雲伯方言の「こげ・そげ・あげ」と心理距離
こげ、そげ、あげ、どげ?
朝ドラ「ばけばけ」の小泉セツさんが使う「こげ、そげ、あげ、どげ?」は、以下のリンクで書いたように、雲伯(うんぱく、出雲国と伯耆国 )の方言で、日本語の指示代名詞 (demonstrative pronouns)として、「コソアド」に対応し、距離の違いや疑問などで、使い分けがされていることを説明しました。
こげ? Is this way?
そげ? Is that way?
あげ? Is there way?
どげ? What is a way?
「こそあど」の心理距離
もし、自分が沼の手前側に立っており、トップ画面のような光景を見ていると仮定すると、以下のように、指示代名詞を正しく表現することと思います。
あのハクチョウ
そのカモ
このスズメ
しかし、自分がスクリーンのそばに立ち、トップ画面の写真をスクリーン上に投影して、指差しで、説明することを考えてください。
すると、以下のように説明することになります。
ここに4羽の鳥がいます。
この白鳥は、つがいなのでしょうか?
このカモには、友達がいないのでしょうか?
このスズメは、餌を食べているのかな?
すなわち、自分の心理距離で、「コソアド」を使って、授業中などに、説明をしていることが多いと思います。
このため、物理距離により、「コソアド」を使い分けると理解している留学生には、チンプンカンプンになるそうです。ぜひ、心理距離という考えも教えておいてください。
テレビドラマ上での表現
朝ドラ「ばけばけ」の小泉家での表現でも、「こげ、そげ、あげ」が、良く出てきますが、自分からの心理距離で話しているので、視聴者には、わからないと思います。ドラマ上では、曖昧なものを指示しているので、わからなくても、それで良いと思います。
まとめ
「コソアド」の指示代名詞の使い方で、物理距離の他に心理距離があることを説明しました。
日本語教育の授業などでは、物理距離の他に、心理距離も反映されることをご説明ください。
以下のリンクも読んでいただければ、幸いです。
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