ノートルダムの鐘を鳴らすのはあなた①
皆さまこんにちは。
先月大阪にて開幕した、劇団四季ミュージカル『ノートルダムの鐘』を観てまいりました。
ディズニーのアニメは昔々に一度だけ。ストーリーは分かっている状態で観て…
え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜す〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ごくて…
正直ディズニーである以上に作詞作曲がウィキッドでお馴染みスティーヴン シュワルツ×ディズニーでお馴染みアラン メンケンであること、演出がゴースト&レディでお馴染みかつスティーヴンの息子であるスコット シュワルツだという理由でもう間違いないな、と古畑任三郎のドヤ顔ばりにえ〜〜〜〜〜確信していたんですね。(あとわたしの好みを熟知している友人が「あんた絶対好きだから行ったほうがいいよ。なんなら初見の時隣に座って喰らってるところ見たい」って言われた。喰らう前提でした。一緒には観られませんでしたが感想は長文で送りました。)
とはいえ、背景にあるのがキリスト教ということでこの物語に込められた祈りを噛み砕くには知識が必要だなと思い、付け焼き刃にはなってしまいましたが観てから2週間ちょっと学びました。
その上でわたしが考えるミュージカル『ノートルダムの鐘』を書き連ねていこうと思います。
・自分なりに本を読み、勉強しましたが信仰している方や専門家の方が見たら違うし。ってこともあるかもしれません。明らかに間違っている部分に関してはご教示いただけますと幸いです。
・あくまで個人の主観による感想と解釈でございます。みんな違ってみんないい。人には人の乳酸菌でよろしくお願いいたします。
・劇団四季版とアニメ版,ヴィクトル ユゴー『ノートル=ダム・ド・パリ』は履修しました。
では、よろしくお願いいたします(?)目標はウィキッドより短く終わることです。
はじめに
まず観終わって色々な衝撃と、なんでか分からんがカテコの間中とめどなく流れる涙。そんなわたしの顔を見てちょっと微笑む俳優さん。(最前だったのであれは多分確実笑われていた)
で、ちょっと冷静になってまず思ったことは
・キリスト教について(主に罪と罰と救いについて)
・作品の舞台である15世紀のフランスの社会的背景
を理解する必要があるな。ということです。
以前イタリアはローマに旅行に行った際も教会や美術館、ヴァチカン市国を見ながら
「これキリスト教を信仰、もしくは理解してたらきっともっと感じ方が違うんだろうな〜」って思ったんです。
「よくわかんないけどマジでガチでヤバいよ」と出川にしかなれず恨みました。己を。
そして宗教や歴史が絡んでいる以上、派生作品を観たり回数を重ねれば理解ができるものではない。
まずは世界史と聖書を学ぼう。ということで本を読みネットを見まくり今、です。
作品の話に入る前に大前提として
そもそもキリスト教ってなに?教会ってなに?大事にしていることってなに?から参りたいと思います。もう長くなる予感してる。
キリスト教ってそもそもなんですかと
まずキリスト教以前宗教には大まかな役割が3つあります。
①人々に救いをもたらすこと(信仰すれば幸福になる,天国に行けるなど)
②説明をもたらすこと(未知の現象が神の意思によるもの)
③秩序をもたらすこと(戒律=法律)
かつキリスト教は一神教にあたります。
世界のすべてを唯一神が司り、人類は皆神の下に平等である という考え方。
(ユダヤ教とイスラム教もこれにあたる)
そしてキリスト教にとって大事な書物が聖書です。
聖書は信仰する者にとって人生の道標のようなものだそう。
(人生の指針となるものや愛読書をバイブル/Bibleと言ったりしますが、本来は聖書を指す単語)
聖書は大きく2つに分かれます。
旧約聖書:イエス=キリストが生まれる前の話。神様はこうやって天地創造したよ〜とか色々な時代の神様の声を聞いて書き留めたもの(アダムとイブとかノアの方舟とかはここにある) ヘブライ語
新約聖書:イエス=キリスト(神の子)が言ったこと,行ったこと,復活についてキリストの弟子が書いたもの ギリシャ語
キリスト教はこの2つの聖書を大切にしています。いわゆるルールブック、法律です、
その聖書の内容からこれから物語を咀嚼するにあたって重要なキーワードを抜粋していきます。
罪
日本人としての感覚を持っていると“罪”=殺人や強盗など法を犯すこと を想像しますがキリスト教における罪の概念はちょっと違います。
・神の意思に背くこと
ヘブライ語のHtah(ハター),ギリシャ語のAmartia(ハマルティア)はそれぞれ聖書で罪という意味で使われていますが本来の単語の意味は“的を外す”つまり本来人間が向かうべき神様という的から外れている,神様から離れている=神の意思に背くこと
になります。
・神の律法に背くこと
旧約聖書の中には神が与えた十戒という戒律があります。
その中からこれから大きく関わるであろう部分だけピックアップ。
