《闇夜に刻まれた印》外伝:~天使とデュラハンの深夜・第二夜~(神罰日シリーズ)/《烙印於黑夜之印》外傳~天使與無頭騎士的深夜.第二夜~(神罰日系列)(和訳付き)
前篇
日本語訳
外伝:神罰日シリーズ ~天使とデュラハンの深夜・第二夜~
王都の夜は、昼よりもずっと正直だ。
巡回路から外れた路地には、
恐怖の「静止した瞬間」や、
人ならざる気配がそのままの姿で横たわっている。
天使エリュンディスがデュラハンのノットディスと共に歩くこの夜は、
彼女にとって初めて触れる「王都の本当の深さ」。
メデューサが残した石化の像。
吸血鬼の本能的反応。
冥界と人界を隔てる、言葉にし難い境界。
そして、王都北郊の静かな墓地で——
ノットディスはあの日の真実の一端を語り始める。
埋葬されたもの。
引き裂かれたもの。
声を奪われた過去。
光と闇の狭間で、
エリュンディスは初めて「この街の夜」が抱える重さに触れるのだった。
エリュンディスとノットディスは王宮広場を迂回し、灯りのまばらな路地へと足を踏み入れた。
夜霧がうっすらと漂い、二人の足音が石畳の上で静かに反響する。
角を曲がった瞬間――
一人の男が、まるで“時間停止”の魔法を食らったかのように、その場で固まっていた。
恐怖に歪んだ表情のまま、手にした短剣は振り下ろされる寸前で止まっている。
「うわ……この彫像、リアルすぎない……?」
エリンは思わず呟いた。
まだどこか他人事のような軽い気分で歩いていたが、次の路地に入った途端、
“全力疾走の途中で一時停止されたような”第二の「彫像」が現れた。
エリンはぴたりと足を止め、眉を寄せる。
「……この街、パブリックアートに本気出しすぎじゃない?」
「パブリックアート?」
ノットディスは歩きながら首――ではなく、手に持った首を少し持ち上げ、
振り返るように彼女を見る。
「え?さっきのあれ、彫像じゃ……」
「ああ――」
ノットディスは天気の話でもするような軽い声で言った。
「今夜、メデューサが巡回してただろ?」
エリンは三秒固まる。
「じゃあ、あの二人って――」
「ん、多分強盗かスリでもしようとしたんだろう。」
ノットディスはまるで「今日の最低気温」を告げるみたいに淡々と言う。
「運悪くメデューサに出くわしただけだ。
夜明けの一番隊が抗石化薬を持ってくる……
持ちこたえられるかは、まあ、運だな。」
彼女はふっと微笑んだ。
それはどこか、「これが王都の夜勤の普通なんだよ」という
妙にこなれた、軽い陰のある笑みだった。
(……何度も来てるはずなのに、この街の“深さ”って全然底が見えない。)
エリンは心の中で静かにため息をついた。
角を曲がったところで、銀髪の少年がちょうどこちらへ向かってくるところだった。
「ノットディス。今夜の後半シフ……ん?」
彼の視線がエリンに止まる。「その方は?」
「お、ミエグリ。」ノットディスが手を軽く振る。「今日も夜勤なんだ?」
「うん、後半は俺。」ミエグリはぺこりと会釈し、すぐにエリンへ視線を向ける。
「こちらは……?」
「エリュンディス。天使。」
彼女は自分の頭上を指さす。薄く光る輪が、夜霧の中でほんの少し揺れた。
「……光は弱めてるよ。夜巡りで眩しいと困るから。」
「あ、天——」
ミエグリは言いかけて、反射的に二歩後ろへ下がった。表情がやや引きつる。
「す、すみません……俺、吸血鬼なので。不死系はどうしても“そういう気”に影響が……申し訳ない。」

エリンは瞬きをし、ノットディスに視線を向ける。
「え?じゃあノットディスは平気なの?首無し騎士も不死系でしょ?」
ノットディスは一歩近づき、平然とした声で言った。
「私は冥界側の出だから。魔族系の不死人とは属性が違う。
それに、もしあなたの聖性が本当に“強すぎる”なら、
あなたが初めて私に治癒魔法をかけた時点で、私はこの世から消えてる。」
そこで彼女はふと声を落とす。息だけで紡ぐような、かすかに沈んだ響きだった。
「……それに、呪いも深く噛みついてる。」
空気が一瞬だけ凍りつく。
「……呪い?」
ミエグリは抑えた好奇心と、吸血鬼特有の“禁忌への嗅覚”を滲ませながら質問した。
ノットディスはすぐには答えなかった。
手に持った首を腕の内側へそっと寄せ、まるで重みを正しく戻すような仕草で固定する。
