【Netflix】「宿命に抗いし者」インド人の人生観が面白い。長いけど
【概要】
宿命に抗いし者
Sikandar Ka Muqaddar(The Fate of Sikandar)2024
未解決のダイヤモンド強奪事件のあと、有力な容疑者を粘り強く追跡する刑事。その思いは執念と化し、容疑者を追い詰めて真実を明らかにするまで続く。
出演: アビナッシュ・ティワリ、ジミー・シェールギル、タマンナー・バティア
(Netflix公式サイトより)
予告編(原語)
【評価】
11月29日に世界公開されたネットフリックスのオリジナル・インド映画(原語はヒンディー語)。ニーラジ・パンディ監督作品。
ムンバイで起こったダイヤモンド強奪事件の犯人を、15年にわたって追う刑事の異常な執念と、刑事に「直観」で犯人だと決めつけられた男の運命を描いたサスペンス映画だけど。
とにかく長いよ。143分。
でも、映画館でなく、家で見ているから、ぶっちゃけ何度か中断しながら、3日くらいで見た。
100点満点で65点かな。
刑事役のアビナッシュ・ティワリと、容疑者役のジミー・シェールギルの演技合戦は見応えあります。
撮影も美しい。
でも、あの結末で、この長さはない。
もう少し短ければ、話の面白さが活かせただろうに。
それに、メロドラマ的な過剰演出が、それがインド映画だといえばそうなんだろうけど、ダサい。
とくに音楽がダサい。
でも、随所にインド人の人生観とか、今の生活状況とかが分かって、勉強になった。
カルマのせいでどうこう、といった運命観とか。
面白かったのは、生活に困った容疑者が、アラブ首長国連邦のアブダビに出稼ぎに行くところ。
なんでアブダビなんだろう、と思って調べたら、南アジア人はアラブに出稼ぎに行くのね。
そのためアラブ首長国連邦は、本国人口よりインド人の人口の方が多い。
へー、と思った。
(アラブ首長国連邦の)2019年の人口は954万人と推定され、うち外国籍が88.5%を占め、自国民は 11.5% (110万人)にすぎない。男女比は男 72%、女 28%であり、外国人人口が男性に強く偏っていることを反映するものとなっている。(中略)外国人人口 844万人の出身国別内訳は、インドが 262万人 (31.0%) で最大であり、次にパキスタン (121万人ー14.3%)、バングラデシュ (71万人ー8.4%)、 フィリピン (53万人ー6.3%) 、イラン (45万人ー5.3%) 、エジプト (40万人 ー4.7%)、ネパール (30万人ー3.6%)、スリランカ (30万人ー3.6%)、中国 (20 万人ー2.4%) などとなっている(その他が 171万人ー20.3%)。南アジア諸国が合計 514万人で 60.9%という圧倒的シェアを占める
「アラブ首長国連邦 (UAE) における南アジア系労働者の就業事情」(藤田幸ー、Muniandi Jegadeesan、 宮寄英寿、 小茄子川歩、 齋藤純)https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/262572/1/INDASWP29.pdf
ネットフリックスで、いろんな国の映画を見ていると、とくにアジア、アフリカ、南米なんかの国は、よく海外に出稼ぎしているのがわかる。
ベトナム人が韓国に出稼ぎしたり、ナイジェリア人がインドに出稼ぎしたり、パラグアイ人がアルゼンチンに出稼ぎしたり。
海外に出稼ぎに行くのが当たり前という国がとても多い。そういうことは、日本で普通に暮らしていると、あまり意識しない。
いや、外国人が働きに来ているから、出稼ぎするのは知ってるけど、自分たちが出稼ぎに行くことは、ほとんどの人は考えないでしょう。
日本も、昔はブラジルとか、アメリカとか、南洋とかに出稼ぎしたわけだけど。
いまの日本人が、どこに出稼ぎに行ってるかも調べたけど、多いのはオーストラリア、ニュージーランド、カナダだそうです。
円安で、国内の賃金が上がらないから、そうした国で働いて稼ぐ若者が増えているということ。
これも、へー、と思った。
インドは発展著しい国だけど、こういう映画を見ると、やっぱり日本はまだ恵まれてるなあ、と思う。
だって、生活に困ってアラブに出稼ぎに行くことはないでしょう。
でも、もうすぐ逆転されてしまうのかな。
インド映画がダサい、とか余裕かましていられるのも、今のうちかもしれない。
<参考>
