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高度人材のはずが野菜加工場──技人国ビザが揺らぐとき現場で何が起きるのか

ニュースを見た瞬間、背筋が冷えた

インド人の技人国保持者3名を夜間の野菜加工場で働かせていた会社の社長と人事部長が逮捕。摘発に入った工場には外国人労働者が186人 働いており、そのうち 9人が資格外の業務 をしていたことが確認されています。

その9人の中に本来は 専門職向けの在留資格“技術・人文知識・国際業務(技人国)”で滞在していたインド人3名 が含まれていました。

そんなニュースが流れました。
──いや、それ完全にアウトやろ。

野菜のカット、仕分け、箱詰め。
どこをどう見ても高度・専門でも何でもない。

事件の中心

技人国を持つインド人3名を野菜加工の単純労働に従事させていた。

摘発で判明した全体

工場全体では186名の外国人が働いており、そのうち9名が資格外の業務を行っていた。

僕はこの手の事件にもう驚かなくなってきた自分がいて、
同時に これは本当に危ないところまで来ている という感覚を持ちました。

技人国は“高度・専門人材”のための資格。
それが単純労働の現場で使われている。

さらに深刻なのは虚偽申請の方

この事件では別件でインド国籍の男性4名が“ソフトウェア開発会社で働く”という虚偽の内容で技人国を取得した疑いでも逮捕されています。

彼らは「ブローカーに頼んだら噓の申請をされた」
と否認しているとのこと。

今回の事件には、

  • 技人国保持者3名の資格外従事(工場の違法行為)

  • インド人4名の虚偽申請(ブローカー絡みの構造問題)

この 2つの不正構造が同時に露呈したという特徴があります。

制度の根幹を揺るがす話やのに、
現場ではちょっとくらいならという軽い判断が
どんどん増えているのを肌で感じています。
今回の事件は制度がいまどれだけ脆くなっているかを物語っています。

なぜ野菜加工場が“完全アウト”なのか

技人国は「専門性」を前提とする資格

本来の目的:高度な知識・スキルを持つ外国人の確保。

野菜のカット、仕分け、箱詰めは専門業務には該当しません。

 単純労働は禁止

入管法の運用上、
技人国は単純作業をしてはいけないことが明確に定められています。

 雇用主には刑事罰

入管法73条の2
不法就労助長罪(3年以下の懲役 or 300万円以下の罰金)

「知らなかった」
「人事に任せてた」
これは一切通りません。
今回逮捕された会社がまさにこの典型です。

なぜこんな制度逸脱が増えるのか

背景からこういう構造が見えてきます。

ブローカーの暗躍

・来日前に100万〜140万円を支払っている
・ペーパーカンパニーや虚偽の職務内容で申請
・“とりあえず日本へ送る”ことが目的化

企業側の誤解

・「短期間なら大丈夫やろ」
・「本人も同意してるし問題ない」

全部アウトです。
1回でもアウト。
短時間でもアウト。

入管は“意図”ではなく“事実”を見ます。

労働市場の逼迫

団塊ジュニアの退職ラッシュで現場はこれからもっと人が足りなくなる。
そこに技人国なら呼びやすいという誤解が混ざる。

こうやって制度の誤用が広がっていくんでしょうね。

人手不足は確実に深刻化する

退職者数と新規人材の数。
この“単純な引き算”だけでこれからの10年がどうなるかは明らかです。

人が足らへん。特定技能や技能実習ですら追いつかへん。
その結果、技人国を便利に使おうという発想が出てくる。

それを許した瞬間、制度は一気に崩壊します。

そして増え続ける“偽・高度人材”

団塊ジュニアの大量退職が進み労働市場はこれからさらに縮みます。

その結果──
ブローカーによる技人国の濫用が加速しています。

  • インドカレー屋で形だけの雇用契約

  • ペーパーカンパニーで管理業務を偽装

  • 来日後に仕事がない若者が街に溢れる

本人たちだけがは悪い訳ではありません。
日本で働きたいという希望を悪質ブローカーに利用されただけのケースもある。

外国人材は安い労働力では続かない

現場でずっと見てきましたが、
外国人材を 安い労働力”として扱う企業は例外なく定着しません。

外国人材は日本人が避ける現場を支えています。
本当はもっと評価されていい。

必要なのは採用した瞬間からスタートする支援体制です。

企業の姿勢ひとつで働き方も人生も変わる。
制度の問題と同じくらい現場の姿勢も大事なんです。

制度は誰か一人の努力で守られるもんではありません。
企業も、人材も、紹介会社もこの枠組みに支えられています。

もし制度が歪められれば最初に困るのは現場の人間たちです。
目の前の一人を守るために制度を正しく使う。

不安なときは専門家(行政書士・登録支援機関)に相談する。
法律違反は会社も外国人も大きなリスクにつながります。
正しい知識と手続きが何より大切です。

正しい在留資格で正しい働き方を。
この基本を外さへん企業と人材だけが、
これからの日本を支えていけると信じています。

──外国人材、現場からは以上です。



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外国人材、現場からは以上です。|柏手真治 note 共感いただけた方は、応援いただけると嬉しいです。現場のリアルを伝える原動力として、大切に活用します!