続・アスファルトに描かれた呪いの「絵」に気づいてしまったんです
今回は「アスファルトに描かれた呪いの『絵』が迫ってくるんです」の続編というか、「その後」のお話。
だから前編を読んでないとわからないです。とはいっても、前編もよくわからない話だけれど。
でね、続編なんて書く気がなかったのに、なんでこれを書いてるかっていうとワケがある。
久しぶりに、「あいつ元気かなぁ」なんて思いながら、この道を自転車で走ってたわけです。誰もいない早朝に。
そして、例の『絵』を通過しようとしたら、とんでもないことになってた!
思わず自転車のブレーキをかけた。
おい、どうしたんだ! イチモツ!!
オレの中では、こいつの名前は「イチモツ」になってる。
でも、そんなことはどうでもいい!
イチモツの「イチモツ」がぶったぎられてる!

完全に油断していたところに、圧倒的な残虐を見せつけられて、思考が止まった。
こういうことなんだよ。突然の悲劇の前では、言葉なんて無力だ。
いつもなら、軽快に自転車のタイヤで轢いてるのに、感情が動く。
オレは自転車を道路わきに止めて、歩道の上から「イチモツ」を眺めた。
道路工事のために、こんなことになってるのはわかる。
わかるんだけど、どうしてこんなことに。
生きているん…だろうか。
この状況は、「愛」を手に入れるため、失神を克服するために、自らが手をくだした決断のようにもみえる。
「死んだように生きる」よりも、「死をもって生きる」…、そういうことなのか、イチモツ? おまえは、「愛」に葛藤したんだな。そして殉教者となることを選んだのか。
オレは歩道脇の雑草に混じってる小さな花をとって、「イチモツ」の胸に置いた。こうすることで、お前の物語は終わる。これは「騙し絵」に騙されたオレの物語でもあるんだ。
その脇を、車が何事もなかったように通り過ぎていく。
道路工事が終われば、また「イチモツ」は復活するだろう。
それは、オレが知ってる「イチモツ」なのだろうか。
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