④主の日を心にとどめ、これを聖とせよ(1週間のうち安息日は神に礼拝するために捧げよ)
⑤父母を敬うこと(両親を敬い感謝することは親を与えた神を敬うことにもつながる)
⑥殺してはならない
⑦姦淫してはならない(不倫×異性を性的な目で見るのも×)
⑧盗んではならない(神は必要なものはすでに与えているという考え)
⑨隣人に対し、偽りの偽証をしてはならない(要するに嘘をつくな)
これは守れば救われるよ!というものではなく、
神「これを1つも破らない人なんていないこと分かってるから。無理だから。これらを守ることのできない弱い人間なんだな〜って自覚しな。神の救いと導きがなければ生きられないって分かったほうがいいよ。」(超意訳)
という意図。
ここからは新約聖書
そしてその後罪を持たない神の子としてやってきたキリストはこう言います。
キリスト「心、いのち、知性すべてを尽くして神を愛し、自分を愛するように隣人を愛しなさい」と。(意訳)
つまりこれを守れば十戒を守ることにもなるはずですよと。
ルールを守ることが目的にはなっていませんか?本質を捉えましょうね。という。
・原罪(性悪説)
神様が最初に創った人間皆さんご存知のアダムとエバ(イヴ)。
2人は基本自由な意思と人格を持ってエデンの園と呼ばれる楽園で過ごしておりました。
ただ、神がルールを与えます。
「善悪を区別する木から実を取って食べたらダメだよ。食べたら死ぬよ。」と。
でもかくかくしかじかあって2人とも食べちゃいます。
要するにこれは神によるテストだったわけなんですね。
“神に忠実に従う”のか“自分で善悪を決める”のか。
これで後者を選んでしまったことが人類最初の“罪”になります。神様から離れてしまった。
結果アダムとエバの子どもたちはお互いを殺し合ってしまった=罪の性質が遺伝してしまった。
つまり遡りまくれば我々もアダムとエバと繋がっているということで生まれながらに人類は罪を背負っている。
これが原罪です。
悪人だから嘘をついたり人を殺すのではなく、人は皆生まれながらに罪の性質を持って生まれているという考え方です。ですが、親の罪を子が引き継ぐことはありません。あくまでひとりひとり、個人の罪です。
・7つの大罪
聖書にはありませんが個人的に関係ありそう、と思ったので追記。
カトリックが戒める7つの大罪
傲慢/嫉妬/憤怒/怠惰/強欲/色欲/暴食
罰
これはめちゃくちゃシンプルに“死”です。
この“死”は肉体的な死を指すのではなく、神との関係が断絶される,地獄に行く(魂も精神もグッバイ)ということ。
救い
自分の罪を自覚し、神に告白し悔い改め、神を信じ、キリストを救い主として信じることで魂が肉体を離れた後に赦しを得て天国に行くことができます。
本来人間の命は永遠だったのですが、アダムとエバがやらかしたので“罪”とともに“死”も入ってきます。
でも後にキリストが代わりに贖罪の死を迎えたことによって、救いのルートが神によって与えられました。
愛
聖書の中で登場する“愛”は4種類に分類されます。
フィリア:兄弟愛や友愛,互いに信頼しあう友の間の愛
ストルゲー:家族愛,血縁に基づいた愛情
エロス:性愛,異性を愛おしく想うこと,恋
アガペー:無償の愛,見返りを求めない,
中でも聖書の中で多く登場するのがフィリア(友愛)とアガペー(無償の愛)。
この2つを重視していると考えられています。
かつこの4つの中でも対照的な存在なのがエロス(性愛)とアガペー(無償の愛)です。
異性に対して抱く愛情=求める愛
相手が誰であろうとどんな状態であろうと自己を犠牲にて慈しむ無償の愛=与える愛
キリストは味方であろうと敵であろうとただ祈り、自らを犠牲にして十字架に磔になり愛を体現してみせた。
これによって“愛”とはなんたるものかを人々に教えたわけですね。
「隣人を自分のように愛しなさい」
「敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい」
それが誰であろうと、自分の立場の都合や立場を超えて助けなさい というこの自己犠牲的かつ無条件の愛=アガペー
これが聖書の核でありキリスト教の核。
他の3つと何が違うか?なぜアガペーだけ重要視されるのか?でいえば
他の3つの愛は条件つきの愛だからです。
フィリア(友愛):友達だから
ストルゲー(家族愛):血が繋がっているから
エロス(性愛):異性として魅力的だから
そういった条件なしに、見返りを求めない愛だからこそアガペーが重要視されているんですね。
大前提のおわりに
はい。長かった。
全然違うよ‼️ってことはない…と思いたいんですけれど…不安だったら…ご自身でも調べてみてください…
いかんせん物凄い歴史があるので1467年応仁の乱!!!!パーーン!と答えが簡潔に出てくるものでもなく…
語尾のですますは脳内で「っぽいっす」「と思うんすけど」と新人アルバイトの口調に変換して読んでください…(不安すぎ)
この次は大前提のあと、前提についてです。(え)
よろしくお願いいたします。
