合わない人が辞めるのは、組織にとって悪いことではありません
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社員が辞めると言ってきたとき、多くの経営者は「失敗」と感じます。
自分の関わり方が悪かったのではないか、と落ち込む方もいます。
ただ、退職をすべて「組織の失敗」と捉えるのは、少し違います。
合わない人が辞めるのは、組織にとって悪いことではありません。
全員に合う組織は、存在しません
経営をやっていると、つい「全員に居心地のいい組織」を理想として掲げたくなります。
ただ、現実には、全員に合う組織は存在しません。
組織には、その会社特有の文化や価値観、仕事の進め方、人間関係の距離感があります。
どんなにいい会社でも、その色が合う人と合わない人がいます。
これは、会社の良し悪しの問題ではなく、相性の問題です。
合わない人が無理に居続けることは、本人にとっても、組織にとっても、健全ではありません。
本人は仕事の中で消耗し、周囲にもその雰囲気が伝わります。
退職は、そのミスマッチが自然に解消される動きでもあるのです。
退職を「人」ではなく「適合」として捉える
ここが大事な視点の切り替えです。
退職を、人の評価として見ると重くなります。
「あの人は辞めた=合わなかった人だった」と人格的に整理してしまうと、経営者も社員もしんどくなります。
そうではなく、退職を「組織との適合」の問題として捉える。
能力や人柄とは別軸で、たまたまこの組織の色とは合わなかった、ということが起きるだけです。
そう捉えると、辞める人を悪く見ることもなく、残る人と比較することもなくなります。
お互いに健全な形で次に進めます。
ただし「引き止めるべき人」と「見送るべき人」は分けて見る
すべての退職を等しく扱うべきだ、という話ではありません。
引き止めるべき人は確かにいます。
組織の中で本当に機能していた人。
他の社員が信頼を寄せていた人。
育ってきた途中の、これから大事になる人。
こういう人が辞めると言ったときは、本気で理由を聞いて、整えられるところを整えにいきます。
一方で、見送るべき退職もあります。
この会社の色や方向性と、本人の望みがズレている場合。
本人の次のステージに進むタイミングである場合。
ここで無理に引き止めると、お互いに後悔が残ります。
経営者は、退職の知らせを受けたとき、まずこの2つを冷静に分けます。
経営者の仕事は、適合する人が活躍し続けられる環境を作ること
退職を組織の失敗と捉えると、経営者は「離職率を下げること」自体を目的にしがちです。
ただ、本当の目的は、組織と適合する人が長く活躍できる環境を作ることです。
合う人が長くいられる組織は、合わない人にとっては居心地が悪い場所になります。
それは自然なことで、両方を満たそうとすると、結局どちらにも中途半端な組織になります。
退職を恐れない経営者の会社は、組織の色がはっきりしています。
合う人は長く活躍し、合わない人は健全に去る。
この循環があるからこそ、組織は強くなります。
まとめ
・全員に合う組織は存在せず、退職には相性の問題があります
・退職を「人」ではなく「組織との適合」として捉えると、見え方が変わります
・引き止めるべき人と、見送るべき人を分けて見ることです
・離職率を下げること自体が目的になると、組織の色が薄くなります
・経営者の仕事は、適合する人が活躍し続けられる環境を作ることです
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