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珈琲が呼ぶ 片岡義男の世界

久しぶりに片岡義男の本を買った。

彼の作品は、青春時代(自分にも、こんな時代があったか)には、よく読んでいたが、高齢者と世の中によばれている世代に入った自分には、はたしてこの本で青春時代に戻れるか。
なんてことは、ちっとも期待しないで「珈琲」という言葉につられて、つい手に取った。

珈琲が飲みたくなるカバーだ。

読み進めていくと確かに珈琲が飲みたくなる。

43編の珈琲にまつわる話は、どんどん読めるので通勤電車のお供にちょうど良い。
中に登場する様々な音楽は、巻末のQRコードからiPhoneにダウンロードして聴きながら本を読み進める。

“喫茶店のコーヒーについて語るとき、大事なのは椅子だ“の中に登場するのは、昭和13年から使われてきた椅子のある喫茶店で京都にある「静香」。
ここは、京都へ行ったらぜひ立ち寄りたい。

高田渡が『コーヒーブルース』という曲で「三条へ行かなくちゃ、三条堺町のイノダというコーヒー屋へね、あの娘に逢いに」と歌っているのを聴くと、三条のイノダへ行ってみたくなるが、1971年の歌だから、「あの娘」も、もう70代かもしれない。😅

“四つの署名、1967年12月”の中では
1968年1月号の日本の音楽雑誌に掲載されたビートルズのサイン入りの写真のサインは、実は彼らの書いたサインではなかったなんて話は興味深い。
彼らの来日時、日航機のタラップを降りる4人は日航の配ったハッピを着ているが、そのハッピの左襟には「日航」とあり、右襟には「JAL」とある。ポール、ジョン、ジョージのハッピはその通りなんだけど、リンゴのハッピには右襟には何も無く、左襟に「JAL」とだけある。
なぜこうなったか?
答えは、この本の中に書いてあるので探してみてください。

映画の話も色々登場するが、面白かったのは
“東京と電車の関係を劇映画の中で見せる“に登場した『珈琲時光』。
2003年制作、2004年に公開された映画で「小津安二郎監督生誕100年」を記念して制作された。
監督はホウ・シャオシェン出演は一青窈、浅野忠信ほか。

この映画は観たことなかったので、調べてみたら大学時代に「映画表現論」を教えていただいた蓮實重彦先生がホウ監督に頼まれて出演しているらしいことが判明。
蓮實先生は私がゼミで教わっていたとき、当時は東京大学講師、その後東京大学教授、総長、そして現在は東京大学名誉教授らしい。

当時私の通っていた某私大に東大から出張講義に来ていて、不真面目な学生だった私が唯一真面目に参加していたので、よく覚えている。
おかげで、大学時代はフランソワ・トリュフォーや小津安二郎の映画をはじめずいぶんと映画館には通った。

『珈琲時光』という映画、Amazonprimeでも観られるようなので、今度ぜひ観てみたい。

この「珈琲が呼ぶ」は、「珈琲にドーナツ盤」、「僕は珈琲」と併せて珈琲3部作と呼ばれて文庫化されている。
あと2冊も、おそらく買うだろうなぁ。

今日もお付き合いいただき、ありがとうございます。

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