「それで——
そのまま、私に抱きついてきたんだ。」
風の音だけが、数秒ほど静かに流れる。
「何も言わなかった。」
「ただ、ずっと泣いてた。」

ノットディスの声は、とても穏やかだった。
「……私も、どうしていいか分からなくて。」
彼女は遠くを見る。
まるで、夜の屋台に灯っていた小さな明かりを、もう一度見ているかのように。
「結局、そのまま姿を見せて——
一緒に屋台まで歩いて帰ったんだ。」
「……あの時の会話、今でも覚えてる。」
ノットディスは静かな声で言った。
「私は、あの奥さんにこう言ったんだ。」
『……あなた方のことは、気の毒に思う。
どうか、気を強く持って。』
「でも、彼女はしばらく何も言わなかった。」
「ただ——
ずっと、私の鎧を撫でてた。」
そこで一度、言葉が途切れる。
「それから、ようやく俯いたまま、小さな声で言ったんだ。」
『私たちは……まだ大丈夫です。
でも騎士長様は……あんな場所で、あの畜生たちに……』
エリンは、静かに耳を傾けていた。
ノットディスの声は、不思議なくらい穏やかだった。
『私がどうなったかなんて、大したことじゃない。』
「……そう答えたんだ。」
彼女は小さく笑う。
『私の唯一の心残りは——
みんなを守りきれなかったことだから。』
二人の間に、数秒ほど静寂が落ちた。
「それから——」
「彼女、私に寄りかかって泣いたんだ。」
エリンは何も言わなかった。
ただ、ノットディスがわずかに顔を上げるのを見ていた。
まるで——
何かを落とさないようにするみたいに。
けれど、しばらくして。
それでも雫は、彼女の顎を伝って静かに零れ落ちた。
「……あ、ごめんごめん。
また空気、重くしちゃったね。」
ノットディスは申し訳なさそうに苦笑しながら、何か言おうとした。
——その瞬間。
今度は、エリンのほうから彼女を抱きしめた。
「ごめんなさい……」
エリンは少し声を詰まらせながら言う。
「少しだけ……抱きしめてもいい?」
「えっ……あ、うん。」
今度は逆に、ノットディスのほうがしばらく固まる番だった。
---
「……よし。」
しばらくして、エリンはようやくノットディスの胸元から離れ、
そっと表情を整える。
それからしばらく、二人の間に言葉はなかった。
ただ、石畳の道を並んでゆっくり歩いていく。
追悼期間を終えたばかりの王都の夜は——
普段よりも、どこか静かだった。
風が、通りをゆっくりと吹き抜けていく。
ノットディスは、小さく息を吐いた。
「……さて、と。続きを話そうか。」
軽く咳払いをしてから、再び口を開く。
「そのあと、この辺りが王都になった頃——
あの人たちは、ちゃんと店を買ったんだ。」
彼女はそう言って、街角にある小さな店を指差した。
すでに閉店しているらしく、灯りは消えている。
だが月明かりの下、入口脇に吊るされた鉄製の看板が、風に合わせて静かに揺れていた。
そこには、温かなスープと一切れのパンが刻まれている。
「それからね。」
ノットディスは少し笑う。
「うちに来たあの日を、“デュラハンの日”って呼ぶようになったんだ。」
エリンは思わず目を瞬かせた。
「……ずいぶん直球なんですね。」
「それだけじゃないよ。」
ノットディスはとうとう吹き出した。
「その日は、“デュラハンパン”まで売るんだから。」
彼女は両手で形を作って見せる。
「頭と胴体が別々になってるやつ。」
「それはちょっと……」
エリンは反応に困る。
だがノットディス本人は、まるで気にしていない様子だった。
「ちゃんと子孫の子たちから確認は取られたよ?」
そう言ってから、彼女は再び視線を看板へ戻す。
夜風が、静かに石畳を撫でていった。
「ただ——」
ノットディスの声が、少しだけ柔らかくなる。
「その日だけは、どんなに遅くなっても。」
「温かいスープとパンを、私のために残して待っててくれるんだ。」
そこで彼女は、ふと思い出したように慌てて付け加えた。
「いや、でも本当に美味しいんだよ?」
エリンはぱちりと瞬きをする。
「……じゃなきゃ、三百年も続かないか。」
その瞬間——
エリンは、とうとう堪えきれずに笑い出した。
質問
もし皆さんがノットディスの立場だったら、あの娘さんに抱きつかれた時、何と言葉をかけますか?
