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旅行記② 大分・北九州旅行記

 ご覧いただきありがとうございます。北風小僧です。今回は旅行記第二弾として、昨年(2025年)夏の大分・北九州旅行の記録について記そうと思います。どうぞ最後までお付き合いください。第一弾がまだの方はぜひこちらも合わせてご覧ください!

概要

 北風小僧は昨年の夏、大分は別府にて実施された地球物理学の実習に参加しました。九州を訪れるチャンスはなかなかないので、実習からの帰り道は観光に充てることにしました。ちなみに九州上陸は高校の修学旅行で種子島・屋久島を訪れて以来になります。こちらもいつか記事にしたいと考えています。

行程

1日目
京都→博多(新幹線)
博多→由布院(特急ゆふいんの森) 一度乗ってみたかったのです。
由布院観光
由布院→別府(久大本線、日豊本線)

2日目〜4日目
実習、実習の合間に観光

4日目
別府→杵築(日豊本線)
杵築観光
杵築泊

5日目
杵築→宇佐(日豊本線)
宇佐観光
宇佐泊

6日目
宇佐→中津(日豊本線)
中津・耶馬溪観光
中津泊

7日目
中津→門司港(特急ソニック、鹿児島本線)
門司港観光
新門司港→大阪南港(名門大洋フェリー)

湯布院

 由布院駅で特急「ゆふいんの森」号を降りてまず向かったのは、由布岳登山口です。由布岳は由布院と別府の境界に位置する火山で、樹木の極めて少ない特徴的な植生を持っています。今回は登山の服装・装備ではなかったので、登山はせずに登山口周辺を散歩することにしました。由布院駅前から、亀の井バスで登山口の至近まで行くことができます。

写真1 PENTAX K-1 + TAMRON SP AF 28-75mm F/2.8 Di (A09)
43mm, ISO640, F/10, 1/800s 適当にズームしたら43mmでした。何か運命を感じます

登山口からほんの2、3分上った地点から山頂を望むカット。高原の風景は一方向のみでなく全方位的に広がります。登頂すれば一体どんなに素晴らしい景色が見えるのでしょうか。樹木がないためか異様に登りやすそうに見えますが、死亡事故も発生しているようなので登頂される場合はそれなりの装備で訪れましょう。

写真2 PENTAX K-1 + TAMRON SP AF 28-75mm F/2.8 Di (A09)
28mm, ISO800, F/9, 1/320s

登山口付近で夢中でシャッターを切っていると、突然雲行きが怪しくなってきました。急いで登山口に戻るも間に合わず、ずぶ濡れになってしまいました(傘はなぜか持っていませんでした)。この後も由布院の観光を続けるつもりでしたが一気に意気消沈してしまい、結局予定より一足早く別府に向かうことにしました。

別府

 別府に到着してまず向かったのは、風呂でした。雨に濡れた体が列車の冷房で冷え切ってしまったのです。温泉のまち別府だけあって、ホテルには大浴場のみならず各室の風呂にも温泉水が来ていました。聞くところではなんと一般家庭で温泉のでる家もあるようです。
 さて、北風小僧は地学徒ですので、ここで別府で温泉が豊富な理由について軽くご説明させてください(ご存知の方は読み飛ばしてください)。日本列島の太平洋側では、海洋プレートが大陸プレートに沈み込んでいます。海洋プレートは沈み込む際に大量の海水を地下に供給しますが、地下深くの岩石には加水により融点が下がる性質があるので、深度約100kmで融解してマグマが発生します(水がなければ、深度100km程度の温度では岩石は固体のままです)。沈み込む海洋プレートが深度100kmに達する地点を結んだ線を、火山フロントもしくは火山前線と呼びます。別府市西部の鶴見岳や由布岳などはいずれもこの火山フロントに位置する火山で、そのマグマにより地下水が熱せられて温泉水ができます。
 しかしながら、マグマの供給があるだけでは別府のような大規模な温泉は成立しません。別府を大温泉地たらしめているもう一つの要因に、中央構造線があります。中央構造線は西南日本の太平洋側を縦断する大断層で、別府付近で火山フロントと交差します。大地の裂け目である断層を通ってマグマで熱せられた地下水が湧出することにより、大規模な温泉ができたのです。
 さて、体が温まった北風小僧は街に繰り出しました。向かったのは海岸沿いにある別府タワーで、展望台からは別府市内を一望できます。展望台の料金は800円で、入り口にある券売機でチケットを購入してエレベーターに乗ります。

写真3 PENTAX K-1 + TAMRON SP AF 28-75mm F/2.8 Di (A09)
28mm, ISO800, F/8, 1/640s

やや遠いですが、有名なゆけむりも見えました。

写真4 PENTAX K-1 + TAMRON AF70-300mm F/4-5.6 Di MACRO (A17)
120mm, ISO800, F/8, 1/400s


