背理法と否定導入
昨日の雑感の続きです。今回も主に言葉の語感についてだけです。
背理法は狭義には「$${\neg P}$$を仮定して矛盾を導くことで$${P}$$を結論づける」推論規則のことです。世間一般では、それに加えて「$${P}$$を仮定して矛盾を導くことで$${\neg P}$$を結論づける」推論規則も背理法と呼ぶことがあります。それで困ることは少ないのですが、数理論理学では混同は致命的です。
厳密に区別する必要があるときは、「$${\neg P}$$を仮定して矛盾を導くことで$${P}$$を結論づける」推論規則だけを背理法と呼び、「$${P}$$を仮定して矛盾を導くことで$${\neg P}$$を結論づける」推論規則は否定導入と呼びます。
背理法を否定的背理法と呼び、否定導入を肯定的背理法と呼ぶ文献を見たことがあります。区別できればそれでも良いのではありますが、私はあまり好みません。どっちがどっちか分からなくなりそうだからです。