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改めまして、本作品をお読みいただき、誠にありがとうございます。
中国語本文
【外傳:天使與無頭騎士的深夜.第三夜】
有些傷痕會隨時間淡去。
有些則會留在城市裡,留在人們的記憶裡。
這一夜,艾琳與諾烏蒂斯繼續走在王都的夜色中。
而有些故事,也終於被說了出來。
經過臨時墓地後,她們繼續往西繞行城區。
或許是因為前面的氣氛實在太沉重了,兩人不約而同開始講起笑話,話題也漸漸往奇怪的方向滑去。
說是談天說地——還真的是在談「天」說「地」。
艾琳開始聊起天界的趣事,順便抱怨了一下自己的天使上司,以及那些頑固不化的上層。
諾烏蒂斯則把為數不多的冥界見聞拿出來當談資,甚至還包括:
「所以剛剛娜雅說的銀幣,到底能不能拿去當渡資?」
只是一路上看到的「雕像」,似乎越來越多了。
「你們這邊……治安是不是不太好啊?」
艾琳一邊摸著一個看起來像是正準備搶劫、結果被石化在原地的歹徒,一邊開口。

「應該只有這幾天吧。」
諾烏蒂斯聳了聳肩。
「畢竟祭典期間,想趁機大撈一筆的人很多——無論合法還是非法。」
她看了一眼那些石像。
「只能希望第一班的人,解石化藥多帶一點了……」
說到這裡,她像突然想到什麼似地轉過頭:
「對了,妳要不要順便買一瓶回去?梅杜莎親自研發,品質保證喔。」
艾琳愣了一下。
「梅杜莎自己做的……」
她停頓數秒,誠實地點頭:
「那我相信一定很有效,但還是不用了。」
兩人繼續邊走邊聊,話題很快又飄到了王都的美食上。
「妳說……開了三百年?」
艾琳瞪大眼睛,但隨即像是意識到什麼:
「那妳……」
諾烏蒂斯點點頭。
「對,我生前跟死後都去過。」
(能把「生前死後」說得這麼自然的,大概也只有她了……)
艾琳在心裡默默想著。
「那間店在圍城戰之前就開了。」
諾烏蒂斯一邊回憶,一邊平靜地說道。
「以前還只是小攤子而已。」
「那時候,他們賣的是熱湯和麵包。」
諾烏蒂斯一邊回想,一邊慢慢說著。
「好像都是自家做的。因為開得很晚,所以有時候夜班交接完,我會順路買一份帶回團部。」
她像是想起了什麼,忽然低低笑了一聲。
「怎麼了?」艾琳偏過頭。
「現在想想,當時我年紀可能還比他小。」
諾烏蒂斯輕輕搖頭。
「只是待在這裡太久了,看到後來,都下意識把別人當晚輩了。」
艾琳看著她。
諾烏蒂斯卻只是安靜地笑著,沒有立刻繼續。
於是艾琳就在旁邊等了整整一分鐘。
「……好啦。」
諾烏蒂斯終於重新開口。
「那段時間,有時候會看到他帶著妻子一起顧攤子。」
「再後來,妻子背上多了個孩子。」
她的聲音慢慢低了下去。
「然後,圍城戰開始了。」
「之後,我就沒再見過他。」
晚風吹過街道。
「『神罰日』那一夜之後,侵略者被消滅了。」
「躲起來的人,也開始陸陸續續從城裡各處走出來。」
「然後,就到臨時墓地認人。」
「白天認。」
「晚上點著火把繼續認。」
「那幾個月,幾乎沒有停過。」
諾烏蒂斯看了一眼艾琳。
「人很奇怪吧?」
「屠殺只要兩天。」
「認人卻要好幾個月。」
艾琳沒有插話。
諾烏蒂斯低著聲音繼續說:
「我有時候……會躲在旁邊看。」
「那些墓都只是淺淺埋著。」
「頭顱就放在墓前,等人來認。」
她停了一下。
「有天深夜,我看到那個女人背著孩子過來。」
「我一看到她,就知道情況不妙。」
她輕輕閉了閉眼。
「果然,沒多久,她就在那些墓前停下來了。」
「我遠遠看著她蹲下。」
「然後,抱起了一顆頭顱。」
諾烏蒂斯的聲音低得幾乎要散進風裡。
「……是那個小伙子。」
艾琳倒吸了一口氣。
