“ほんまに使える日本語”を育てる授業の話
はじめに──送り出し教育は“現場仕様”ではない
「うちの特定技能は、送り出し機関で日本語をようさん勉強したらしいけど、何をどれだけやったんか、正直ようわからんのです…」
これ、企業の担当者さんからよう聞きます。そもそも何を教えてるのか企業側も登録支援機関もが把握できていないんです。
採用した外国人材が「勉強してます」と言っていても
・どんな教材を使っていたのか?
・どのくらいの時間学習しているのか?
・何をどこまで理解しているのか?
その中身が“ブラックボックス”になっているケースも多くあります。
実際に送り出し機関の授業内容を覗くと、
「みんなの日本語」や「いろどり」の教材でワンパターンの暗記、講師は元実習生でN3レベル、自己学習ではYouTubeやアニメ中心。
──そら、これでは現場では通じません。
だからこそ、僕はこう考えます。
📌 「検定に受かる日本語」やなくて「働ける・伝わる日本語」を教える。
「N3合格=話せる」ではありません。
大事なのは伝えることができる日本語で“実際に使える言葉”なんです。
現場で求められるのは「検定に受かる日本語」じゃない
現場で必要なんは、教科書で習う日本語とちゃいますよね。
建設や介護の現場では
「それ持って!」「バイタル測っといて!」が飛び交うんです。
「そこまで言わなわからんのか」と思う気持ちはわかりますが、
そこを丁寧にするのが基本。
具体的に、5W1Hで、復唱確認も忘れずに。
これが安全にもつながります。
私たちクリエの日本語授業は、
いわゆる「日本語学校の授業」とは少し違います。
まず、教科書がありません。
代わりに使うのは、現場で実際に飛び交っている“リアルな日本語”。
「そこの清掃、終わった?」
「今日の作業はここまででOKやで」
「ちょっとこれ持って、ついてきて」
こうしたちょっとした日常的に使用するフレーズを元に、
学習者が自分の言葉でやりとりできるように練習します。
日本語の“授業”というよりも
“現場に出る前のシミュレーション”に近いかもしれません。
現場に出てからも 「学んだ日本語がそのまま使えた!」
という成功体験につながるんです。
弊社で雇用しているビルクリーニング分野の特定技能社員
(インドネシア・ミャンマー入国1~2年目)に
この授業を3ヶ月受講してもらい、作業効率が向上し、
指示がすんなりと通るようになったという声が寄せられています。
日本人スタッフからも
「指示ミスが減った」
「説明のストレスが減った」
と高い評価を受けていて、
直近2年間でなんと驚異の離職0%を実現しているんです!
「わかりました」の裏にある危険
建設現場で 「わかりました」と言ってたけど、
実際は──立入禁止区域に入って怪我。
❌ 習った日本語:持ってください/できますか?
✅ 現場の日本語:それ、持って!/いける?
このズレが、命取りなんです。
日本語教育は“安全教育”でもあるんです。
やる気は成功体験から生まれる
よくある質問: 「でも、本人にやる気がなかったら続かへんのちゃう?」
クリエの答え: 「楽しいから、続くんです!」
もちろん3ヶ月の日本語授業で中だるみすることもあります。
そら、仕事で疲れてるのにその後に日本語授業ってしんどいと思います。
ほな、やる気ってどう維持してるん?
