大学入試の共通テストの数学で、小学校で習うこれを使う問題が出題されたら
はじめに
現在、大学1~3年生を対象に公務員試験の自主講座を開いている。毎年、この内容で共通して伝えるのが、小学校で習う算数。じつはこのところFラン大学の授業云々の話のなかで取り上げられがちだがそれとは違い、実生活で使われなくなりつつあるのか、ここの国立大学生たちですら忘れて久しい部分がある。
ふと思った。もしもこの部分をもとに、共通テスト数学の問題を出題されていたとしたらと思うと気が気でない。もちろん大学入試とはいえ小学校履修内容も出題範囲に違いない。
きょうはそんな話。
日頃から
今日の公務員試験の自主講座は大学1年生対象。まずは数学の基本的なおさらいをサラッと5分間ほどで確認。と進めたいところだが意外とそうはいかない。予想外なところに落とし穴が待っている。公務員試験には出題されがちだが、ほんの数か月前まで高校生だった彼らにとって、この単元は十年ぶりぐらい。じつはそこに弱いところがある。これは小学生から大学生まで長年にわたり接してきた私の体験から言える。
そのひとつが「歩合」。割・分・厘と示してどれほどの方々がピンとくるだろう。たとえば野球で、「〇〇選手の打率は3割2分4厘⋯」などと用いる。大学生たちに、この歩合と百分率との換算に関する問題を解いてもらう。彼らはその問題に接して戸惑いがちになる。
上記の野球の選手たちの成績について触れると、ようやく「ああ、あれか。」と気づいてもらえる。日頃「○割引き」表現の広告とか、銀行の利子の表示に「○分○厘」などの表示をもはや見なくなったか。コンビニやネットでの買い物が中心かもしれない彼らにとり、そんな広告表示の店を訪れる機会が実生活においてほぼ無いのかもしれない。
使い続けてこそ
このように歩合の絡む問題は、そこそこの学力を有する大学生たちにとってもわりと苦手な単元といっていい。同じものをあらわすのに、2割3分と25%と0.28ではどれが大きいかと尋ねるとなかなか正解が出てこない。
これは致し方ないのかもしれないので、表にまとめたものを使いつつ1から説明する。その後に理解できたかそれらの換算に関する問題を解いてもらう。各自でようやく答えが出揃い、この回は終了。けっこう公務員試験では出題されがちな単元なので確実にできるようにしておく。
出題されたら
彼らは大学入試の成績をそこそこ獲得してこの大学に入学できている。もしも共通テストなどで上記の表現をからめた問題が出題されたとしたらどうだろう。おそらく基本的な数学の内容だとしてもこの小学校で習う「歩合」や「割合」、「面積の単位:ヘクタールなど」などが絡むととたんに正解率は下がるに違いない。
ここは多くの小学生たちも苦手としがちなところだった。学校でまだしっくりいかないところを、私の主宰する教室に訪れて補強する。あるいはさまざまな例を示して理解を助けた。それでようやくテストを迎えて何とかクリアしていた。そののちは学校では期末か学年末にわずかにおさらいする程度。
10年経つと
大学1年生ともなると、「歩合」に関して教わってから8~10年ほど経っている。その間に体験や実践の機会がないかぎり、忘れてしまうのも致し方ない。あまりに使う機会が限られる。野球などをやっていて自分の打率を計算してみるとかいったことぐらいしか思いつかない。
世間の大人たちでも同じかもしれない。もはやこうした表示を一般的な場所で目にしたり、使う機会が限定されている。車や住宅ローンの金利などでようやく百分率で、年利○%とか目にするぐらいか。それとてどんな量なのかの把握や計算が確実にできているかどうか、大方の人にとっては怪しいのではないか。
おわりに
敢えてここで触れたのは受験生たちに伝えたいから。なるべく万全で試験に臨みたいのはだれでも同じ。これまで習ってきたことすべてが出題範囲と言える。それは高校時代で教わったところに限定されるわけではない。
つまり小学校や中学校で習ったことも範囲。意外とそこをいい加減にせず確認しておかないと足を掬われかねない。これまで多くの生徒を見てきたが、難関大学を受験する生徒でも意外とおろそかにされがち。他にも小数を含む割り算の筆算などもケアレスミスしやすい箇所。必ず手堅く確実に演算できるように確認しておいたほうがいいところ。
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