見出し画像

100歳現役の健康管理🔯肺炎を予防しよう



新聞の死亡記事が教えてくれること

最近、新聞の死亡記事で70代、80代の人の死因を見ると、肺炎が多いことに気がついた。
ミカ「教授、肺炎って、風邪をこじらせたものですか?」
教授「その理解は、昭和の茶の間レベルだね。肺炎は、年齢を重ねるほど“体力の決算書”に出てくる科目なんだ」
ミカ「決算書ですか?」
教授「そう。売上は筋力、利益は免疫力、貸倒れは誤嚥だ」
ミカ「急に税務会計になりましたね」
教授「健康管理も会計も、見えない負債を放置すると、最後に大きな請求書が来る

肺炎予防は、気合いではなく段取り

ミカ「では、肺炎を防ぐには何から始めればいいですか?」
教授「まずは三本柱だ。ワクチン、誤嚥対策、口腔ケア。この三つを整えるだけで、かなり実務的な予防になる」
ミカ「実務的?」
教授「健康管理にも“根性論”と“実務”がある。肺炎予防は、根性で咳を止める話ではない。先にリスクを減らす話だ」

1 ワクチンを整える

教授「まず、ワクチンだ。肺炎球菌、インフルエンザ、新型コロナは優先して考えたい」
ミカ「肺炎球菌ワクチンは、全員が打つものですか?」
教授「年齢、基礎疾患、過去の接種歴で判断が変わる。日本では高齢者向け肺炎球菌ワクチンについて、65歳の方や60〜64歳で一定の基礎疾患がある方が定期接種の対象になる。2026年4月から、日本の定期接種で使う肺炎球菌ワクチンはPCV20に変更されている」(厚生労働省)
ミカ「米国では50歳以上という話もありますね」
教授「そこは注意だ。米国CDCは成人50歳以上に肺炎球菌ワクチンを推奨しているが、日本の定期接種制度とは異なる。ネット記事を読むときは、“どこの国の制度か”を見ないといけない」(疾病予防管理センター)
ミカ「RSVワクチンはどうですか?」
教授「RSVは高齢者や基礎疾患のある人では重くなることがある。米国CDCは75歳以上、また50〜74歳で重症化リスクが高い人にRSVワクチンを推奨している。日本でも高齢者等は任意接種の検討対象とされているので、呼吸器疾患、心不全、糖尿病、免疫低下などがある人は主治医に相談する価値がある」(疾病予防管理センター)
ミカ「ワクチンは、いわば防火シャッターですね」
教授「その通り。火事を絶対に起こさない魔法ではないが、延焼を防ぐ設備だ」

2 誤嚥を防ぐ

ミカ「誤嚥って、食べ物が気管に入ることですよね」
教授「そう。高齢者の肺炎では、誤嚥が大きな問題になる。若い頃は少しむせても回復するが、年齢を重ねると、飲み込む力、咳で出す力、体力が落ちてくる」
ミカ「つまり、食事のしかたが肺を守る?」
教授「その通り。よく噛む、早食いしない、一口を小さくする、食後すぐ横にならない。これだけでも立派な肺炎予防だ」
ミカ「食後すぐソファで横になるのは?」
教授「それは“誤嚥への招待状”だね。しかも達筆で書いてある」
ミカ「こわい表現です」
教授「笑って覚えるくらいでちょうどいい」

