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室温を気にせず快適に過ごせるいまごろの期間はほんとうに短い


はじめに


 日本列島は細長く地域によって異なるが、ちょうど今頃の昼間の気温はからだに負担が少ない。朝晩には多少の重ね着は必要かもしれないが、昼間に動くのは問題ない。そんな前向きになれるいい季節は1年のうちでもほんのひとときだけ。

きょうはそんな話。

いまがいちばん


 何をするにもこの時期がいい。新学期をむかえ新入生たちが大学に訪れている。先日のこと。ゼミの大学院生が11時半ごろにおもむろに「昼めし、行ってきます。」と言いつつ席を立った。学内の食堂が「激混み」という。たしかにあと30分で2限目が終り、どっと押し寄せてずらりとならぶのはむかしと何ら変わらない。それを避けるための措置。

たしかに昼食時間を分散させるのは新入生、上級生の両方に理がある。いまだ勝手のわかっていない新入生とちがい、この場のさまざまを心得た院生たちは時間の融通をつけやすくなおさら。

ところがゴールデンウィークを過ぎた頃から食堂の混み具合がさほどでなくなる。新入生たちも混む時間や場所を避けてそれぞれの居場所をみつけていく。そして落ち葉が舞う頃にはこの広いキャンパスにほんとうに5ケタの人がいるのだろうかというほどガランとした感じになる。ちょうどひとめぐり直前の卒業式には、こんなに学生たちがたくさん居たんだというほどキャンパスはにぎわいを回復する。

ひとめぐりして


 そんなキャンパス内を「定点観測」すると、やっぱりこの季節はいいなと思う。何を着手するにも最適にちがいない。先週はあたらしいゼミの仲間、つまり新4年生と新たな院生のテーマがそれぞれ割り振られた。いずれもこのキャンパスでの生活はそこそこ長いわけだが、心機一転いったんここできもちを入れ替える。

スタッフの先生方も気持ちをリフレッシュされ、新しい年度への意気込みが感じられ、こちらもしっかりお手伝いしようというきもちがふたたび湧いてくる。

年度初め


 幸先よく共同研究先(大学や企業)とでおこなうテーマがこの時期に明確で着手しやすい。いずれもやりがいのある内容。やはりこうしてたがいに補い合い、協同することで何倍かの力になりうる。いずれも成果があがればと願う。

毎年思うのは、1年間のゼミの生活で学生さんたちの成長がめざましいこと。1~3年次ではさほど感じられないが、4年生、あるいは大学院での成長はめざましいものがある。たしかにそれぞれ社会に出る間際で自覚ができるにちがいない。

将来の方向が定まるにつれてだんだんと実力がついてくる。「これを調べておきました。」とみずから率先してやれる機会が増してくる。こちらが意識してなるべく指示を簡単に済ますようにしていく。

おわりに


 この季節になると毎年、新鮮なきもちになれるし、実際に寒暑を気にせず行動できる。なにごともやるべきことにいちばん集中できる。そんな季節はそんなに長くない。この温暖な地では連休明け、数週間ののちには梅雨の足音が聞こえてくる。気温も上がってくるはず。実験によっては真冬の屋外ほどの低温実験室内に出入りが必要になる。その体力を養っておかないと。


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