「今話すことじゃない。」
拒絶ではなく、“鍵をかけた”響きだった。
エリンは横目でノットディスを見る。
その背中の奥に、夜勤の仕事とは別の何かがひそんでいるような気がして、
彼女の光輪がかすかに震えたことに本人は気づかない。
ミエグリは後ろ首を押さえ、小さく身震いした。
「……わかった。ただ聞いてみただけ。」
ノットディスはくるりと向きを変えた。
その足取りは、夜巡り特有の静かなリズムを取り戻す。
隣を歩く者が自然と歩幅を合わせてしまうような、不思議なテンポ。
「交代ルートは把握した。……血袋でも補給してから行け。」
少しだけ冗談めかした声だった。
「あるいは――オルフィーナのところに行って、今日かませてくれるか試してみたら?」
「か、噛ませてもらって仕事してるわけじゃないからねっ!」
ミエグリは慌てて否定しつつ、結局自分の牙に手を触れた。
「……まあ、ちょっと補充したほうが安心なのは確かだけど。」
エリンが小首を傾げる。
「え、私の光輪って、そんなに“ヤバい感じ”出してる?」
「光輪じゃなくてね……」
ミエグリは後頭部をかきながら答えかける。
「――今夜は“何か”が動き始めてるって話。」
その続きを、ノットディスが淡々と受け取った。
平静なのに、その一語一語には重みがある。
「ただ、暴れはしない。あなたが気にすることはない。」
そしてノットディスはエリンの方へ向き直り、言った。
「せっかくだし、これからある場所につき合って。
巡回ルートの途中、すぐ近くだ。」
ミエグリと別れたあと、二人は王都北郊へ向かって歩き出した。
気づけば道の両側は麦畑になり、ところどころに独立した家がぽつぽつと見える。
夜風には乾いた藁の匂いが混じり、静かな田園の空気が漂っていた。
やがて、前方にぽつんと明かりの灯る小さな家が現れた。
「ここ……花屋さん?」
エリンが看板を見て首をかしげる。
「花屋って、こんな夜中まで開けるものなの?」
「今日だけ、こんな時間まで開けてるんだ。」
ノットディスは柔らかく微笑んだ。
「……ある“お客さん”を、必ず待つから。」
言葉の意味を飲み込む前に、ノットディスはもう扉を押していた。

「ナーヤ、今年も来たよ。」
彼女は店主へ笑顔で声をかけた。
迎えたのは、髪こそ白いが瞳に強い光を宿した老婦人。
その腕には、小さな女の子がしがみついて震えている。
「ノットディス様、お久しゅうございます。」
老婦人は子を抱き締めたまま丁寧に会釈する。
「ナターシャ、怖がらなくていいから……ご挨拶を。」
「……こん、こんばんは……」
小さな声で女の子が頭を下げる。
「いい子だ。」
ノットディスはそっと頭を撫で、扉の外へ手招きした。
「今日はもう一人連れてきたけど……たぶん何も買わないよ。」
「こんばんは。」
エリンが入った瞬間、部屋の中がふわりと明るくなる。
「おや……天使様までいらっしゃるとは。」
ナーヤは目を少し見開いた。
「本当に、私……長生きしすぎたかねぇ。」
「いや、私はただ連れてこられただけで……」
エリンは苦笑しつつ、そっと光輪を押さえた。
「……あと、内緒でお願いします。上の方が人界の教会に余計な口を出されたくないみたいで。」
「心得ておりますよ。」
ナーヤは立ち上がり、用意してあった白い花束をそっと取り下ろした。
「いつものもので、よろしいですか?」
「うん。」
ノットディスは花を受け取り、銀貨を一枚差し出す。
ナーヤは受け取りながら、おどけたように言う。
「これで渡し賃、足りますかね?」
「ナーヤ、前にも言ったけど……冥界の料金体系なんて、私だって知らないよ。」
ノットディスも苦笑した。
「では、天使様の方がご存知かと思ったのですが……?」
ナーヤがエリンに目を向け、いたずらっぽくウィンクする。
「ぜ、全然知りませんからね!?そういう話は専門外です!」
エリンはぶんぶん手を振った。
「ふふ、冗談ですよ。」
老婦人は優しく笑うと、ふと表情を和らげて言った。
「ノットディス様……私も、そろそろだと思いますので。
ナターシャには、すでに言い含めてあります。」
ノットディスは穏やかに微笑んだ。
「大丈夫だよ。最初に私に花を渡した時、あなたも震えてただろう?
