【私の仕事】退職した従業員が、会社貸与のスマホやPCなどを返さないときはどうする?【人事の仕事/退職エントリ】
会社を退職した元社員が、貸与品は退職日までに返却するルールがあるにもかかわらず、元社員は電話にも応じず、業務で使用していたスマートフォンやパソコンなどを手元に残したままの状態にある。
というニュースを読みました。
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私の顧問先でも定期的に問題になる「貸与品の返却問題(いわゆる借りパク問題)」です。
今回のニュースはスマホやPCなどの電子機器が中心ですが、制服や筆記用具などの備品を変換しないなどというのは日常茶飯事であります。
このような状況になった場合、会社側(社長)としては、何かしらの対抗策を取りたいと思うでしょう。
①窃盗罪
窃盗罪は、占有者(会社側)の意思に反して財物(貸与品)を自分(従業員)の占有に移すことが要件です。
貸与品が従業員にわたる際には会社の承諾があるため、窃盗罪は成立しません。
➁横領罪
横領行為とは、他人の物(貸与品)を預かっている者(従業員)が委託の趣旨(会社の考え)に背いて、所有者でなければできない処分をする意思を外部に示すことをいいます。
貸与品について、転売などの処分意思が外部に現れていない段階では、横領罪の成立を認めることは難しい。
③詐欺罪
貸与品を最初から自分のものにするつもりだったと立証することは困難なので、詐欺罪に問うことは難しいです。
というように上記①~③については、単に「借りパク」しているだけの段階で、刑事罰を問うことは難しいと考えられますが、民事上の法的責任を問うことは可能です。
従業員は退職とともに貸与品を所持する権限を失うので、会社は所有権に基づく返還請求をすることができます。
また、従業員の責任で貸与品が破損していれば、損害賠償を請求することもできます。
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厳しく追及すると、上記のように犯罪として取り扱うことになりますが、たとえ裁判を起こして勝訴したとしても、労力や時間や金額のことを考えると、会社側のメリットは小さいです。
ですので、貸与品を返さない、いわゆる「借りパク」を防ぐための予防策が必要になります。
ただし、一点気をつけないといけないことがあります。
あらかじめ「期限までに返さなければ◯万円支払う」といった賠償額を決めておくことは、労働基準法16条が定める「損害賠償予定の禁止」に抵触するため認められません。
これは、借りパクだけでなく、日常的な人事労務業務でも気をつけなくてはいけないことです。
まだ、多くの中小企業が行っている規定、
遅刻をした場合には、一回〇万円を減給する。
ということも上記のように違法ですので、こういったことを行っている会社さんは直ぐに直さなくてはいけません。
しかし、ここで混同し易いのですが、給与支払いについては、ノーワーク・ノーペイの原則がありますので、遅刻や欠勤した分の時間給・日給を控除することは認められています。
当たり前ですね。
働いてない分の給与を減らすことは問題無いです。
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しかし、
従業員側としても、貸与品を返却しないことについてのメリットはほぼ無い(デメリットしかない)
と言えます。
もし貸与品をそのまま利用する(もしくは勝手に売却する)場合に受けることが出来る金額的利益よりも、会社側から情報漏洩などで損害賠償請求されるほうが、数十倍以上のリスクがあります。
貸与品の返却については、揉めたとしても、上記のように会社側にも従業員側にもメリットがありませんので、社会的なルールに従って返却などをして欲しいです。
また、普段から、そういったことが当たり前で行われるような、企業風土を作り出すことも重要になります。
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今回の画像は【Megu@家庭菜園と刺しゅう好き】さんからお借りしました。ありがとうございます。
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