別府市内ではこれより高い建物がないこともあり、眺望は非常に良好です。照明はかなり暗く、暗くなり始める時間帯であったにもかかわらずガラスへの照明の写り込みもそこまで気になりませんでした。このあとは名物とり天とだんご汁を食べてホテルに帰りました。
 2日目は、実習が早く終わったので仲良くなった先輩とご飯へ。大分南部の好漁場、佐賀関(さがのせき)名物の関アジの刺身をいただきました。関アジ・関サバは全国的に認知度が高いようですが、恥ずかしながら北風小僧はこの時初めて知りました。お店は「とよ常 別府駅前店」さんです。美味しかったです。

その後も時間がたくさんあったので、北風小僧は十文字原(じゅうもんじばる)展望台へ。別府駅前から亀の井バスで約30分強で到達できます。途中は別府を代表する温泉地をいくつか経由しますが、そのうち明礬(みょうばん)温泉ではバスのドアが開いた瞬間硫化水素の腐卵臭が漂ってきました。明礬温泉はかなり効果が強く、長時間入ると湯あたりを起こしやすいそうなので入浴される際はお気をつけください。
 十文字原展望台は別府市街を見渡すスポットとして人気なようですが、十文字原自体も綺麗です。牧草地になっており、毎年山焼きが行われるそうです。

写真5 PENTAX K-1 + TAMRON SP AF 28-75mm F/2.8 Di (A09)
38mm, ISO500, F/8, 3.0s

展望台からは別府湾を背景に別府市内を一望できます。ただし、期待していた湯煙は撮影できませんでした。湯煙を撮るならより市街地・温泉地に近い「ゆけむり展望台」の方が良いかもしれません。なお北風小僧が訪れたのは平日でしたが、土休日にはゆけむりのライトアップも行われるそうです。

写真6 PENTAX K-1 + TAMRON SP AF 28-75mm F/2.8 Di (A09)
75mm, ISO500, F/8, 3.0s

風景はとても美しいのですが、肝心の写真の方はあまり思うような絵になりませんでした。夜景には少し苦手意識があるんですよね...
 3日目は一日中実習があったので観光はしませんでした。4日目は昼過ぎに実習が終了し、北風小僧は別府の街に別れを告げました。ゆけむりも撮影できなかったし、名所の地獄めぐりも訪れていませんが、これらは次回の訪問時にお預けとします。別府駅からは日豊本線の普通電車で杵築へ。
 ちなみに、別府で三泊したのは老舗の「ホテルフジヨシ」さんです。一大観光地でありながらも宿泊の相場はさほど高くありません。

杵築

 杵築は、国東(くにさき)半島の付け根に位置する杵築城の城下町です。中心市街地はJRの杵築駅から5kmほど離れており、駅からは杵築バスターミナル行きの大分交通バスに乗車します。城下町は非常にコンパクトにまとまっており、主な名所はバスターミナルから徒歩で訪れることができます。

写真7 PENTAX K-1 + TAMRON SP AF 28-75mm F/2.8 Di (A09)
75mm, ISO250, F/2.8, 1/4000s 旅行はどうしてもズームレンズに頼りがちです

杵築といえば杵築城。崖の上に、海にせりだすかのような姿が印象的です。城下町も美しく保存されており、坂道がとても多いのが特徴です。

写真8 PENTAX K-1 + TAMRON AF70-300mm F/4-5.6 Di MACRO (A17)
70mm, ISO500, F/4, 1.6s

宿泊したホテルは、バスターミナル至近の「ホテルいな里」さん。北風小僧が調べた限りでは杵築市内唯一のホテルでした。

宇佐

 5日目は朝早く杵築を後にし、日豊本線に乗って宇佐神宮の鎮座まします宇佐へ向かいました。宇佐あたりを境に旧国名は豊後国から豊前国に変わります。まずは大分交通系の大交北部バスで宇佐神宮へ。宇佐神宮の第一の祭神は八幡神で、土着の八幡信仰に応神天皇信仰が融合したものと言われています。八幡信仰においてはここ宇佐神宮が起源であり、石清水八幡宮や鶴岡八幡宮はここからの勧請(神様を別の神社にお招きすること)により成立したそうです。境内は鬱蒼とした森の中にあり、神域の雰囲気たっぷりでした。

写真9 PENTAX K-1 + TAMRON AF70-300mm F/4-5.6 Di MACRO (A17)
110mm, ISO800, F/4.5, 1/200s

