私の絵は、模様じゃない

「絵は模様じゃないんだ」
美大生時代、講評で言われたことがあります。
その時、確かにものすごく迷っていて、何の思いも表現できず、ただ絵の具の層を置いただけだったと思います。
それを先生に見抜かれて、「絵は模様じゃない」と言われたのが図星すぎて不甲斐なく、でも表現したいものの種みたいなものは確かにあるのに悔しくて、家に帰ってから泣いてしまいました。
(その時の私がなぜその悩みの穴に落ちていたのか、理由がありました。その事はまたいつか。)
そんなこともあって、絵で自分を表現することは一旦諦めました。
その代わり、商業の世界で、絵を描く技術の一部を使う仕事を長く続けてきました。
これはこれで、楽しかった部分もたくさんあります。
時が経って、今描いている絵は、絶対に模様ではない、と言えます。
ひとつの手順ごとに、曖昧さも含めた判断があります。
最終的には自由な形をとっていますが、その一瞬一瞬の判断には、私の何十年もの蓄積が、じつは、あります。
どんな色を置くか、やめるか。
濃く置くか、儚く置くか。
線の柔らかさ、硬さ。
偶然を残すか、意図を進めるか。
もちろん、今でも迷う時もありますが、
私の絵は、私という人間が瞬間ごとに何を選んだか(または選ばなかったか)、の痕跡です。
それは、自由な私の、意志です。
------------
今日もここまで読んでいただき、ありがとうございます。
ある一つの絵を描きながら考えたことや、実際の手順を記録した制作ログはこちらからぜひ。
長年の映像制作デザイナーとしての経験の後、抽象画を描きはじめた私のことは、こちらに書きました。
このnoteのサイトマップはこちらです。
————
このnoteでは、抽象画の楽しみ方や制作の裏側、
完璧を手放したキャリア転換のことを書いています。
週1-2回更新(を目指しています)。
次の記事で、またお会いしましょう。
フォローしていただけると嬉しいです。
© 2026 Kaori Kinoshita
All rights reserved. 無断転載・AI学習は禁止です。
いいなと思ったら応援しよう!
応援嬉しいです!いただいたチップは絵の具代に使わせていただきます!🎨