【ベトナム・タイ訪問記2日目③】ホーチミン、歴史の交差点にて - 同期と語らう食の楽園
1.はじめに
統一会堂をあとにし、食事からの街歩きからの食事。
今回は、歴史探訪を終え、ベトナムでビジネスをしている知人から紹介されたお店で遅めの昼食。そして、近代化の波が押し寄せるホーチミンの中心部を歩き、日本の面影を見つけ、そして同期との再会を通じてベトナムの食文化の真髄に触れるまでを描く、2日目の午後の記録である。
2.タイムライン
2.1.食の楽園での饗宴 - ベトナム料理の万華鏡 <15:04~16:30>
数分歩き、パスター通りに入ると、目的のレストラン「ニャー・ハン・ゴン」はすぐに見つかった。古いフランス風ヴィラを改装したそのレストランは、外から見ただけでも特別な場所であることが伝わってくる。そして一歩、敷地内に足を踏み入れた瞬間、私はその空間の魔力に完全に引き込まれた。

そこは、通常のレストランというよりも、食のテーマパークて感じかな。鮮やかな赤を基調とした壁、吹き抜けの中庭には本物の木々がそびえ立ち、天井には満開の花々(おそらく造花だろうが、その美しさは本物以上だ)が咲き誇っている。ランタンの柔らかな光が灯り、中庭のあちこちに設置された屋台からは、様々な料理の湯気と香ばしい匂いが立ち上っていた。
席に案内され、メニューを開くと、その種類の多さに圧倒される。ハノイのフォー、フエの宮廷料理、そして南部の家庭料理まで、ベトナム全土の食の地図がこの一冊に凝縮されている。そして、悩んで末、2品を注文。

「ムック・サオ・サオテ」、イカのチリレモングラス炒めだ。プリプリのイカに、唐辛子の辛味とレモングラスの爽やかな香りが絡みつく。添えられたライムを絞れば、さらに風味が引き締まる。これはビールが進まないわけがない。

もう一つ頼んだのは、土鍋で炊かれた炒飯「コム・チェン」。ぱらりと炒められたご飯の上に、刻んだ生姜とネギ、赤い唐辛子が彩りよく散らされている。シンプルな見た目ながら、一口食べると、それぞれの素材の風味が見事に調和し、深い味わいが口の中に広がる。鶏が描かれた愛らしい取り皿によそいながら、私はこの国の食文化の奥深さに改めて感嘆していた。
2.2.摩天楼と路地裏のコントラスト <15:30~16:30>
食後は、ホテルのある都心部に向けた散歩。午前中に感じた歴史の重圧から解放され、街の躍動を全身で受け止める。目に飛び込んでくるのは、目覚ましい発展を遂げる現代のホーチミンの姿だ。

レ・ロイ通りに出ると、視界が一気に開けた。青空と白い雲の下、ガラス張りの近代的な高層ビルが天に向かってそびえ立っている。「SUNWAH TOWER」や「TIMES SQUARE」といった、国際的なビジネスの中心地であることを示すビル群。その一方で、通り沿いにはフランス植民地時代を思わせる低層の建物や、雑然としながらも活気のある商店が軒を連ねている。「SAIGON CENTRE」のロゴは、この街が日本の文化や商業とも深く結びついていることを示していた。「FOOD & BEER SKY ZONE」の看板が、夜の賑わいを予感させる。新旧が混在し、アジアらしいエネルギッシュな混沌と、洗練されたモダニズムが共存する風景。これこそが、私が求めていた“今のホーチミン”だった。
そんな街並みを楽しみながら歩いていると、ふと、歩道で、見慣れた文字が目に留まった。

「MATCHA KYOTO」。まさかホーチミンの、バイクが行き交うこんな路地で、京都の名前を見るとは思わなかった。抹茶のソフトクリームを宣伝する看板。抹茶は世界的なブームですね。2月に訪れたウズベキスタンでも、ガイドさんがかの地でも抹茶ブームであることを教えてくれたことを思い出した。
そして、そのすぐ奥には、真新しい「HCMC METRO」の駅入口が見える。日本の技術協力で建設が進められてきたという都市鉄道。抹茶という日本の伝統文化と、日本の技術が生んだ最新のインフラが、ベトナムの日常風景に溶け込んでいる。この小さな発見は、私に国境を越えた文化の交流の面白さを改めて教えてくれた。
夕食の約束の時間まで、私は街の中心にあるグエン・フエ広場を訪れた。その広場の終着点に、まるでパリの市庁舎を思わせる壮麗な建物が、夕暮れの光を浴びて黄金色に輝いていた。

ホーチミン市人民委員会庁舎。この街の行政の中心であり、コロニアル建築の最高傑作の一つだ。その優美な姿は、歴史の証人として、そして市民の憩いの場として、街の喧騒を静かに見守っているようだった。
そして、一度ホテルに戻る。
2.3.食卓の上のベトナム - 友と語らう饗宴 <19:00~>
ホテルで小休憩をした後、デロイト時代の同期のTくんと食事。
ホテルに来てもらって一緒にお店へ。
たぶん、10年以上は会っておらず、近況や昔話に花を咲かせる。
そして、ベトナム料理に舌鼓を打つ。


こちらは、揚げ春巻き「チャーゾー」、ヌクチャムにつける。

これはティット・コー・チュン。甘辛く煮込まれた豚の角煮と卵。
一人で巡る旅も良い。だが、旧友と語らいながら囲む食卓は、旅を何倍も豊かにしてくれて、楽しい時間だった。
そこでは、バインミーのおいしい店なども教えてもらった。
3.旅のまとめ
ホーチミン2日目は、私にとって忘れられない一日となった。午前中は歴史の記憶と一人で向き合い、午後は近代都市の躍動の中を歩き、そして夜は旧友とベトナムの豊かな食文化を分かち合った。それは、静寂なアダージョから始まり、賑やかなアレグロを経て、温かいフィナーレへと至る、完璧な構成の一日だった。
近代的な摩天楼と昔ながらの路地裏。コロニアル建築の優雅さと社会主義の力強さ。そして、フランス、中国、そして土着の文化が溶け合って生まれたベトナム料理の奥深さ。この街は、訪れる者に常に多面的な顔を見せ、知的好奇心を刺激し続ける。
旅は続く。そして、この街で生まれた新たな絆が、これからの旅路をさらに照らしてくれることだろう。
4.補足
GPSデータ(時刻は現地時間)
2025-08-13 16:09:53 | 10.775669, 106.701872 | ホーチミン市人民委員会庁舎前広場
2025-08-13 15:04:07 | 10.777253, 106.699569 | Nhà Hàng Ngon(レストラン)
ホテル・航空券予約情報
ホテル: Silverland May Hotel (8/12-16, 4泊)
Grab利用情報
なし
Wise利用情報
食事代
レシート情報
なし
歩数情報
8月13日(水): 14,820歩 (だいぶ歩いたものだ)
つづき