一番上の横木が上にそりかえっている(他にも特徴はあります)特徴的な鳥居は「宇佐鳥居」と呼ばれ、宇佐神宮およびその周辺でしか見れません。内宮と外宮のある伊勢神宮同様上宮と下宮がありますが、隣接しており距離は近いです。

写真10 PENTAX K-1 + TAMRON AF 70-300mm F/4-5.6 Di MACRO (A17)
133mm, ISO800, F/4.5, 1/200s

また、宇佐神宮は古代の山岳信仰の名残も色濃く残しており山間部の多くの神社と同様に奥宮が別に存在します。ここも訪問したかったのですが、登山が必要な上台風が接近していたため諦めざるを得ませんでした。
 なんとか雨に降られることなく宇佐神宮を昼前に出発。再びバスに乗ってホテルへ向かいます。宿泊したのは、「宇佐ホテルリバーサイド」さんで、その名の通り駅館川(やっかんがわ)の河畔にあります。駅からはあまり近くありませんが、宇佐市の中心市街地にあるためバスの便は比較的良いです。ホテルに荷物を預けたら、今度は大分県立歴史博物館へ。ホテルからは3km弱、雨足もまだ弱かったので徒歩で向かいました。大分には日本書紀にも登場するほど古くから人が住んでいたため、古代史に重点を置いた展示は非常に面白かったです。

中津・耶馬溪

 6日目は宇佐駅から日豊本線に乗って中津へ向かいます。ちなみに宿泊した宇佐ホテルリバーサイドは柳ヶ浦駅の方が近いのですが、バスの時間の都合が合いませんでした。中津は豊前の中心都市で、宇佐や柳ヶ浦に比べると一気に都会になります。駅至近のホテルに荷物を預たあと、バスに乗ってまず訪れたのは薦神社(こもじんじゃ)です。奈良もそうですが、歴史の古い土地は漢字の読みが難しいですね。この神社は宇佐八幡宮の元宮であったようで、八幡信仰発祥の地とも言われる由緒ある神社です。近年では池に立つ鳥居が注目を集めていますね。

写真11 SONY DSC-RX100
換算28mm, ISO100, F/2.8, 1/2000s


写真12 PENTAX K-1 + TAMRON AF70-300mm F/4-5.6 Di MACRO (A17)
70mm, ISO250, F/4, 1/400s

また、神門は重要文化財に指定されています。
 中津駅に戻って昼食をとった後、次に訪れたのは福沢諭吉記念館です。中津は福沢諭吉の生誕地であり、記念館の隣には旧居も展示されています。展示は豊富でしたが、氏の生涯にあまり詳しくなかったこともあり少し難しく、もう少し勉強してからくればよかったと後悔しました。
 記念館を後にしたら、次は中津城を訪問しました。中津城も海沿いに建つお城で、お城には全く詳しくありませんが水城として有名だそうです。

写真13 SONY DSC-RX100
換算28mm, ISO200, F/4, 1/2000s
この構図ではせっかくの水城がわかりませんね…

福沢記念館や中津城は中津駅から見て海側の地域にあり、互いに距離も近く徒歩で観光できます。
 再び中津駅に戻ったら、今度は日田方面に向かう守実(もりざね)温泉行きのバスに乗車して耶馬溪見物に向かいます。青の洞門が有名な耶馬溪ですが、北風小僧の訪問時は落石により通行止めになっていました。

写真14 PENTAX K-1 + TAMRON SP AF 28-75mm F/2.8 Di (A09)
28mm, ISO250, F/5.6, 1/320s

山国側沿いに奇岩が並びます。天気があまり良くなかったためか眺望は今ひとつでしたが、石造の耶馬溪橋はとても素敵でした。

写真15 PENTAX K-1 + TAMRON SP 28-75mm F/2.8 Di (A09)
43mm, ISO250, F/8, 1/1000s またまた43mm。ペンタキシアンになったのは運命だったようです

周囲ののどかな情景ともよく調和しています。

写真16 PENTAX K-1 + TAMRON SP AF 28-75mm F/2.8 Di (A09)
33mm, ISO250, F/8, 1/640s 惜しくも31mmではありませんでした。

一通り見物を終えたら、バスに乗って中津に戻りました。この日の宿泊は「スーパーホテル中津駅前」さんです。

門司港

 ついに最終日となりました。特急ソニック号に乗車し、6日間滞在した大分県を後にします。約30分強の乗車時間はあっという間に過ぎ、小倉駅に到着。鹿児島本線の普通列車に乗り換え、9時過ぎには門司港駅に到着しました。門司は明治以降港湾都市として発達した街で、その過程で造られたレンガの建築が今も残されています。

