「侮辱は罪ではありません」 ヴァンス米副大統領の「言論の自由」公開説教がありがたい
J・D・ヴァンス副大統領の2月14日の演説は、マスコミが大きく報じたとは言えないが、日本にも深い影響を与えたのではないかと思う。
例の「グレタに10年耐えたんだから」の部分を取り上げた私の記事も、よく読まれているようだ。
河野有理・法政大教授(政治学)も、以下のようにポストしていた。
まあ、ヴァンスの演説、良くも悪くも歴史に残る演説でしょうから、フルで見てみるといいですよ。だんだん拍手がまばらになり、会場がしーんとしていくのがなんとも言えない。
(河野有理 2025/2/18 16:47)
まあ、ヴァンスの演説、良くも悪くも歴史に残る演説でしょうから、フルで見てみるといいですよ。だんだん拍手がまばらになり、会場がしーんとしていくのがなんとも言えない。
— 河野有理 (@konoy541) February 18, 2025
その後も、ヴァンス副大統領の、「言論の自由」を説教する連続投稿が止まらない。
ありがてえお言葉だから、ここにgoogle翻訳して、まとめておきたい。
2月17日21:31の投稿(日本時間、以下同)
私は言論の自由を擁護するジェイの一貫性を賞賛します。 CJの事件はひどい検閲の一例であり、自由世界はこれに反発すべきである。(CJ は私のファンでもイデオロギー的同盟者でもないことに注意してください! しかし、一貫性は重要です)。
I admire Jay for his consistency in defending free speech. CJ’s case is an example of egregious censorship, and the free world should be repulsed by it. (Note that CJ is no fan or ideological ally of mine! But consistency matters).
I admire Jay for his consistency in defending free speech. CJ’s case is an example of egregious censorship, and the free world should be repulsed by it. (Note that CJ is no fan or ideological ally of mine! But consistency matters). https://t.co/kvxglHotIx
— JD Vance (@JDVance) February 17, 2025
CJの事件とは・・
ドイツの作家、C・J・ホプキンスが2022年、エッセイ集の新刊「新たな健康帝国の興隆(The Rise of the New Normal Reich)」のカバー画像をSNSに投稿。

そのカバーに、ドイツのコロナ対策への風刺として、マスクと鉤十字が重なっている画像が使われていたことから、ドイツ保健省はC・J・ホプキンスを「ナチスのプロパガンダを禁じる法律」に違反したと訴え、CJは投獄される恐れがある。
それに対して、米スタンフォード大学の医学・経済学・健康研究政策の教授であるジェイ・バッタチャリアは、CJの法廷闘争を支える資金を募っている。ジェイ・バッタチャリアは、コロナ対策でのマスク着用義務に反対し、トランプ大統領によってこのたび国立衛生研究所の所長に任命された。
2月17日21:09の投稿
誰かを侮辱することは犯罪ではなく、言論を犯罪にするなら、米欧の関係に大きな亀裂を生みます。それはオーウェル的であり、ヨーロッパと米国の誰もが、この狂気を拒否しなければなりません。
Insulting someone is not a crime, and criminalizing speech is going to put real strain on European-US relationships. This is Orwellian, and everyone in Europe and the US must reject this lunacy.
Insulting someone is not a crime, and criminalizing speech is going to put real strain on European-US relationships.
— JD Vance (@JDVance) February 17, 2025
This is Orwellian, and everyone in Europe and the US must reject this lunacy. https://t.co/WZSifyDWMr
2月18日9:09の投稿
私にとっていつも面白いのは、「国民が大規模移民に反対するときはその意見を聞きなさい」や「検閲は悪いことだ」が、「民主主義への脅威」として扱われることだ。そもそも「民主主義」とはどういう意味か知っていますか?
Always funny to me that "listen to your people when they object to mass migration" and "censorship is bad" is treated as a "threat to democracy." Do you know what "democracy" actually means?
Always funny to me that "listen to your people when they object to mass migration" and "censorship is bad" is treated as a "threat to democracy."
— JD Vance (@JDVance) February 18, 2025
Do you know what "democracy" actually means? https://t.co/HdHskFuGlG
2月18日9:13の投稿
大西洋両岸のエリートたちは、自国民を沈黙させ、大衆の信念を非合法化するために、非常に多くの機関を創設した。もちろん、バイデン政権が最悪の加害者だった。
The transatlantic elite have created so many institutions to silence their own people and to delegitimize the beliefs of the public. Of course, the Biden administration was the worst offender.
The transatlantic elite have created so many institutions to silence their own people and to delegitimize the beliefs of the public. Of course, the Biden administration was the worst offender.
— JD Vance (@JDVance) February 18, 2025
2月18日9:14の投稿
たとえあなたが実質的に私に同意しないとしても、これらの機関は非常に脆いものであることが明らかになりました。 AfDはドイツで第2位。フランスでは「極右」が権力に接近し続けている。
目を覚ませ!
Even if you disagree with me substantively, these institutions have revealed themselves to be so brittle. AfD is in second place in Germany. The "far right" keeps getting closer in France.
Wake up!
Even if you disagree with me substantively, these institutions have revealed themselves to be so brittle. AfD is in second place in Germany. The "far right" keeps getting closer in France.
— JD Vance (@JDVance) February 18, 2025
Wake up!
AfD=「ドイツのための選択肢」
ヴァンスは、作家でもあるが、今は政治家だから、これらの発言には政治的思惑があるだろう。
それはそうだが、なんで政治家、しかも世界有数の政治権力者に、「言論の自由」の重要性を説教されなければならないのか。その情けなさが問題なのだ。
本来、政治と関係ない、作家や学者が、「言論の自由」を説かねばならなかった。
だが、「言論の自由」を強力に擁護してくれる有名人が、これまでいなかったのだ。
いや、イギリスのJ Kローリングとか、アメリカのスティーブン・ピンカーとかリチャード・ドーキンスとか、言論の抑圧に反対して奮闘してくれた知識人はいた(彼らはべつにトランプ支持者ではない)。
でも、少なくとも日本には、そういう大物がいなかった。
もちろん、ポリコレやキャンセルカルチャーに反対する人は、文芸評論家の栗原裕一郎とか、文学者、憲法学者、法哲学者に若干いたと思うけど、文壇・論壇・メディア・アカデミアの大勢は、たとえば『あの子もトランスジェンダーになった』が焚書になりそうだった時にも、声をあげなかった。
だから、J・D・ヴァンスの説教を、ありがたく聞け、と言いたい。
そして、日本のメディアと文化は、いったん滅びろ、と思う。
<参考>