・自分の経験を話せる場がある
・自分の仕事と直結してる
・日本人と話せるようになった
実感 この“わかった!”この積み重ねがやる気を生むんです。
学習者のやる気が続くのは、授業が楽しくて、役立つ実感があるからです。休憩中に日本人と雑談できたり、家族や恋人の話ができるようになったり、小さな成功体験の積み重ねがモチベーションになります。
教師が変われば現場も変わる
この問題って学ぶ側の問題だけやないんです。
教える側、日本語教師の授業力やスタンスが現場を左右します。
現場で活きる日本語のために教師に必要なんは──
学習者のレベルや課題を見極める力
自分の「教えたいこと」でなく「現場で必要なこと」に寄り添う視点
知識を押し付けず「日本語を使う場」をデザインする力
N2に合格してても会話がスムーズとは限りません。
JLPTは読み書き中心やからです。
そして、送り出し機関の教育が「人数重視」で現場に合わないのは構造的な課題です。だからこそ「どう伝えるか」に私たちは向き合っています。
日本語教師は、“教える”プロフェッショナル。
でも、現場で本当に求められるのは、
「伝えて、動かして、成果を出す力」
教育現場の常識と企業現場のリアルは、想像以上にズレています。
僕は営業・教育・支援の現場をまたいできた中で、こう気づきました。
📌 「教える力」と「伝える力」を掛け算できる教育が必要や──
その掛け算を、現場で実現してくれるのが、
クリエの日本語授業を支えてくれているパートナーたちです。
現場感を知り尽くし、学習者と企業をつなぐ日本語教師。
本日はその頼もしい姿をご紹介します。
👩🏫 先生紹介
「木村拓哉をこよなく愛する、日本語教師」
三上智里 先生(阿倍野日本語学院 校長)
日本語教育歴30年、現役校長。日本語教師養成にも尽力し、現場目線で支える頼れるパートナーです。
「映画と茶道を愛する、日本語教師」
佐藤千亜希 先生(といろ日本語教室 代表)
日本語教師歴15年以上、介護現場や海外経験も豊富。元飲食店店長の経験を活かし、学習者と企業の橋渡し役を担っています。

やさしい日本語が現場を変える
外国人材とのコミュニケーションに
日本人同士の「あうんの呼吸」は通じません。
「そこまで言わんでもわかるやろ」と怒る時間がもったいないですよ。
具体的で丁寧すぎるくらいがちょうどええんです。
例えば──
NG:「あそこのスコップ取って」
OK:「○○さん、資材置場にあるスコップを渡してください」
指示が正確に伝わるよう復唱確認も効果的。
「はい」だけではなく言い直してもらう。
きちんと理解した「はい」なのかを確認するんです。
それだけで事故やヒヤリハットも確実に減ります。
だからこそ伝える側も、短く、簡単に、ゆっくりはっきり話す工夫が大事。伝わると現場は変わります。
現場は仲間同士。まずは声をかける勇気が大事です。
「休みの日どうやった?」
「今日のお弁当美味しそうやね!」
とフランクに聞くだけで職場の空気は間違いなく変わります。
日本語ができないことでストレスを抱え、理由が分からず怒られ、それが原因で結局辞めてしまう人もいてます。
日本語が通じるようになると、
・ミスが減る
・日本人に信頼される
・かわいがられる
ほんで、こう言ってくれるようになります
「この会社で働けてよかった」
これは、制度でもルールでもなく
「言葉でつながれた」からなんです。
おわりに──声をかける勇気が現場を変える
送り出し機関の多くは「送り出すこと」を重視し、教育の質が後回しになりがち。結果「聞き取れない、話せない」まま送り出される子も少なくありません。
だからこそ、うちは現場で楽しく実感できる授業を心がけています。
「伝えたのに…」やなく「どう伝えれば伝わるか?」を考える。
それがすれ違いを減らし、現場を変える一歩やと信じています。
「御社の現場は“伝わる日本語”が根付いていますか?」
送り出し機関の教育の限界を目の当たりにしてきました。
だからこそ、僕は“現場で伝わる日本語”にこだわり続けています。
私たちクリエは現場支援と日本語教育を掛け合わせ、受講者一人ひとりに寄り添いながら御社の現場で“伝わる”仕組みまでサポートします。
伝わるから、動ける。動けるから、定着する。
それが御社の現場にも、きっと生まれるはずです。
📩 「一度、どんな日本語が必要か相談してみたい」
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── 外国人材、現場からは以上です。
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