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寄り添うプロにも、充電が必要——「共感疲労」という言葉を知ってほしい

こんにちは、ちーです。

今日はちょっと正直なことを書かせてください。

助産師って、いつも「寄り添う側」じゃないですか。

産後うつの疑いがあるママ、エジンバラ産後うつ病質問票(EPDS)の点数が高いママ、育児に追い詰められているママ……そういう方々と話すのは、助産師として大切な仕事だし、やりがいも感じます。

でも。

正直に言うと、消耗します。 😔

退院指導や産後健診で、そういうママたちと連続でお話することがあって、業務が終わったあとにどっと疲れが来ることがある。「あのママ、大丈夫かな」「もっとうまく話せたかな」って頭の中がずっとぐるぐるする。

これって、助産師として未熟なのかな……って思ったこともあります。

でも最近は、そうじゃないかもしれないって思えるようになってきました。

🤔 「共感疲労」って、知っていますか?

支援職や医療職の人が経験しやすいこととして、「共感疲労(Compassion Fatigue)」 というものがあります。

他者の痛みや苦しみに寄り添い続けることで、自分自身の心や体が消耗してしまう状態のこと。バーンアウト(燃え尽き症候群)とも少し違って、「ケアすることへの疲れ」とも言われます。

こんな症状、心当たりはありませんか?

業務後に感情的に疲れ果てた感じがする 「あの人は大丈夫だったかな」と仕事後も頭から離れない 次の対象者と話す前から、なんとなく気が重い 以前は感じていた「やりがい」が薄れてきた気がする

「自分がしっかりしなきゃ」って思えば思うほど、この疲れは見えにくくなります。気づいたら限界、というパターンに陥りやすいんです。

✈️ 自分が元気でないと、寄り添えない

私がずっと感じていたのは、「自分自身が元気でないと、本当の意味で寄り添えない」 ということ。

言葉では寄り添えても、気持ちがすでにカラカラの状態で話を聞いていると、どこかで「早く終わってほしい」「どう返したらいいかわからない」という気持ちが出てきてしまう。それって、ママにも伝わってしまうんじゃないかって。

飛行機の緊急時のアナウンス、ありますよね。

「酸素マスクは、まず自分につけてから、お子さんを助けてください」

あれ、支援職にもそのまま当てはまると思うんです。

自分が酸素不足の状態で、人に酸素を届けることはできない。

「ケアする人が、ちゃんとケアされること」——これは理想論じゃなくて、質の高いケアを続けるために絶対に必要なことだと思っています。

🌿 ママと話したあと、私がやること

じゃあ具体的にどうするか。試行錯誤してきた中で、私がやっていることを正直に書いてみます。

① 「切り替えの儀式」をつくる 部屋を出る前に、手をしっかり洗いながら「今日も話を聴けた」と自分に一言言う。白衣を脱ぐ、カバンを肩にかける、といった「終わりの動作」を意識的につくるのもおすすめです。

② 「全部解決しなくていい」と自分に許可を出す 「私がなんとかしなきゃ」と思い込んでしまいがち。でも助産師は、全部を解決できる魔法使いじゃないんです。 「今日、話を聴けた。それだけで十分だった」——この言葉を自分にかけてあげることが、思ったより大事です。

③ 連続でのメンタルケア面談はなるべく避ける 可能であれば、EPDSの点数が高いママや産後うつが疑われるママとの面談を連続で入れないようにする。合間に事務作業を挟む、少し休憩を取る。小さなことですが、蓄積を防ぐためにとても有効です。

④ 同僚に「今日しんどかった」と言える関係をつくる 「あのケース、なんか引きずってる」「今日の面談、難しかったな」——これをさらっと言える同僚がいるかどうかって、かなり重要です。 「愚痴」じゃなくて「デブリーフィング(振り返り)」だと思って、遠慮なく話してみてほしいです。

⑤ 業務外では「何も解決しなくていい時間」をつくる 好きな食べ物を食べる、お風呂でぼーっとする、好きなドラマを見る——内容はなんでもいい。「完全にオフにする時間」を意図的につくること。長く働き続けるためには必要なことです。

💬 「しんどい」は弱さじゃない

正直に言います。

メンタルが落ちているママと話したあと、自分もちょっと落ちることがあります。

それが「助産師として弱い」ということだとは、今の私は思っていません。むしろそれって、ちゃんとその人の話を受け取った証拠でもあると思うんです。

感情労働を、なかったことにしないでほしい。 消耗することを、「プロなんだから当然」で済ませないでほしい。

助産師も人間です。感じる心があるから、相手に寄り添える。その心を守ることが、結果的に目の前のママへのケアを守ることにつながる 🌸

🌱 最後に

このもやもやシリーズを書いているのは、「完璧な助産師像」を押しつけたくないからです。

誰かに寄り添う仕事をしている人が、「しんどい」と言える場所があってほしい。同じように感じている助産師に「あ、私だけじゃないんだ」と思ってもらえたら、それだけで十分です。

あなたが元気でいることが、ちゃんとケアにつながっています。

今日もお疲れさまでした。


【この記事書いた人】
ちー助産師
総合病院勤務を経て、クリニックの立ち上げに参画。
無痛分娩の体制づくりやマニュアル整備を経験。
現在は産業保健や妊産婦の伴走支援など複数の副業を実践中。


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