「她沒有哭出聲。」
「只是抱著那顆頭,很久很久。」
「後來,才有人過來幫忙。」
諾烏蒂斯抬起頭,望向遠處。
「他們推來的,還是他以前賣麵包的推車。」
「最後——」
「就那樣把他載走了。」
「大約半年後吧。」
諾烏蒂斯低聲說著。
「我又看到她把那台車推了出來。」
她像是在回憶那個夜晚的氣味。
「賣的還是熱湯和麵包。」
她微微垂下視線。
「那時候城市正在重建。」
「夜裡到處都有人趕工,修牆、鋪路、搬石料……所以生意很好。」
「只是——」
她停了一下。
「我一直都只敢遠遠看著。」
艾琳沒有說話,只是安靜地聽。
晚風輕輕吹過。
「再後來,她女兒也慢慢長大了。」
「有時候,會跟著一起顧攤子。」
諾烏蒂斯像是忍不住笑了一下。
「那孩子很像她父親。」
她沉默了一會。
「有一天,我還是跟平常一樣,躲在遠處看著。」
「結果忽然看到那個女人低下頭,好像在對女兒說些什麼。」
「然後——」
她抬起頭,看向艾琳。
「她指了我的方向。」
艾琳愣了一下。
諾烏蒂斯輕輕嘆了口氣。
「我才剛反應過來,那孩子就朝我跑過來了。」
她低聲笑了一下。
「然後,一把抱住我。」

風聲安靜了幾秒。
「她什麼也沒說。」
「只是一直哭。」
諾烏蒂斯的聲音很輕。
「我也沒辦法。」
她望向遠處,像是又看見那盞夜裡的小攤燈火。
「只好現身,陪她走回攤子那邊。」
「我還記得那段對話。」
諾烏蒂斯低聲說著。
「我那時候對那個妻子說——」
『我很遺憾妳的遭遇,請節哀。』
「但她之後什麼都沒說。」
「只是一直摸著我的盔甲。」
她停了一下。
「後來,她才低著頭,小聲地說——」
『我們還好……但是騎士長,您……您在台上,被那些畜生……』
艾琳安靜地聽著。
諾烏蒂斯的聲音卻很平靜。
『我被怎樣,都不算什麼。』
「我那時候是這樣回答她的。」
她輕輕笑了一下。
『我唯一的遺憾,是沒能把大家保下來。』
她們之間安靜了幾秒。
「然後——」
「她就靠在我身上哭了。」
艾琳沒有說話。
她只是看著諾烏蒂斯微微仰起頭。
像是不想讓什麼掉下來一樣。
只是過了一會。
仍然有水珠,順著她的下巴滑落。
「啊,抱歉抱歉,氣氛又搞重了。」
諾烏蒂斯很內疚的苦笑著,剛要說話。
這次換艾琳抱住她。
「不好意思,」艾琳哽咽著說「可以讓我抱一下嗎?」
「呃...好。」
於是,這次換諾烏蒂斯在那邊愣了一會兒。
「好了。」
艾琳終於從諾烏蒂斯懷裡退開,輕輕整理了一下表情。
兩人之後沒有再立刻說話。
只是沿著石板路慢慢走著。
剛結束哀悼期間的王都夜晚,
有著一般時間沒有的寧靜。
風從街道吹過。
諾烏蒂絲輕輕吐了口氣。
「……好啦,繼續說下去吧。」
諾烏蒂斯清了清喉嚨。
「後來,這邊成為王都的同時,她們買下了一間店面。」
她抬起手,指向街角一間早已打烊的小店。
月光下,掛在門邊的鐵製招牌微微晃動著。
上面刻著一碗熱湯與一塊麵包。
「之後,她們就把我去攤車那天,叫作『無頭騎士日』。」
艾琳愣了一下。
「……這麼直接嗎?」
「還不只呢。」
諾烏蒂斯忍不住笑了出來。
「那天還會賣『無頭騎士麵包』。」
她用手比劃了一下。
「頭和身體是分開做的。」
「這個……」
艾琳一時之間不知道該說什麼。
諾烏蒂斯倒是一臉不在意。
「她們後代有先問過我啦。」
她停了一下,目光慢慢落回那塊招牌上。
夜風輕輕吹過街道。
「只是,那一天晚上——」
「不管多晚,她們都會留著熱湯和麵包等我。」
諾烏蒂斯像是忽然想到什麼,趕緊補了一句:
「不過我要強調,真的很好吃喔。」
艾琳眨了眨眼。
「不然……怎麼可能撐過三百年嘛。」
這次,艾琳終於忍不住笑了出來。