3 口腔ケアを徹底する

教授「次に口腔ケア。ここが盲点だ」
ミカ「肺炎なのに、口ですか?」
教授「肺炎だからこそ、口だ。口の中の細菌が、唾液や食べ物と一緒に気管へ入り、誤嚥性肺炎につながることがある。日本歯科医師会も、高齢になるほど危険が増す誤嚥性肺炎の予防には口腔ケアが重要だとしている」(日本デザイン協会)
ミカ「歯みがきだけでいいですか?」
教授「歯、舌、歯ぐき、義歯。全部だ。特に寝る前の口腔ケアは大事だ。夜間は唾液が減り、口の中が細菌の宴会場になりやすい」
ミカ「宴会場……」
教授「しかも幹事は歯周病菌だ」
ミカ「絶対に参加したくない宴会ですね」
教授「だから、毎日の歯みがきに加えて、歯科で歯ブラシや歯間ブラシのサイズを確認する。必要に応じて、歯石除去やルートプレーニングも相談する。これは美容ではなく、肺を守るための清掃管理だ」
関連メモ:[[健康管理_肺炎防止_口腔ケアの基本]]
関連メモ:[[健康管理_肺炎防止_口腔ケア_ルートプレーニング]]

4 基礎疾患を放置しない

ミカ「肺炎予防なのに、糖尿病や心不全も関係しますか?」
教授「大いに関係する。COPD、喘息、心不全、糖尿病、逆流性食道炎、睡眠障害などがあると、感染に弱くなったり、誤嚥しやすくなったり、回復しにくくなったりする」
ミカ「持病管理そのものが肺炎予防なんですね」
教授「その通り。血糖を整える、吸入薬を正しく使う、逆流を防ぐ、睡眠を確保する。これは全部、肺炎予防の外堀を埋める作業だ」
ミカ「健康管理は、城攻めの逆ですね」
教授「100歳現役城を守るのだ」

5 生活習慣を整える

教授「生活習慣も基本だ。禁煙、睡眠、栄養、脱水予防、適度な運動、室内換気」
ミカ「当たり前のことばかりですね」
教授「当たり前を続ける人が、最後に強い。肺炎予防に派手な必殺技はない。地味な習慣が、だいたい最強だ」
ミカ「運動はどの程度ですか?」
教授「無理な運動ではなく、歩く、軽く筋トレする、呼吸が浅くならない生活をする。体力が落ちると、感染したときの余力がなくなる」
ミカ「体力は、健康の内部留保ですね」
教授「その表現はいいね。使える」

6 受診のタイミングを逃さない

ミカ「どんな症状があれば受診した方がいいですか?」
教授「咳、痰、息切れ、発熱、食欲低下、強いだるさ、ぼんやりする、むせが増える。このあたりは注意だ」
ミカ「高齢者でも高熱が出ますか?」
教授「そこが落とし穴だ。高齢者では、肺炎でも高熱がはっきり出ないことがある。だから“熱がないから大丈夫”とは言い切れない」
ミカ「食欲がない、ぼんやりしている、元気がない、という変化も見るんですね」
教授「そう。高齢者の体調不良は、声の大きい症状ではなく、いつもと違う小さな変化として出ることがある」

今日から始める肺炎予防チェック

  • 肺炎球菌、インフルエンザ、新型コロナの接種歴を確認する

  • RSVワクチンは年齢と基礎疾患を踏まえて主治医に相談する

  • 食事は急がず、一口を小さくし、よく噛む

  • 食後すぐ横にならない

  • 寝る前の歯みがき、舌清掃、義歯清掃を習慣にする

  • 歯科で歯ブラシ、歯間ブラシのサイズを確認する

  • COPD、喘息、心不全、糖尿病、逆流、睡眠障害を放置しない

  • 咳、痰、息切れ、食欲低下、だるさ、ぼんやり感、むせの増加を軽く見ない

まとめ

ミカ「肺炎予防は、肺だけを見る話ではないんですね」
教授「そう。肺を守るには、口、食事、筋力、睡眠、持病管理をまとめて見る必要がある」
ミカ「つまり、肺炎予防は総合格闘技?」
教授「いや、もっと地味だ。総合清掃業だ」
ミカ「夢がないですね」
教授「夢は100歳現役。やることは歯みがき、ワクチン確認、早めの受診。人生はだいたい、夢が大きいほど、日課は地味になる」
ミカ「でも、その地味さが効く」
教授「その通り。肺炎予防は、老後の守りではない。100歳現役の攻めの健康管理である。

いいなと思ったら応援しよう!