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第4夜 待てない支援者 選び取る支援シリーズ#4


「待ちましょう」  
「本人が決めるまで待ちましょう」


実際の現場で、
本当に“待つ”ことは、
とても難しいことだと思います。


支援者は、待てない人なのでしょうか。



支援者は、
待てない人なのではなく、
待てない環境の中で働いている人なのかもしれません。


朝は送迎の時間が決まっている。  
活動の時間も決まっている。  
帰りの時間も決まっている。

一人の利用者さんに、
ずっと関わり続けることはできません。


他にもたくさんの利用者さんがいて、  
やらなければならないこともたくさんあります。


事故は起こしてはいけない。  
怪我もさせてはいけない。  
トラブルも避けなければいけない。



記録も書かないといけない。  
保護者への連絡もある。  
会議もある。



その中で、
「待つ」という関わりは、
とても難しいものになります。


待っている間に、
活動の時間が終わってしまうかもしれない。



待っている間に、
他の利用者さんに目が届かなくなるかもしれない。

待った結果、
うまくいかなかったら、
「なぜそうなったのですか」と
説明しなければならない。

だから、
手伝った方が早い。  
代わりにやった方が安全。  
決めてしまった方がスムーズ。

そうなっていくのは、
当たり前のことなのかもしれません。


そしてもう一つ、
支援者は、
「できるようにすること」
仕事だと思っていることが
多いこともあるように思います。



できなかったことを、できるようにする。
分からないことを、分かるようにする。
一人でできないことを、
一人でできるようにする。



でも、
「自分で決める」ということも、
本当はとても大切な力なのではないでしょうか?

自分で決める。  
自分で選ぶ。  
自分で失敗する。  
自分で助けを求める。


待つことは、
何もしないことではありません。
待つことは、任せることでもありません。

待つことは、
選ぶために必要な情報を伝えたり、  
選びやすいように環境を整えたり、  
失敗しても大丈夫なように支えたり、  
困ったときに「助けて」と言えるように関係を作ったりすること。

もしかしたら、
親も待てないのではなく、支援者も待てないのではなく、待ち方を知らなかっただけなのかもしれない。
待つための仕組みがあれば、待てるかもしれない。


そして、見ていてほしい現実があります。


選べないまま、大人になった人たちがいます。
「どうしたい?」と聞かれた経験が少なくて、
自分で決めるという感覚が育たないまま、
大人になった人たちが、今、困っています。


あなたの目の前にいる人は、その人の人生を、
あなたとともに生きています。

支援という関わりは、その人の一日を、選択を、もしかしたら、その先の人生を、形作っているかもしれない。
その関わりがどれほどのものか、ときどき、立ち止まって考えてみてほしいのです。


自覚と覚悟が要るのだと、私は思っています。


自覚と覚悟というのは、
目の前にいる人のことを、もっと知ろうとすること。その人の過去も、未来も、まだ知らないことがあると思いながら。自分にできることと、仲間にできることを、一緒に考えようとすること。その先に、はじめて生まれるものかもしれない。


あなただから、できる支援があるとしたら、
何ですか?

次回は最後、
「親も支援者もどうしていく?」について書きます。

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