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入職1ヶ月で国際イベントを任された話 ── 大学職員の「意外な現場力」 #3

「大学職員って、毎日デスクで書類を処理しているイメージ」──そう思っている就活生の方は多いかもしれません。

でも実際は、海外の大学と英語でやり取りし、学長クラスのアポイントを調整し、当日は100人単位のイベントを回す。そんな仕事が、入職1ヶ月目の新人に任されることもあります。

今回は、神田外語大学の国際戦略部で働くYさんに、入職直後の「まさかの実体験」を聞きました。


プロフィール

Yさん | 神田外語大学 国際戦略部

大学時代にフィリピンへの語学留学経験を持つ。入職後は交換留学生の受け入れや、韓国への学生派遣業務を担当している。


メーカー志望だった自分が、大学職員を選ぶまで

就職活動を始めたのは、大学3年の春。コロナ禍の真っ只中で、説明会もすべてオンラインだった。

「海外と何かしらつながりが持てる仕事がしたい」。フィリピンでの語学留学を経験し、漠然とグローバルな仕事を志していたYさんは、最初はメーカーを中心に幅広い業界を見ていた。

転機になったのは、サークル活動を通じて大学職員と関わった経験だ。

「民間の企業でもありながら教育機関でもあるっていう部分が、他の企業にはないかなと思ったんです」

合理性と教育的価値の両立。その独特な立ち位置に惹かれ、就活の軸は大学業界へとシフトしていく。最終的に6〜7校の大学法人を受けた中で、地元・千葉にある神田外語大学が目に留まった。

「もともと知っている大学で、外語大だし自分の軸ともフィットしていると思って。調べたらちょうど募集をやっていたんです」

語学・国際・教育──自分の経験とぴったり重なる場所が、実は地元にあった。


入職1ヶ月目、韓国の大学が来る

配属先は国際戦略部。交換留学生の受け入れや、海外協定校との連携を担う部署だ。

入職して1ヶ月が過ぎた6月のこと。韓国の交流協定校から、教職員と学生が来日するイベントの運営を任された。

問題は、担当の先輩たちが全員出張中だったこと。マニュアルもない。先輩から知見は聞けたものの、実際の段取りはすべて自分で考えなければならなかった。

「国際戦略部らしい仕事ができるワクワクもありましたけど、正直不安も全然ありました」

対面で信頼をつくる

まず取りかかったのは、来校する側の要望をヒアリングすること。人数、日程、訪問の目的を確認し、学内の関係部署に協力を依頼して回った。

入職直後で顔も名前も知られていない。だからこそ、協力依頼はすべて対面で行った。メール一本で済むところを、わざわざ足を運ぶ。その積み重ねが、学内のネットワークと信頼を築くきっかけになった。

急な展開にも、柔軟に

準備が進む中で、韓国側から追加の連絡が入る。名誉理事長も同行するという。急遽、学長・副学長のアポイントを確保し、動線の設計もやり直した。

学長室に相談したところ、かつて韓国の大学と一緒に植樹した松の木がキャンパスにあることがわかった。「そこで記念撮影をしたらどうか」という提案が実現し、プログラムに厚みが加わった。

そして迎えた当日。韓国からの一行は、予定より1時間早く到着した。

「最初は焦りましたけど、キャンパスツアーを先に入れることでスケジュールを組み替えました。この経験から、常に複数の案を想定しておくことの大切さを学びました」

イベントは無事に終了。先方からも「有意義な時間だった」との評価をいただいた。


「卒業式に立ち会える」という仕事

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入職前、大学職員の仕事に対するイメージは「正直、漠然としていた」とYさんは振り返る。

実際に働いてみると、自分の部署の仕事だけでなく、入試や入学式、卒業式といった全学的な行事にも関わることがわかった。業務の幅広さは、想像以上だった。

「卒業式とかに関われるのは、見てきた学生が卒業していくので、すごくいい意味でのギャップでした」

交換留学生の相談に乗り、海外派遣の選抜を担当し、時には学生の人生の節目に立ち会う。事務的な仕事とは程遠い、人と向き合う現場がそこにある。

「うちの大学は本当に優しい人がすごく多い」とYさんは言う。小規模な大学だからこそ、学生一人ひとりに親身に対応できる。コミュニケーション能力が高い職員が多いのも、外語大ならではの特徴だ。

「割と入ってみると、柔軟にいろいろとやってみようっていうチャレンジ精神がある社風だなと。入社前は公務員的な堅い仕事をイメージしていたので、いい意味でギャップがありました」



これから、この場所で

入職1ヶ月目のイベントで得た「相手の目的を問う姿勢」と「関係者との信頼構築」は、いまの業務の土台になっている。

「少子化が進んでいく中で新しいことを取り入れて、成長していける大学にしようっていう思いは割と強いんです。効率化を進めつつ、学生一人ひとりにちゃんと向き合っていけるような──そんな働き方ができたらいいなと思っています」

安定と挑戦。その両方がある環境で、Yさんの3年目が始まっている。