頑張るのをやめたら、家族の歯車が回りだしたGWの話
「ゴールデンウィーク」と世の中で言われていても、私は基本的に通常運転だ。
Uターンラッシュ?
何十kmの渋滞?
…ナニソレ ウマインカ である。
いや、
#なんのはなしですか
である。
勤務先は年中稼働のメーカーであるため、まぁ仕方ないっちゃぁ仕方ない。
シフトで動いていること、メンバーの兼ね合い等で、「大型連休」などという言葉とはほぼ無縁の生活を送っている。
それはもう、社会人になった当初からずっとそう。
最初は慣れない気持ちもあったが、そもそも混雑がこよなく苦手な私だ。
人がウヨウヨ行き交う時期に出掛けたいとは微塵も思わないから、そこまで苦にならずに過ごしていた。
しかし、子どもが産まれるとそういう訳にもいかない。
「家族の思い出を作ってあげたいなぁ~」などと思う、いっぱしの母親風情の自分が爆誕した。
映画に連れて行ったり、科学館に行ったり。
子ども達が不登校の時期も、キャンピングカーで遠方まで繰り出したり。
できるだけ日常から離れる経験を、家族でしたかった。
もちろん、孫たちの顔を見せに、田舎に帰ることも必須だと思っていた。
少しでも休みを調整したり、子どもと旦那とともに田舎に行き、そこから会社まで2時間かけて通勤したり…
世の中の休日感覚とズレているのは私だけなのだから、私が頑張れば予定はこなせるだろう。
そんな風に、私はどうにか辻褄を合わせていた。
「こんな時に仕事なんて、かわいそう!」
「…ええ、まぁ…」
そんな会話が毎年のように繰り返されつつも、自分で言うのもなんだけど、かなり頑張っていたと思うよ。うん。
子ども達が大きくなった今、彼らは彼ら自身の世界が濃くなっていく。
このGW、長男は大学の友人たちと “フェス” なるものに参戦することになり数日家を空けることになった。
次男は、相変わらず毎日のように近所の親友たちとベタベタしている。
きっと前世は親子か兄弟だったんだろうな。
旦那は単身赴任先から長期で戻ってきていて、近隣の海で出会った趣味仲間と飲みに行ったり、彼の実家に行ったりして過ごしている。
3年前にメンタルを壊して以降、私は無理して長距離の右往左往はできるだけ避けるようになり、ほぼ普段通り過ごしている。
これはこれでいい。
悪くない。
それぞれが無理をすることなく、自分のしたいことを楽しんでいる。
とはいえ…
ほんのり寂しいのも事実である。
せっかく家族が揃うことができるのに。
こんな日があと何年も続くわけじゃないのに。
そんな私の気持ちが伝搬してしまったのかな。
今年の GW は、家族全員がこの「ほんのり寂しい」を感じ取ったかのように、一緒にいるタイミングを入念に確認し始めた。
家族の1人が単身赴任しているため、全員が揃うということを全員が大事に考え始めた、というのも原因の1つだと思う。
前までは、どちらかと言うと私が必死に合わせていたけれど…
おかげさまで、助かります。
***
ある日は、近所にできたショッピングモールのラーメン屋さんに行ってみることになった。
歩いて行くより車で行く方が、余計に時間が掛かるような場所。
(要は、車を自宅から出して、乗り込み、モールの駐車場に停めている間に、徒歩で十分到着しそうな距離)
めっちゃ近場だけど、オープン直後のキレイなスペース。
建物はもちろん、芝生が敷かれ、オブジェが建っている。
これまで近所にはなかった雑貨屋や、カフェなども入っていて、自宅から歩ける距離にあるとはとても思えないような空間。
お目当てだったラーメンもおいしく、その後、家族全員でウロウロするのも楽しめた。
私は私で、画材に使えそうなものはないか、物色することもできた。
私の仕事終わりでも簡単に動けるほど近いというのは、非常にありがたい。
また別の日は、焼肉にさほど興味を持っていない長男が不在だったことをいいことに?おうちバーベキュー。
前日まで雨だったからどうなることかと思ったけど、ギリギリ曇り。
ベランダがやや広めで良かった。
お昼間に旦那さんが買い込んだ “結構エエお肉” を七厘で焼く。
ギリギリ明るい時間帯から始まったプチパーティーは、夕焼けのオレンジ色から、七厘の炎のオレンジ色に照らされるようになっていく。
夜は肌寒く感じるが、ゆっくりゆったり話しながら、バーベキューは星が見えても続いた。
「おいしい!」
「家でこれができるって、めっちゃラッキー!」
「今日仕事やったの、忘れる~。休みだった気分!」
お肉の脂が炭に垂れて、じゅーんという音がする。
立ち上る煙。
お肉のおいしさに感嘆しながら始まった宴の話題は、少しずつ、私たち親から見て感じる次男の「ここが良いね!」という内容に移行する。
普段なら私が何を言っても、自分を評価する言葉を聞き流す次男だが、ゆったりとした非日常の時間は心の余裕に繋がる。
そして、そこで登場した言葉たちのことも、大切に扱いたくなる。
父と母から共通の賛辞をもらった次男は、驚きつつも「僕は褒められた言葉はじっくり噛みしめるタイプだから…」と、幸せそうな表情だった。
学校という場所にまだまだ不安を抱えている次男。
あまりに自己肯定感が低い次男。
GW のおうちバーベキューの時間、私たちは次男とゆっくり向き合い、彼のことを中心に話をした。
我が家で不登校が始まった頃とは雲泥の差とも思える、子どもに寄り添ってくれる父の言葉は、子どもの心にしみじみ沁み渡る。
次男にとって、お肉やマシュマロの美味しさとともに、心に残る時間になっていたらいいなぁ。
***
できるだけ同じ場所、同じ時間を過ごし、たくさんの思い出を作ろうと頑張っていたあの頃。
今も共通の話題として家族の会話にも出てくるほど、我が家のひとりひとりの心に残っているのは確かだ。
尽力していた当時の自分に、「頑張ってくれてありがとう」とお礼を言いたいくらい。
そういう経験は、子ども達をこれからも支えてくれると思う。
そしてなにより、親自身もその事実と過程に支えられていくのだろう。
子どもが大きくなってくれば、きっと、長時間べったり一緒にいる必要はなくて。
でも時には、短い時間でも顔を合わせて、話せたらいいな。
日頃、なかなかうまく伝えられない思いを、一緒にいる時間に共有する。
そしてその時間、精一杯一緒に楽しもうとする。
それができればきっと、生活時間はバラバラになっても、家族は支え合うことができるのかなと思う。
そして、そんな気持ちを持つことができるようになった今の私の家族は、
素敵やな(自画自賛)
子ども達が成長しつつある家族として、かなりいい感じのゴールデンウィークだったのかもしれない。
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