人は慣れる。案外、強いものだよ。」
「そうですねぇ……もう七十年も前になりますか。」
ナーヤは遠い目をした。
「それじゃ、私たちは行くよ。」
ノットディスはエリュンの背中をそっと押す。
「ゆっくり休んで。また来年、必ず会いに来るよ、ナーヤ。」
「ええ。お気をつけて、ノットディス様。」
老婦人は深く頭を下げた。
「エリュンディス様も……どうか良い夜を。」
二人が外へ出ると、花屋の灯りが静かに揺れた。

ノットディスは花束を抱え、
その後ろをエリュンディスがついていく。
「ねぇ、今日で追悼日は終わりって言ってなかった? まさか……」
「私は毎年、この時間に来ているんだ。」
ノットディスはそう答えた。
歩みが進むにつれ、
いつの間にか周囲は広い草原へと変わり、
その奥にぽつんと林が続いている。
どこか場違いなほど静かな場所だった。
草原へ一歩踏み入れると、風は急に冷たく乾いた。
まるで周囲の音を意図的に絞るかのように。
草地には、ところどころ古びた墓標が並んでいた。
「ここ……墓地なの?」
エリュンディスが尋ねる。
「前に言った臨時の墓地だよ。」
ノットディスは一番手前の記念碑の前に花を置いた。
「――あの日、ガイコツ兵たちと侵入者の遺体を片付けたあと、
広場で倒れた犠牲者たちをここへ運んで安置したんだ。
でも、ほとんどが殺された状態で……
首と遺体がバラバラだった。」
ノットディスは息を吐く。
「私もガイコツ兵も冥界の者だから、首と遺体の“つながり”が見える。
でも、犠牲者全員を知ってるわけじゃない。
だから――首を浅く埋めた墓の上に置くしかなかった。
誰かに見つけて、気づいてもらえるように。」
「隊の仲間たちは……すぐ分かったよ。」
ノットディスは淡々と続ける。
「簡易だけど墓標も作れた。けれど――」
「けれど?」
エリュンディスが促す。
「遺体を片付けていた時……」
ノットディスは一拍置き、
まるで口に出すのをためらう名前を飲み込んだように沈黙した。
「私はわざわざ、彼らの首の断面を確認したんだ。……はぁ。」
「どうしてそんなところを?」
「……何人か、冥界に降りてから文句を言ってね。」
語り口はあまりに軽い。
まるで隣人の世間話のような温度で。
「“痛すぎる。
いつもの通り、一息で斬ってくれなかったのか。
納得できない”ってね。」
ノットディスは遠くを見るように視線を上げ、
まるで古い裁判記録をめくるような静けさで言った。
「……あの連中が約束破ったことは置いといて。
私は後で、歴代の処刑人にも確認した。
前代は、はっきりとは言わなかったけれど――
“おそらく”って。」
もう一度、言葉を慎重に整える。
「首の最後の皮一枚。
あれは、切れていたんじゃない。
引きちぎられていたんだって。」
空気が凍りつく。
「その断面は――
“剣を持つ資格のない者が残す痕” だと。」
ノットディスの声は、乾いた刃の音みたいだった。
「つまり、あれは処刑なんかじゃない。」
「――虐殺だ。」
エリュンディスは何も目にしていないのに、
首無し騎士の肩に張りつめた怒気だけが、
音もなく空気を震わせているのを感じた。
