漢字正書記憶形では↗を→に置換
正書記憶形と共通筆記形の画素系列
/正書記憶形の画素系列/は、理想的な脳で生成される画素系列のことです。
また、[共通筆記形の画素系列]は、筆記道具の質量による慣性の運動法則により、実際に、生成される複数の許容筆記形の中で、教科書などで共通に模範とされる唯一の画素系列のことを言います。
すなわち、日本語音声の山の手方言が共通語音声で、その脳内音声が/音素表記/であり、その産出された音声が[音声表記]のような関係です。
なお、漢字の直線画素(straight atomic graphemes, straight atoms)は、↗(O)、→(A)、
↘(E)、↓(I)、↙(U)の5個あることは、以下のリンクの投稿で述べた。
空=[宀+儿+工]=/穴+工/の正書記憶形
漢字「空」の部首は、「穴かんむり」である。
しかし、「空」は、「宀+ハ」と言うよりは、「宀++儿]のように、4画目に曲がりが見られる。
この曲りは、狭い領域に、「穴」と「工」を押し込めるために、筆画の長さを短縮することなく、収めるための作法だったと考えられます。
このため、 正書記憶形と共通筆記形は、図1のようになります。なお、このURLは、 https://www.icampusj.net/u/kalnics.jsp に掲載されています。
このように、2種類の形式による漢字の表現は、どちらも許容形であるので、どちらで書いても満点というように、漢字の採点基準を明確にできる利点が生まれます。
正書記憶形=/↓↓フ↙↘→↓→/=/IIFUEAIA/=/いいふえあいあ/
共通筆記形=[↓↓フ↙↳→↓→]=[IIFULAIA]=[いいふらいあ]

活=[氵+舌]=/三+舌/の正書記憶形
漢字「活」においても、サンズイ氵が、狭いところに押し込められた際に、筆画の長さを短縮させないために、斜めに書いたものと考えられる。
このため、正書記憶形と共通筆記形は、図2のようになります。
すなわち、漢字の正書記憶形では、共通筆記形の画素↗(O)や↘(E)を、→(A)に、置換変換することであることが分かる。
共通筆記形=[↘↘↗↙→↓↓↴→]=[EEOUAIITA]= [ええおうあいいた]
正書記憶形=/→→→↙→↓↓↴→/=/AAAUAIITA/=/あああうあいいた/

「活」の手書き漢字認識の誤りの例
図3に、「活」の手書き認識の例を示す。カタカナの「シ」と「ツ」を誤って理解している学習者が多いようで、3画目の↗(O)を、逆方向の↙(U)に、誤って書く学習者が、非常に多く見られ、この例のように、AI教師により、逆方向のオレンジ色のフィードバックがなされています。
多くの学習者は、「サンズイ氵」が、「三」から派生した漢字だという理解が不足しているようです。このため、共通筆記形の画素↗(O)や↘(E)を、→(A)に置換し、最初から、「活=三+舌」と記憶させれば、このような、混乱が起きないものと思われます。
このように、Kalnics法は、「漢字の形の暗記」と「表語文字の漢字の表音化」という複数の利点を持っていることを、理解していただけるものと思います。
すなわち、画素の置換という覚える項目が少し増えますが、漢字の定着という面から見ると、多くの利点があると考えます。

冷=[冫+令]=/二+令/の正書記憶形
ニスイ冫は、サンズイ氵の水が凍結して、画数が1個減る現象を表しています。
また、「冷」には、図4に示すように、正書記憶形と共通筆記形ので他に、6個の許容形の画素系列があることが分かります。

羽=[↴ン↴ン]=/↴二↴二/の正書記憶形
「羽」の正書記憶形は、/ヨヨ/で良いことが分かります。

↗の置換による正書記憶形のまとめ
漢字の正書記憶形では、共通筆記形の画素↗(O)を、→(A)に置換することを説明した。
この置換で、共通筆記形の15個の画素の数は、正書記憶形では、1個少ない14個の画素となり、4母音となります。
次回の投稿では、共通筆記形のレ(R)を、正書記憶形では、↓(I)に置換し、跳ねを全て無くすことについて書きます。
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