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【3分で読める記事】自分を責める手を、そっと下ろせたとき──そこから始まる、私にとってのウェルビーイング

幸せや豊かさを考えるためのキーワード「ウェルビーイング」


何かあったとき、
真っ先に浮かぶのが「私が悪かった」という言葉だったとしたら・・・

ウェルビーイングという言葉から、
心が穏やかで満たされている状態や、
前向きでいられる毎日を思い浮かべる人も多いかもしれません。

けれど、私にとってのウェルビーイングは、
最初から「気分がいい状態」や
「すべてが順調に進んでいる感覚」そのものではありません。


カウンセリングの場で、何度も出会ってきたこと

カウンセリングの場では、
適応障害やうつ状態、不登校など、
さまざまな背景を持つ方とお会いします。

状況や診断名は違っていても、
多くの方に共通しているのが、
**「何が起きても、まず自分を責めてしまう」**というこころの動きです。

出来事そのものよりも、

「私が悪かった」
「ちゃんとできなかった」
「また同じことをしてしまった」

そんな内側の言葉によって、
苦しさが何倍にも膨らんでいく。

私は、そうした状態を
カウンセリングの中で何度も見てきました。


「二本の矢」が教えてくれる、苦しみの仕組み

仏教には、「二本の矢」というたとえがあります。

生きていれば避けられない出来事や痛みを「第一の矢」。
そして、その出来事に対して
「私が悪かった」「ちゃんとできなかった」と
自分を責め続けてしまうことで生まれる苦しみを
「第二の矢」と表現します。

第一の矢は、誰にとっても避けられません。
でも、第二の矢は、
知らないうちに自分で自分に打ち続けてしまうことがあります。

カウンセリングの場で私がよく出会うのは、
出来事そのものよりも、
この「第二の矢」によって
苦しさが何倍にも膨らんでしまっている状態です。


安心して話せる関係をつくることから

カウンセリングでは、
最初から「考え方を変えましょう」と伝えることはありません。

まず大切にしているのは、
安心して話せる関係をつくることです。

起きた出来事を一緒に振り返りながら、

・そのとき、どんな気持ちが動いていたのか
・頭の中では、どんな言葉が浮かんでいたのか

を、急がず、丁寧に確かめていきます。

そして、

  • 実際に起きたこと

  • そこから自然に浮かんだ考え

  • 自分を責める言葉になっていった部分

を、少しずつ分けて見ていきます。

「それは事実だったのか、
それとも自分に向けた厳しい評価だったのか」

そんな問いを重ねながら、
人はつらい状況に置かれると、
どうしても自分を責めやすくなること、
それがこころの自然な反応であることも、
わかる言葉で共有していきます。


自分を責めていることに「気づく」瞬間

こうしたやり取りを重ねる中で、
あるとき、こんな言葉が出てくることがあります。

「私……
起きた出来事以上に、
自分を責めることで、ずっと苦しくなっていました」

その瞬間、
すべてが解決するわけではありません。

すぐに前向きになれるわけでも、
悩みが消えてなくなるわけでもない。

けれど、そこから少しずつ変化が生まれていきます。

  • 自分を責めていることに、気づけるようになる

  • つらいときに、助けを使っていいと思えるようになる

  • 「どうするか」を、自分で選んでいいと感じられるようになる

そうして少しずつ、
「自分を信じられる」感覚が育っていきます。

私は、そうした変化に立ち会うたび、
胸の奥に、静かに満たされていく実感があります。


私がウェルビーイングを感じるとき

私にとってのウェルビーイングは、
誰かが「強くなった」ときや、
「完璧に前向きになれた」ときではありません。

  • 自分の力を、少し信じられたとき

  • 自分には助けがあると、感じられたとき

  • そして、自分で選択していいと、気づけたとき

この三つの感覚がそろった瞬間に、
そばにいられたときです。

それは、新しい何かを足すというより、
自分を傷つけていた手を、
そっと下ろせた瞬間を見せてもらっているような感覚です。


ウェルビーイングは、特別な状態ではない

ウェルビーイングは、
いつも幸せでいることでも、
苦しみを感じないことでもないのだと思います。

自分を責めていることに、ふと気づけたとき。
助けを使ってもいいかもしれないと思えたとき。
そして、自分で選んでいいと感じられたとき。

そんな小さな瞬間にも、
ウェルビーイングは確かに宿っています。

そのことを、
カウンセリングの現場で、
私は何度も教えてもらってきました。


最後に

ウェルビーイングという言葉を、
私自身は「安心が育った結果として現れるもの」
として捉えています。

この「安心」というテーマについては、
これまでも、いくつか別の視点から書いてきました。

・安心できないとき、心の中で何が起きているのか
・「大丈夫」と言われても、なぜ安心できないのか
・安心が育つとき、人の中で起きている小さな変化

どれも、正解を教えるための記事ではなく、
「今の自分を、少し理解するため」のものです。

もしよければ、
今の気持ちに近いものから、読んでみてください。



ここまで読んでくださって、ありがとうございました。

よければ、この記事を読んで感じたことや、
「安心」という言葉から思い浮かんだことがあれば、
コメントで教えてもらえたら嬉しいです🌸

うまく言葉にできなくても、大丈夫です✨


追記(1/14):

今、
「なぜ人は、人の言動にこんなにも反応してしまうのか」
というテーマについて、ひとつの具体的なエピソードをもとに、
もう少し丁寧に書いています。

変わろうとしなくてもいい。
前向きにならなくてもいい。
ただ、心が動いてしまう瞬間を、静かに眺めてみる──

そんな記事を、1/16(金)の夜に公開予定です。


#ウェルビーイングな時間
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#心のケア
#自己理解

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あいさん💗Iカウンセリングルーム セラピスト/ 臨床心理士×公認心理師|支援歴16年・2,000名超 もし、応援したいと感じていただけたら。 その気持ちを、そっと置いていただけたら嬉しいです🕊️ あたたかな応援を、ありがとうございます。