沈黙が、逆に声より雄弁だった。
ノットディスは少し間を置き、静かに言った。
「幸い、その後は大半の犠牲者が身元確認されてね。
隊の仲間たちも、南側の記念墓地へ移された。」
「じゃあ……こっちは?」
エリュンディスは、古びた墓標の並ぶ一角を指さす。
「……あれは、あの日、処刑台に吊られていた者たちだ。」
ノットディスは短く息をついた。
「一度は土に埋めたけど……後から生き残りの証言で何人かは移された。
ただ、どうしても判別できなかった遺体は……ここに正式に葬られたらしい。」
エリュンディスが少し口を開き、ためらいながら尋ねる。
「ノットディス……ひとつ訊いていい?」
「どうぞ。」
「後ろのあの林って……何?」
ノットディスは夜風に揺れる木々を見つめ、
その影の揺れがまるで昔日の残響のように見えた。
「……果樹だよ。いくつかの種類がある。」
「じゃあ、あの果樹って……?」
ノットディスは一瞬だけ沈黙した。
背中が、ごくわずかにこわばる。
「ねぇ、半端に黙らないでよ。何なの?」
すぐには答えず、彼女は振り返り、
声を落として、しかし逃げない目で言った。
「知ったところで……光に近づくわけじゃない。」
「え、今の、かわし方じゃない?」
ノットディスは少しだけ目を伏せ、
答える言葉を慎重に選ぶように、ゆっくりと続けた。
「ガイコツ兵も侵入者の遺体を埋めた。
それは冥界の者として当然の務めだ。
でも、生き残った連中は……
“もう人間とは呼べない”と分かったあと、
あの土の下に――」
彼女は過去の光景を押し戻すように、言葉を切った。
「――永遠に、犠牲者の血筋に仕え続ける道を選んだ。」
エリュンディスは息を止めた。
ノットディスはゆっくりと身を翻し、
まるでその時代へ通じる扉を静かに閉じるように言った。
「……ここまで知れば十分だよ。」
天使は何か言おうとして、言葉を失った。
否定も肯定もできず、ただ立ち尽くす。
そのとき、冷たい果実の香りを含んだ風が横切った。
エリュンディスは無意識に一歩、後ずさる。

ノットディスは振り向かずに言った。
「つらければ……ただの“木”だと思えばいい。」
「……でも、本当は違うんでしょう?」
ノットディスは答えなかった。
夜の林には、枝の擦れる音だけが残った。
ノットディスが踵を返し、歩き出す。
数歩進んだところで、突然腕を掴まれた。
首を腕に寄せて振り向くと、
エリュンディスが彼女の腕にしがみついていた。
その顔色は、まだ少し青い。
「……やっぱり、私、甘いよね……」
「百年も私より長く生きて、隊長までやったくせに。」
ノットディスは軽く呆れたように言う。
「その言葉、新兵に聞かれたら一生いじられるよ。」
エリュンディスは反論せず、
ただノットディスのマントの端に顔を埋めた。
「……でも、あなたの前だと……
まだ、そこまで辿り着けてない気がするの。」
ノットディスはしばらく黙った。
そして、ごく自然に、少しだけ天使へ寄り添った。
「なら……もう少し歩けばいい。」
彼女の声は静かで、優しく、でも強かった。
「この世界の重さに、ちゃんと慣れるまで。」
「……うん。」
夜風がふたりの間をすり抜け、