写真17 PENTAX K-1 + TAMRON SP AF 28-75mm F/2.8 Di MACRO (A09)
55mm, ISO250, F/5.6, 1/1250s

まず向かったのは左手に見えるレンガ造りの建物、旧門司税関です。港湾都市ゆえに、門司には横浜や神戸同様早い時期から税関が置かれました。現在は税関の機能は他所へ移転し、資料館として開放されています。税関の見物を終えたら、次はその背後にそびえるうすらでかい(失礼)ビルへ。こちらの本体はマンションですが、最上階は門司港レトロ展望室として有料で開放されています。

写真18 PENTAX K-1 + TAMRON SP AF 28-75mm F/2.8 Di (A09)
28mm, ISO250, F/9, 1/320s

写真ではやや写り込みが気になりますが、素晴らしい景色でした。今回は時間の都合で日中の訪問になりましたが、ぜひ夜景も撮りに行きたいものです。高さは100m超あり、門司港エリアのみならず対岸の下関まで見渡すことができます。

写真19 PENTAX K-1 + TAMRON SP AF 28-75mm F/2.8 Di (A09)
28mm, ISO250, F/8, 1/320s

続いて、展望台の足元のメルヘンチックな建物に入ります。満州の大連市と北九州市の友好都市締結15周年を記念して建てられた大連友好記念館で、意外や建造は1994年と新しいですがレンガ風ではなくあくまでレンガ・石材製にこだわって造られています。

写真20 PENTAX K-1 + TAMRON SP AF 28-75mm F/2.8 Di (A09)
38mm, ISO250, F/3.2, 1/3200s

一階では中華料理レストランが営業しており、こちらでお昼をいただきました。お値段の割に量も多く美味しかったです。ちなみに二階はギャラリーになっていました。
 昼食を終えて次に向かったのは九州鉄道記念館です。ここ門司は九州最初の鉄道「九州鉄道」(現在の鹿児島本線の一部)の起点で、記念館はその本社だった建物を活用しています。こちらもレンガ造りの立派な建築でしたが、思い切り逆光だったため写真は撮りませんでした。
 鉄道記念館前からは、和布刈(めかり)岬にある「関門海峡めかり駅」まで観光鉄道「門司港レトロライン」が伸びており、土日祝日に限りトロッコ列車が運行されます。北風小僧は門司港についてからこのことを知ったのですが、奇しくも土曜日であったため乗車することにしました。わずか2kmの短い路線ですが、なかなか楽しかったです。
 関門海峡めかり駅から少し歩くと、関門トンネル人道の入り口に着きます。下関訪問など全く予定していませんでしたが、楽しそうなので歩いてみることにしました。かくして10分ほどで下関に到着、同じ道を戻るのも癪なので下関の唐戸港まで歩きます。ちなみに関門人道の下関側出口があるのは「壇ノ浦」。なんだか興奮してきますね。

写真21 SONY DSC-RX100
換算28mm, ISO125, F/3.2, 1/1000s
自動車が通る関門橋です。

道中、朱色が印象的な神社を発見。滅びゆく平家と命運を共にして幼くして崩御した、安徳天皇をお祀りする赤間神宮です。有名な耳なし芳一伝説の発祥地でもあり、芳一を祀るお堂もありました。

写真22 PENTAX K-1 + TAMRON SP AF 28-75mm F/2.8 Di (A09)
50mm, ISO250, F/6.3, 1/1600s

唐戸港からは関門汽船に乗って門司に戻りました。

帰路

 北風小僧が帰路利用した名門大洋フェリーは、企救半島を挟んで門司港の反対側にある新門司港から出発します。新門司港までは公共交通の便がよくないため、乗船客は小倉駅もしくは門司駅から無料送迎バスを利用することができます。小倉駅まで戻るのは手間なので北風小僧は門司駅から乗車しましたが、車内はすでに半分近く埋まっており門司駅からの乗車もかなりありました。門司・大阪南港間は利用客が非常に多いようで、長距離フェリーとしては珍しく毎日2往復が設定されています。北風小僧が利用したのは先発新門司港17時発の便で、ちょうど瀬戸内海に沈む夕陽をみることができました。

写真23 PENTAX K-1 + TAMRON AF70-300mm F/4-5.6 Di MACRO (A17)
300mm, ISO400, F9, 1/800s

 今回の旅行記はこれでおしまいです。非常に長くなりましたが、最後までご覧いただきありがとうございました。今後は長い旅行記は数編に分けようと思います。感想、間違いの指摘などありましたらコメントでお伝えいただけると嬉しいです。

お願い
拙い作例ではありますが、写真を転載される際はコメントにて一言お知らせの上出典を明記いただきますようお願いします。また、写真は全て周囲の方に配慮して撮影しています。

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