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ゲーム雑誌の青春 「エピローグ 楽園よさらば」

つづき

エピローグ 楽園よさらば


 アクセラ分裂騒動の後については、あまり書いてても楽しくありませんし、読んでても「アスキーって楽しいところだったんだな」と思える文章になるとは思えません。 この後はサラリと流して行くのが、今はもう退職し 人間としての道というものでしょう。
 小島さんたちがいなくなった後、 光山グループは急速に「コンピューター、ゲーム好きの楽園」から情報産業系企業としての体裁を整えていきます。 不思議とほかの編集部との交流もなくなっていき、グループとしての連 帯感も感じなくなったのも事実です。
 筆者としても、「ログイン」がリニューアルされ、「三国時代」などの担当コーナーがなくなると、どうしてもモチベーションが衰えていくのを自覚していました。 さらに1997年には光山グループの大リストラが行なわれ、編集部の約半数が解雇され、「ログイン」も月刊化してリニューアルされます。
 正直言ってこの時期になってくると、全く自分の携わ っている雑誌に興味を持てなくなっていました。 はっきり言って生活のため、またいろいろ励ましてくれたりしてくれた現編集長の青柳さんのため、そして自分の最後の大仕事となったコンパイルとの共同企画のために在籍していたようなものでした。そんな心構えでどうする!! と言われそうですが、余計なお世話です。
 筆者の事実上最後の大仕事なったコンパイルとの共同企画 「After Devil Force~狂王の後継者~」は、シナリオや原作をログインの一編集者が携わり、キャラクターデザインはログインのイラストレーターであった志水ア キが担当するという、かなり編集者が自分を出してゲー ムを作ってしまったというとんでもない代物でした。だいたい、雑誌とメーカーの共同企画なんて、編集者は雑誌の記事担当といろいろな人たちの仲介役をするというのが本道というものです。
 会社には内緒ですが、原作として版権の契約をコンパイルと結んでいたりしました。この時期、かなり会社に対する忠誠心が薄れ、独立への志向が露になっていた事がこれでもわかります。
 この作品はコンパイルの和議申請騒動にモロにぶつかってしまい、企画の存続すら危ぶまれましたが、なんとか1998年7月にウィンドウズのゲームとして発売する事が出来ました。ちなみにこの作品、前後編のうち前編は発売したものの、いろいろな事情が重なって後編が発売されないままになってます。 そして、そのまま筆者 もアスキーを退職してしまいましたが、数少ないながら続編を期待する声もあるので、いつか何らかの形でカタ をつけたいというのが、願望でもあったりします。
 そして1999年。 『After Devil Force~狂王の後継 者~」が発売され、それに関する記事も一段落すると、もはや完全にモチベーションが切れてしまいました。この時期、編集長がアスキー在籍当時もっともお世話になった青柳さんに代わっていたので、なんとかもう一度奮 起してご恩返ししたいとは思っていたのですが、一度切れたモチベーションの糸はなかなか戻らないものでした。 4月に契約社員としての契約を更新せず、そのまま長い間お世話になったアスキーを退職したのでした。
 いろいろなことがあって楽しい事ばかりではありませんが、確かに自分にとっての青春時代はこの会社にあったのは確かのようです。不思議な、そしてなんとも魅力的な時代であり、会社でもありました。

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