静かに、しかし確かに寄り添うぬくもりだけが残った。
以上の翻訳は ChatGPT による翻訳文をもとに、自ら校正・監修した形でお届けしています。
もし文体や語調などに不自然な箇所がありましたら、ぜひご指摘いただけますと幸いです。
ご感想やご質問などございましたら、コメント欄にてお知らせください。できる限りお返事させていただきます。
改めまして、本作品をお読みいただき、誠にありがとうございます。
中国語本文
前篇
外傳:神罰日系列~天使與無頭騎士的深夜.第二夜~
王都的夜晚,永遠比白天更誠實。
在巡邏路線之外的巷弄裡,真相往往以最直白的形式現身——
凝固的恐懼、被按下暫停鍵的罪犯、
還有那些不屬於人間的氣息。
天使艾琳迪斯首次與無頭騎士諾烏蒂斯同行夜巡,
看似平靜的深夜中,卻藏著她未曾理解的「王都日常」。
梅杜莎留下的石化「雕像」、
吸血鬼的本能反應、
冥界與人界間難以言說的界線。
而在王都郊外那片靜默的墓地前,
諾烏蒂斯終於揭開神罰日遺留的某些真相——
那些被掩埋的、被撕裂的、被迫沉默的過去。
在光影之間,
天使第一次真正理解了「這座城市的夜」意味著什麼。
艾琳迪斯與諾烏蒂斯繞過王宮廣場,踏入燈火稀落的小巷。夜霧若有似無,腳步聲在石板路間回盪。
轉過轉角時,一個男人像被時間凍結般停在那兒,表情驚恐,手中的刀還維持著揮下前的姿勢。
「哇,這雕像也太逼真了吧……」艾琳下意識嘀咕。
她還帶著點輕鬆心情,直到在另一條巷口,又出現第二個彷彿正狂奔卻被按下暫停鍵的「雕像」。
艾琳停腳,眉頭微皺。「這座城市的公共藝術也太有臨場感了吧……?」
「什麼公共藝術?」諾烏蒂斯一邊走,一邊把首級微微抬高,回望她。
「欸?剛剛那些雕像不是——」
「啊——」諾烏蒂斯語氣輕得像在談天氣,「今晚不是梅杜莎巡過嗎?」
艾琳愣了三秒。「所以那兩個是——」
「嗯,大概試圖搶劫或偷東西吧。」諾烏蒂斯語氣平靜得像在報告氣溫。「撞上梅杜莎,算他們背。清晨第一班騎士會帶抗石化藥過來……能不能挺到那時就看造化了。」
她微微笑了下,那笑意詭異得帶著某種『這就是王都夜班日常』的輕描淡寫。
(……雖然我已經來過好幾次,但這城市的深度,好像永遠看不完。)艾琳默默在心中嘆了口氣。
她們走過轉角時,一個銀髮少年正好迎面而來。
「諾烏蒂斯,妳今天是下半……嗯?」他的視線落在艾琳身上,「這位是?」
「喔,米耶古里啊,」諾烏蒂斯輕輕揮手,「你今天也有班?」
「對,下半夜是我。」米耶回禮,隨即看向艾琳,「這位是……?」
「我是艾琳迪斯,天使。」她指指頭頂那圈幾乎看不見的光環,「光是有調暗啦,不然夜巡會太礙眼。」

「啊,原來是天——」米耶話沒說完,就下意識退了兩步,表情有點僵。「抱歉,我是吸血鬼,不死系多少還是會被那種氣息影響……請見諒。」
艾琳眨了眨眼,看向諾烏蒂斯:「欸,那妳怎麼沒事?無頭騎士也是不死系吧?」
諾烏蒂斯走近了一些,語調平靜:「我從冥界那邊來的,屬性和魔族系的不死生物不太一樣。而且如果妳的聖性真有那麼強,我在妳第一次施治癒魔法給我的時候就該消失了。」
她頓了頓,又補了一句幾乎只用氣音說出的話:
「……再加上,那些詛咒也咬得很深。」
空氣安靜了一瞬。
