若い世代に伝えたい世界の童話と児童文学1
「若い世代に伝えたい世界の童話と児童文学1」でご紹介するのは、次の十作品です。いずれも優れた世界の童話と児童文学の作品です。
「星の王子さま」サンテグジュペリ
「クリスマスキャロル」ディケンズ
「ハックルベリー・フィンの冒険」トウェイン
「人魚姫」アンデルセン
「不思議の国のアリス」キャロル
「十五少年漂流記」ヴェルヌ
「幸福な王子」ワイルド
「モモ」エンデ
「長靴をはいた猫」ペロー
「あしながおじさん」ウェブスター
童話とは、子ども向けに書かれた物語のことですが、じつはさまざまな種類の文学作品が含まれています。
古くから伝承されている「おとぎ噺」や「昔話」もあれば、「アンデルセン童話」のように、童話作家が独自に構想を練って書き下ろした「創作童話」もあります。また、「グリム童話」のように、ある地域の民話や伝説を子ども向けに翻案した「再話」もあれば、「イソップ童話」のように、教訓を含んだ「寓話」もあります。
中には、子どものためではなく、大人のために書かれた童話もあります。サンテグジュペリの「星の王子さま」が、じつはそうです。その理由について、サンテグジュペリは献辞でこう述べています。「大人は昔、一度は子どもだったから」と。だから、子どもだった頃の大人に作品を捧げています。
「星の王子さま」がそうであるように、優れた童話は、子どもだけでなく大人をも魅了します。ですから、童話とは「子供向けに書かれた物語である」という定義が当てはまらないこともありますが、少なくとも私にとって、子どもの頃にわくわくどきどきしながら読んだ物語は、すべて童話であると言えます。
たとえば、一般にヴェルヌの多くの作品は、冒険小説や空想科学小説に分類されますが、「十五少年漂流記」は、どちらかという童話に近いのではないかと私は考えています。奇想天外な冒険活劇を描くというよりは、少年たち一人一人の勇気や友情を主題にしているからです。
子どもの頃に読んだ本の中で一番ドキドキワクワクした作品を挙げるならば、私は迷うことなく「十五少年漂流記」を選びます。若い世代に伝えたい世界の童話を挙げる場合も、「童話と呼べるかどうかわかりませんが」と前置きした上で、やはり「十五少年漂流記」を選びたいと思います。
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