「……詛咒?」米耶還是忍不住問出了聲,語氣帶了些壓低的好奇,也有一點吸血鬼天生對「禁忌」的敏銳。
諾烏蒂斯並沒有立刻回應,只是把首級往手臂方向輕輕一靠,像是安放好什麼重量。
「不是現在要講的事。」她淡淡道,語氣沒有拒絕,只是鎖上了門。
艾琳默默看了她一眼,似乎察覺到那背後有些不屬於夜巡日常的東西,光環微微一顫,連她自己也沒注意到。
米耶摸了摸自己的後頸,像是被夜風吹得起了雞皮疙瘩似的。
「……好吧,我知道了。」「只是問問而已。」
諾烏蒂斯轉身,腳步恢復穩定,那種夜巡時特有的、令人下意識想跟上的沉默節奏再次響起。
「交班路線我知道了。你去補個血袋吧,」她語氣帶點玩笑。「……或者去找奧菲娜,順便看她今天給不給你咬。」
「我才不是靠咬人撐班的啦!」米耶瞬間反駁,但還是摸了摸自己的尖牙,「……不過等等真的補一點比較安心。」
艾琳眨了眨眼。「我光環看起來有這麼不妙嗎?」
「不是光環的問題。」米耶撓撓頭,「是——」
「是一些東西開始出來走動了。」諾烏蒂斯接過話,語氣平靜卻帶著分量。「不過不會鬧,妳別太擔心。」
她轉向艾琳。「都來了,等下陪我去個地方吧。就在路線上,順路。」
和米耶告別後,兩人往王都北郊而行。
不知不覺,路旁已變成麥田與零星的獨棟屋舍,夜風帶著乾草的氣味,一片靜謐的田園景象。
忽然,一棟燈火通明的小房子出現在前方。
「這是……花店?」艾琳歪頭看著招牌,「花店會開到這麼晚?都半夜了。」
「她只在這一天營業到那麼晚,」諾烏蒂斯微微一笑,「因為,她總會等一位客人。」
艾琳還在想這話的意思時,諾烏蒂斯已推門進入。

「納雅,一年不見了!」她笑著向店主打招呼。那是位頭髮花白卻眼神明亮的老婦人,懷裡抱著個發抖的小女孩。
「諾烏蒂斯閣下,好久不見。」老婦人一邊抱緊孩子,一邊回禮,「納塔莎,不用怕,快跟閣下打招呼。」
「您、您好……」小女孩怯怯地鞠躬。
「乖。」諾烏蒂斯摸摸她的頭,又向門外招手,「今天還帶了另一位客人來,不過不會多買東西就是了。」
「妳們好。」艾琳也走進屋裡,屋內頓時亮了幾分光。
「喔?連天使閣下都來了?」納雅微微睜大眼,「看來我真的活太久了。」
「我是被帶過來的,叫艾琳迪斯。」艾琳有些不好意思地笑,「不過麻煩保密,上面不太想讓人界教會多嘴。」
「我明白。」老婦人起身,取下一束早已準備好的白花。「閣下,還是老樣子嗎?」
「對。」
她接過花,諾烏蒂斯遞上一枚銀幣。
納雅笑著收下:「不知道這能不能抵渡費呢?」
「納雅,我早就說過,我不清楚冥界的收費制度。」諾烏蒂斯也笑了笑。
「那或許,問這位天使會更準一點。」老婦人眨了眨眼。
「這個我真的不知道啦!」艾琳連連揮手,一副受到驚嚇的樣子。
「我開開玩笑啦。」納雅笑道,之後又對諾烏蒂斯說,「閣下,我應該不久了,所以先帶納塔莎過來,我已經吩咐她了。」
諾烏蒂斯微笑著說,「沒關係的,一回生二回熟,妳最開始不是也是抖著把花給我?」
「是阿,那都70年前的事嘍。」
「那我們先離開了,」諾烏蒂斯推著艾琳出屋子,「早點休息,明年一定會再見的,納雅!」
「諾烏蒂斯閣下,也請保重...艾琳迪斯閣下也是。」老婦人彎腰鞠躬,目送她們遠去...
兩人離去的花店,燈火依然通明...

諾烏蒂斯帶著花,艾琳在後面跟著,「妳之前不是說今天哀悼日結束,該不會......」
「我每年都是這個時間去一趟。」諾烏蒂斯回道。
他們走著走著,走到了一片寬闊的草地,只是後方有片樹林,有點突兀。
走進草地,風似乎變得更乾冷了,彷彿刻意壓低了聲音。
草地上面有些墓碑,看起來已經有些年紀了。
「這邊的墓地是?」艾琳問到。
「我之前說的臨時墓地。」納烏蒂斯把花放在前頭的紀念碑。
「那天,我和骷髏兵們處理完入侵者的遺體之後,開始把廣場上的犧牲者抬過來安置。只是因為幾乎都是被殺害的遺體,首級和遺體是分開的。我和骷髏兵都是冥界人,看得到首級和遺體連結...」
諾烏蒂斯呼了口氣說,「因為我不可能認識所有犧牲者,所以只好--把首級放在淺埋的墓前,希望有人可以認出他們。」
「我隊上的兄弟姊妹們,我是認出他們了,也還好可以做個簡易的墓碑,只是...」
「只是?」
「我那時和骷髏兵一起處理遺體……」
她停了一下,像是在咬住什麼不願說出口的名字。
「我特地去看了他們脖子的斷面——唉。」
「妳怎麼會注意那種地方?」
「……有幾個傢伙下去(冥界)之後有抱怨。」
她語氣輕淡得像在講隔壁鄰居的閒話。
「說痛得不像話,沒依慣例給他們個痛快,讓他們很不能諒解。」
諾烏蒂斯緩緩收回視線,像是翻開一份早已蓋章結案的舊卷宗。
「那些混帳沒守諾先不提……我後來問過歷任處刑人。上一代雖然沒說太明,但她懷疑——」
她停了一下,像確認語氣足夠冷靜。
「脖子最後那層皮,不是切斷的。是被硬生生扯斷的。」
她停住,確認語氣中的每一分空隙都被肯定填滿。
「她說,那種斷面,是『沒有資格拿劍的人』才會留下的痕跡。」
「所以,那不是處決。」
「是虐殺。」
艾琳什麼都沒看見,卻感覺到一股壓抑的怒意正緊緊繃在無頭騎士的肩線上,像是沉默也能出聲。
諾烏蒂斯停了一下,說「還好之後大部分的犧牲者有被認出,而我隊上的兄弟姐妹也遷到南邊的紀念墓地去了。」
「那這邊的是?」艾琳指那幾個陳舊的墓碑。
「那邊是當時吊在絞架上的,我們只能先埋起來,」諾烏蒂斯想了一下,「後來有目擊的倖存者指認移走了幾位,但是實在無法辨識的後來就入殮正式埋在這邊的樣子。」
艾琳這時問,「諾烏蒂斯,我可以問一下嗎?」
「請說。」
「後面那片樹林是什麼啊?」
諾烏蒂斯看著深夜中,樹影搖曳的樹林,緩緩地說:「那片是一些果樹」
「所以…那片果樹,是…?」
諾烏蒂斯沉默了一瞬,背影微微停住,彷彿在衡量她能承受多少。
艾琳皺眉:「喂,別半句話停在那裡。到底是什麼?」
她沒有立即回答,只是側身,語氣平穩地道:「有些事,知道了不會讓妳更接近光明。」
「……妳是在試圖敷衍我嗎?」
諾烏蒂斯微微轉過來,語氣不帶責備,卻像是在給答案的形式進行最後審慎挑選:
「骷髏兵也把入侵者的屍體埋了──那是冥界人的基本工作。但倖存的人……知道那些人再也不能稱作『人』之後,選擇讓他們在土裡……」
她頓了一下,像是把過去的畫面按下去:
「──永遠服侍受難者的血脈。」
艾琳屏住呼吸:「……」
諾烏蒂斯轉過身,像是替她關上了那個年代:
「知道到這裡就夠了。」
天使沉默,像是不知道要否認還是理解。
她張了張嘴,卻什麼也沒說出來。
風剛好帶過果香。
她下意識後退了一步。

諾烏蒂斯沒有回頭,只道:「如果難受,就把它當成只是樹。」
「……但它不是吧?」
她沒有回答。
留給艾琳的,只有窸窸簌簌樹枝的聲音。
諾烏蒂斯轉身離開。
她走了沒幾步,手臂突然被人拉住。
她偏過手上的首級,看到艾琳正抱著她的手臂,表情仍微微發白。
「……我還是太嫩了。」她低聲說。
「妳比我早活一百年,還當過小隊長。」諾烏蒂斯輕輕吐槽,「這話讓新兵聽到會被他們拿來笑很久。」
艾琳沒有反駁,只是把臉埋在她的披風邊,聲音悶悶的:
「……可是在妳面前,我總覺得,我還沒走得那麼遠。」
諾烏蒂斯沒有立刻回話,只是靠艾琳近了一點。
「那就再走久一點。」她淡淡地說,「妳會習慣看這世界的重量。」
「……嗯。」
